清水大吾のレビュー一覧

  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    資本主義は成長の目的化、会社の神聖化、成長軸の短期化という負の側面が前面に押し出され、中でも政策保有株式が企業の競争力を低下させているとして、著者は政策保有株式の解消に向けて社会の価値観を変えるという信念を持っている。現在の資本主義構造のどこに問題があって解決の糸口があるのか、示唆としては非常に腹落ちしやすい内容ではあったが、ピラニアを放り込むと表現された解決策には具体性が欠けた印象を感じた。一方、切り口や問題提起としての姿勢、著者の強い信念は読んでいて惹かれるものがあった。

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    2023年11月10日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    ネタバレ

    本書では、資本主義の根本は「所有の自由」×「自由経済」であり、「成長の目的化」はその結果に過ぎないとしているが、むしろ「成長の目的化」が資本主義の根本であり、「所有の自由」・「自由経済」はその手段なのではないかと感じた。(資本主義は産業革命から始まったと言われるが、その前から所有の自由やそれを前提とした市場での自由な交易は存在していた。資本主義の弊害としてよく語られる”環境汚染”や”人間疎外”は、”資本蓄積を最優先するという考え”(成長の目的化)が蔓延した結果であり、ここに資本主義の根本があるのではないか)

    また、この「成長の目的化」を正すことで資本主義をいかに修正するのかという話が本書では扱われるのかと思いきや、本書後半では「日本企業の意思決定が是々非々でなされるためにはどうすべきか」という話に主眼が置かれ、話が矮小化している印象を受けた。


    とはいえ、”資本主義の定義より社会を変えるための行動が大事”というのも、”日本企業が是々非々で意思決定するにはコーポレートガバナンス改革が必要”というのも、筆者の言う通りだと感じたし、GSにいながら長期視点で活動し続けたという筆者の行動力に感服した。

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    2023年10月29日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    著者の仕事を振り返りながら紹介しつつ、日本企業や市場の問題点を指摘している。日本市場の構造を理解する助けとなる

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    2023年09月29日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    ゴールドマンサックスにいながら、長期的な持続的成長を追い求めた話
    著者の理想ややりたいことはわかったが文章としてはまとまりがないように感じた。
    過去の会社でのエピソードトークは面白かった。
    伝えたい思いが先行しすぎているような印象

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    2025年04月08日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    ネタバレ

    著者は証券に22年務められ、うち16年勤務してきたゴールドマン・サックスから、2023年1月に突然解雇される。

    資本を売りとするビジネスの最先端で、資本主義の極みに位置する生き方の今日について共有されています。

    GSでのタブーな言動の存在などを知り、今もこのような働き方があるのだなーと思いながら読む。そして同時に、この金融業界が世界の資本を動かしていると考えるとぞっとする…。

