イスラーム文化を真にイスラーム的ならしめているものは何か。――著者はイスラームの宗教について説くことからはじめ、その実現としての法と倫理におよび、さらにそれらを支える基盤の中にいわば顕教的なものと密教的なものとの激しいせめぎ合いを認め、イスラーム文化の根元に迫ろうとする。世界的な権威による第一級の啓蒙書。
Posted by ブクログ 2018年11月24日
いやぁ、これまた滅茶苦茶面白かった
スンニーとシーアとスーフィズムなんて、ろくな説明聞いたことなかったけども、凄くわかった
例えば、
スンニー派は、コーランに描かれる世界の後半期であるメディナ期の方向性に近く、感覚的で現実主義的なアラブ社会的感覚にのっとった考えで、イスラーム法を守ることを至上と...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月18日
イスラム教圏の文化についてよくわかる。
疑問に思っていた、
・ユダヤ教とキリスト教とイスラム教の関係
・コーランだけが聖典なのか
・アラブ人とイラン人の違いとは
・スンニ派とシーア派の違いとは
・それぞれの宗派の考え方とは
を解決してくれた。
キーワード:
1次聖典コーラン、2次聖典ハディース:...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年04月17日
井筒俊彦氏(1914~1993年)は、日本で最初の『コーラン』の原典訳を刊行した、イスラーム学者、言語学者、東洋思想研究者。アラビア語、ペルシャ語、サンスクリット語、ギリシャ語等30以上の言語を流暢に操る語学の天才と言われ、多くの著作が英文で書かれていることから、欧米での評価も高い。
本書は、198...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年05月14日
イスラム教を理解する入門書として最高。非常にわかりやすい。他の有名宗教との違い、コーランのメッカ期とメディナ期の特徴、スンニー派のシャリーアと共同体思想、それに反するシーア派のハキーカの概念、そしてスーフィズムの神秘主義について、丁寧に解説している。中近東の歴史や現在も起きている国・権力者・民族の紛...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年05月16日
イスラムをイスラムたらしめているものを、仏教、キリスト教との比較、日本人の視点から、素人向けに説明。
20年以上前の本ですが、古さはありません。イスラムについて、正しく知識を吸収しているという、本当によい気分になる本でした。
これを理解してこそ、いまイスラム世界で起こっている紛争を理解すること...続きを読む