清水大吾のレビュー一覧

  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    資本主義の中心で、資本主義を変える

    資本主義の仕組みを知らずに社会を生きるのは、車の運転法を知らずに走るのと同じだと気づいた瞬間、日常の見え方が変わった。
    この本はゴールドマン・サックスの第一線で16年戦った著者が、資本主義の根幹「所有の自由」と「自由経済」に潜むジレンマを紐解き、成長追求の歪みや時間軸の短縮がもたらす問題を浮かび上がらせる。特に「ゲームのルールを変えられるのは勝者だけ」という理論が突き刺さる。理想と現実の狭間で葛藤しながらも、持続可能な資本主義を模索する筆致は、読む者に覚悟を促す。難解さもあるが、今の経済社会に生きる全ての人に読んでほしい一冊。

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    2025年11月09日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    胸が熱くなった1冊。
    本当に1年、Q刻みのサイクルが適切なのか?
    鮑を育てられず短期的に乱獲していないか?
    ビジネスオーナーとして振り返りたいと思った。

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    2025年07月21日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    外資系の証券マンらしく切れ味鋭い切り口で、資本主義の何たるやを問おうとしている。とはいえ、難解な言い回しや複雑な専門用語を使うことなく理解しやすい。自分の身に置き換えた時にハッとさせられることも大いにある良書だった。
    以下、備忘しておきたい数文。
    ・「ゲームのルールを変えられるには、ゲームの勝者だけ」
    ・「客観性」を身につける経験があった人々は、「会社の常識」に染まることなく、危機感を持ってチャレンジすることができるのだろう。
    ・リーダーは人を管理するだけのマネージャーとは違う。リーダーというのは「どんな困難に直面しても逃げずに真正面から取り組む勇気があって、また部下や仲間を大切にする優しさを

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    2024年08月07日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    心が熱くなる。
    低迷し続ける日本市場に対して、どうすれば変えられるのかを考え続け、具体的な行動に落とし込み、実践する。
    考えるだけなら多くの人が考えるだろうけども、それを文字通り資本主義のど真ん中で、文字通り実践した姿を読むことができる。


    天邪鬼になろう。

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    2024年02月24日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    常に成長し続けることが求められる「成長至上主義」は果たして正しいのかというテーマ。

    著者は、仮に非営利機関に勤めて声を上げたとして、外部の声は成長至上主義の内部には届かない。資本主義の中心で、ゲームの勝者として働きかけることで、内部を根本から変えることを目指した。

    ◯資本主義の目的とは
    すべての経済システムは人類の幸福に資するために発展してきた。しかし成長が目的化すると、Up or Outのように人を常に成長に駆り立てる社会的風潮を生み出してしまう。これは資本主義そのものの問題ではなく、資本主義の使い方の問題である。

    そして成長が目的化した資本主義社会では巨大な投資マネーが利益の源泉を求

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    2024年01月19日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    「ゲームのルールを変えてるのはゲームの勝者だけ」などの大事なトピック、ピラニアの活用(比喩)そして何よりも理論だけの展開でなく自己の個人的な立場や利己的な面を晒しながらのミッションの共有。とても賛同できること多かった。読んでよかった。

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    2024年01月05日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    著者の世界の経済や環境に対する視座があまりにも高く、世の中に対して考えさせられる本だった。
    環境問題や資本主義の在り方に関する本は、世の中に多く出回っていると思うが、時間軸に対する切り口が入っているのは面白かった。
    自分が今まで世の中に対して良いと思ってた行動が、長い時間軸で見た時に本当に良いことなのか考えさせられた。

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    2023年11月17日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    証券会社にもこんな人がいるのかと、感動というと大袈裟だがそれに近い驚きがあった。今の資本主義に問題意識をもち、それでいながら証券会社の業務で理想を追いかける筆者は素直にすごいと思った。
    グローバルでは行きすぎた資本主義(環境負荷など)が問題となっているが、日本は政策保有株に代表される投資家を避けるマインドが競争意識の欠如を招いていて適度な緊張感を持ち込むべき、というのも分かるし、我々個人も哲学を持ち企業を選ぶように意識を変えてもっと健全な資本主義にすべきというのも首肯。皆に広めたい一冊。

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    2023年11月11日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    資本主義の中心で、資本主義を変える

    題名は「資本主義を変える」というものであるが、印象に残ったのは日本に資本主義はあるのかという問題提起であった。本書では、日本ではなぜか疑問視されていない当たり前のことを、真っ当に述べられている。昨今、「モノ言う株主」という言葉があるが、本書を読むと非常に不思議に思う。なぜならば、そもそも株主はモノを言うものだからだ。なぜこのような言葉が話題になるかと言えば、これまで日本における政策保有株式という暗黙の株の持ち合いにより、所有と経営の分離の大原則に基づく、所有者(=株主)による経営の監視が「なあなあ」になってきたという経緯がある。株式会社はその性質から、株主

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    2023年10月21日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    ・出向を通じて自社を客観的に見て新しいことに挑戦することが重要

    ・解雇可能にすること
    ・GSは組織活性化においても優れている
    (この部分具体的な事例がもう少し知りたかった)