    …

    - 資本主義の罪

    著者は、資本主義を否定するのではなく、資本主義の非本質的な以下の3点が問題を生んでいるという。

    ①成長の目的化、②時間軸の短期化、③会社の神格化。

    まず、一つ目について、資本主義の本質ではない成長至上主義が浸透してしまっていることが問題を生んでいるという。

    時間軸の短期化は、特に株式会社などで、4半期ごとの決算のサイクルなどを通して短期的な利益を出すことを求められる制度設計を問題視。

    会社の存続が、何をするか、何のためにするか、といったことよりも優先されている、会社ありき、事業継続が前提の状態。ゴーイング・コンサーン。

    これらが資本主義の主産物ではなく副産物なのかは、別として、どれもなじみのあるトピックではあると思います。

    アメリカと日本、資本主義が生む問題はそれぞれ違いつつも、それぞれで資本主義がうまくいっていない点が書かれています。

    - 自由市場での保身

    政策保有株式について、そしてそれが日本独特なものであることも初めて知りました。日本独特で、株式を持ち合うことで企業の安定を守る仕組みになってきたらしい。

    短期目線への防波堤としての役割。そこに象徴される経営者の保身を批判し、

    本物の投資家に興味をもってもらうためには、経営者が政策保有に頼らずに真剣に投資家と向き合うことが大事だと強調されています。

    バーター取引についてもご指摘されていました。完全な自由市場での取引を集団として避ける知恵として発展したともいえるのかもしれませんが…。

    忖度文化にもつながるところを感じます。

    それが膠着してしまっているのが現状なのかなと思ったり。

    - 資本と経営

    ROA(総資産利益率) が日本は設立後、低下している中で、日本の会社の資産への考え方に課題があるという。

    「自己資本」という言葉が使われている点を指摘。

    日本基準の貸借対照表にこの定義はなく、自分の資金と言う考え方を助長しかねないと述べられています。
    本来は、純資産ーnet assetや、株主資本ーshareholders equity のことだそうです。
    ここでも、しっかり投資家と向き合い、リスクを理解してもらうという、IRの姿勢が強調されています。

    株式投資とは、「社会課題を解決してくれる企業に対して株式という形で資金を提供し、その企業の成長と共に投資家も配当や株価の上昇によって恩恵を受けられる」ことを意味する。

    証券会社からの一つの視点を知るという側面では、投資家関係(IR)の点からも興味深く読めるところがあるかと思いました。

    また、

    日本は、利益に占める人件費の割合は右肩下がり、というデータ。これはアメリカのデータが少し上がっている傾向にあることと比較されていました。内部留保も多く話題となっているけれども、なかなか根が深そうだなーと思いました。

    - 理想の会社

    著者は、ビジネスの考え方の順序として、現状を変える必要があると述べています。

    利益のあとに、社会に貢献する、ではなく、

    社会のため、を儲かるようにすること。

    パーパス経営やソーシャルビジネス、

    金融業界での多くのタブーなどを読むと、これはまだ例外的な話なのだなーと思いました。

    ワークとライフの統合、たぶん100%とかではなく、重なりの話だと思います。

    - 個別の時間軸

    時間軸の短期化を指摘している際に、画一ではなく、固有の時間軸を持つべきだ、という考え方には大変共感しました。

    ビジネスの扱う対象の多様性は明らかである、ということだけではなく、

    おそらくビジネスを超えた話でもある。

    人間についても、様々な組織や活動についても、すべて早く成果を出す、結果を出すことがいい、という風潮は、資本を扱うビジネスの考え方が、あらゆる場面に浸透してしまっている状況であるといえるのかもしれない。

    「自然の流れに沿うのがいちばん環境負荷が少ない」。

    その通りだなー。

    「功あるひとには禄を与えよ 徳ある人には地位を与えよ」(西郷隆盛)

    なるほど。

    資本主義の際に見ある金融界に象徴される実力主義では、

    どこまで徳を考慮できているのか、できないシステムなのか、とは言えないのかもしれない。

    それなら大きく変えるために何をすべきなのか。…

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    2024年07月30日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

    Posted by ブクログ

    2024年37冊目。満足度★★★☆☆

    ゴールドマン・サックス証券を首になったばかりの著者が、日本経済の現状を憂い、その問題意識を読者に問う内容

    部分的に面白い主張もあるが、私にはあまり響かなかった

    事前の期待が高かったので余計に

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    2024年06月01日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

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    感想
    成長だけを見ている。それは何のためか考えてはいけない。己を削り人生をかけて社会を成長させる。だが限界が見えている。人々が気づいたから。

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    2024年04月09日
  • 資本主義の中心で、資本主義を変える

    Posted by ブクログ

    「君たちに持続可能な社会を残すために、最大限の努力はしたよ」と胸を張って言えるだけのことを成さなければ…といった根底にある思いにはとても共感しており、自分もそうありたいと思う。ただ、日本企業の政策保有株式の慣習をなくすことがそれにどう繋がるのかがピンと来なかった。たぶん自分が金融系に疎いからなんだろうけど。

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    2024年01月06日