木内尭のレビュー一覧

  • 滅ぼす 上

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    もはや一種の黙示録とも呼べる文学作品を作り続けているフランスの鬼才、ミシェル・ウエルベックによる新著であり、過去の作品と比べても単行本上下巻という大著。

    個人的に新著が出たら、迷わずに買うことを決めている現代作家の一人がウエルベックなのだが、迷わずに買ったことを全く後悔しないほど完成度高く魅惑的な作品であった。

    ウエルベックの作品は登場するテーマや意匠に強い共通性がある。デビュー当初は、カルト宗教やセックス/性の問題に始まり、ここ10年ほどは極めてアクチュアルな移民問題やテロリズム、資本主義の限界など政治・経済学的な側面が強まっている。本書はまさにウエルベックを構成するであろう様々なテーマ・意匠が総動員されることで、作家自らの代表作といって過言ではない文学世界が構築されている。

    正直、圧倒的な物語の面白さはありつつも、その陰惨たるテーマ・意匠の連続によって読み手の体力を著しく奪う書物に仕上がっている。そのような辛さを味わってでもなお先を読み進めたいという中毒性を与えてくれる作品というのは非常にレアであり、その黙示録的な現代社会の救いのなさの前でただ佇むことしか私にはできない。

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    2023年09月09日
  • わが人生の数か月 2022年10月-2023年3月

    Posted by ブクログ

    ミシェル・ウエルベックの新刊。短いので二回読み通した。ポルノ映画に出演してしまったことに対しての情けない言い訳と開き直りからの逆ギレ。
    ウエルベックが出演したポルノ予告もすぐにネットで確認したが、不快な顔してベッドにちょこんと入っていて笑えた。60過ぎてセックス絡みで笑いものになり、それを本にしてしまう図々しさ。ウエルベックもまた全身小説家。

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    2024年06月07日
  • 滅ぼす 下

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    上よりサクサク読めた。大きなストーリーではなく、個人の物語と集約されていくのは面白かった。テロの話とか全然解決されてないけど人生そういうもんだよね

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    2024年04月14日
  • 滅ぼす 上

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    ネタバレ

    X(旧Twitter)で頭が良さそうな人が皆読んでたので読んだ。フランス次期大統領戦の最中、謎のテロリストが台頭し、経済大臣の秘書の回りの人達の色々を書いた話。フランスの小話と、各登場人物の考えを細く散漫に書いているのでXのTLを見てるかのような印象だった。まだ下を読んでないけど、ボールとブリュダンスが仲良くなって、オーレリアンが無事に離婚できるように応援する

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    2024年03月05日
  • 滅ぼす 上

    Posted by ブクログ

    上巻は、珍しくいつもの強烈な性的描写なし。政治的描写も少なめ。老いた父、疎遠の兄妹、夫婦の話だけで淡々と進む。上巻だけでの評価はできない。下巻でどうなるか。

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    2023年08月12日