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    2025年11月03日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    資本主義に起因される弊害について、日本の忖度文化、経営における問題点等々をボトムアップ形式で解説してくれている。同じ業界で働く中で感じるどん詰まり感の根底にあるものが明確に言葉になってすっきりした。

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    2025年05月03日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    日本企業が茹でカエルとならないためにピラニアが必要であり、投資家がピラニアのように緊張感を与える存在であるという点に共感

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    2025年01月15日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    資本主義の本質を理解して使いこなそうというスタンスの本です。
    脱成長とか言いがちな意見をやたら持ち上げられますが、持続可能な、長期的な視点で成長も重視してるので好感が持てました。
    経営者に向けた啓蒙的な内容である印象です。

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    2024年08月18日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    環境破壊、気候変動、格差拡大、政治的分断など、現代の重要な社会課題の要因として、資本主義の不完全性を挙げる声が強まっている。

    本書は、資本主義をビジネスそのものにしている証券業界の最前線ともいえる、あのゴールドマンサックスの日本法人で16年勤めた著者による、資本主義を修正する試みと提言である。

    他のポスト資本主義の本と違い、本書は脱成長には一切触れない。持続可能な、長期的な視点で成長も重視するために、特に日本の会社の経営者や人事部、また投資家に向けた啓蒙的な内容である。著者自身が、投資会社に勤めながら、長期視点と成長の両方を奮闘してきただけあり、内容はとても現実的。最後は道半ばで退職(クビ

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    2024年08月04日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    「ビジネスによってあるべき時間軸」と「そこを見極める本物の投資家」の重要性を説いた一冊。

    そもそもの決算の取り方など前提から問いを立てる姿勢には感銘を受けた。日本企業ひいては日本の再生を望み、そして資本主義に関わる全ての人がどうあるべきか。を筆者の気持ちを乗せて伝わる一冊。

    きっとこんな行動を起こすにはかなりの苦難があっただろう。それでも志を持った実践の一つ一つに大きな刺激を受ける。

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    2024年03月24日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    現状の資本主義のあり方に疑問・課題は感じ、関連する書籍はいくつか読んだが、ただの理想論のような印象も受けていた。そんな中、本書の「はじめに」には資本主義を変えるためには資本主義の中心にいる必要がある、GSで16年間最前線で資本主義と戦ってきた、といった記載を目にし、これまでとはアプローチが異なるなと興味をひかれ手にとった。

    資本主義の根本原理は何か、そこに付随する何が問題なのかを分析している。さらにGSで資本主義を内側から変えるため何に取り組んだかが描かれ、最後にはよりよい日本の資本主義社会をつくるためにはどのような変化を起こす必要があるか考えを述べている。
    資本主義そのものを否定するのでは

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    2024年02月20日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    筆者の熱い思いが響いてくる。
    また政策保有株式の売却は、今では当然の方向性(少数株主の意見を尊重・市場との対話を重視することによる投資資金の呼び込みのため)となっていると思うが、その必要性を企業側がほとんど認識していなかった時代から、ビジネスにしようとしていた筆者の先見性には驚く。いまはGSを退職されているそうだが、講演会などあれば聴いてみたい。

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    2024年01月23日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    読んでて熱くなる本だった。ゴールドマンサックスという資本主義の頂点の会社で奮闘しつつ、資本主義を変えるという壮大なビジョンを持って生きている筆者の生き様に心を打たれた。ただの理想論ではなくデータと歴史に基づく内容を論じており、非常にためになった。

    ・リーダーは人を管理するだけのマネージャーとは違う。リーダーというのは「どんな困難に直面しても逃げずに正面から取り組む勇気があって、また部下や仲間を大切にする優しさを持っている。さらに常に謙虚で努力を怠らない」

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    2023年12月16日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    資本主義は成長の目的化、会社の神聖化、成長軸の短期化という負の側面が前面に押し出され、中でも政策保有株式が企業の競争力を低下させているとして、著者は政策保有株式の解消に向けて社会の価値観を変えるという信念を持っている。現在の資本主義構造のどこに問題があって解決の糸口があるのか、示唆としては非常に腹落ちしやすい内容ではあったが、ピラニアを放り込むと表現された解決策には具体性が欠けた印象を感じた。一方、切り口や問題提起としての姿勢、著者の強い信念は読んでいて惹かれるものがあった。

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    2023年11月10日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    ネタバレ

    本書では、資本主義の根本は「所有の自由」×「自由経済」であり、「成長の目的化」はその結果に過ぎないとしているが、むしろ「成長の目的化」が資本主義の根本であり、「所有の自由」・「自由経済」はその手段なのではないかと感じた。(資本主義は産業革命から始まったと言われるが、その前から所有の自由やそれを前提とした市場での自由な交易は存在していた。資本主義の弊害としてよく語られる”環境汚染”や”人間疎外”は、”資本蓄積を最優先するという考え”(成長の目的化)が蔓延した結果であり、ここに資本主義の根本があるのではないか)

    また、この「成長の目的化」を正すことで資本主義をいかに修正するのかという話が本書では

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    2023年10月29日