井筒俊彦のレビュー一覧
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イスラム研究の碩学による講演録(81年の講演録なので、岩波文庫というより岩波新書か岩波現代文庫のほうが向いてそう)。
アラブをイスラム的たらしめている要素を、宗教、法と倫理、内面への道という3つの視点から解説している。表層的な制度や習慣ではないその背後にある思想やパターンが立体的に描かれていて、とて...続きを読むPosted by ブクログ -
本質をどう認識するのか(あるいはしないのか)という切り口から東洋哲学を分類し、論じた本。主張の全体像を見失わないようにしながら、かつ詳細をちゃんと理解するのはすごく骨が折れる作業だった。Posted by ブクログ
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言葉とは、本質とかなにか。哲学的には実に普遍的なテーマだが、それを東洋哲学の視点から語った本は案外貴重だ。とにかくよくもまぁこんだけ幅広くポンポン話が出てくるもので、著者の名を世に知らしめているイスラーム哲学は当然ながら、その出典は世の東西を問わずアリストテレスら西洋古典哲学に、儒学・老荘思想に禅...続きを読むPosted by ブクログ