中見真理のレビュー一覧

  • 柳宗悦 「複合の美」の思想

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    民芸運動の旗手という狭い枠から柳を解き放ち、「複合の美」という観点からその平和思想的側面をあぶり出すという軸のもとに書かれた好著。

    柳の思想的遍歴を辿りつつ、現代的諸課題への対応についての可能性を、著者は「複合の美」という視点から捉える。またキリスト教、禅宗、そして真宗への傾倒と時代を追って深まる柳の宗教思想家としての側面も大いにクローズアップされており、勉強になった。

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    2014年12月30日
  • 柳宗悦 「複合の美」の思想

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    「民芸運動」で知られる人物であるが、私的にはその思想に強く惹かれるものがある。彼が共鳴し、思想の根幹とも思われる二元論は今後の人間のあるべき姿を描き出しているようにも思われる。

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    2013年09月07日
  • 武器としての非暴力 日常からはじめる抵抗論

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    NHK新書の装丁の色もあって、なせかアナーキストの延長くらいの印象で読み進めたが、例えばガンジーに代表されるような「非暴力」主義が、混迷を極める昨今においてどのような可能性を持つかということを、ジーン・シャープの理論を紹介しながら広く渉猟した実例とともに解説されている。
    とはいえやはり「暴力」を放棄した統治への疑念は拭えないが、個々の実例からいくらかの光明も見いだせるか。

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    2026年08月15日
  • 武器としての非暴力 日常からはじめる抵抗論

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    ​ロシアのウクライナ侵攻や、イスラエルのパレスチナ襲撃などに対して、何か日常でやれることはないのか?と思って手に取りました。
    「日常から始める抵抗論」「普通の人が社会を変えるには?」などの文字で、その方向性で良いのかと思ったのですが読み始めたら思っていたのとちょっと違いました。

    この本で初めてジーン・シャープの非暴力理論を知りました…。
    実際の国でシャープの理論を元に独裁体制を打倒していたということも知らなかったです…。
    さらにコスタリカの軍力放棄の話も…。
    自分が本当に知らないのだなとしみじみ思いました。

    本の中で触れられていましたが、外部圧力?での第9条の存在が無関心の日本人を醸成したのだろうというのは納得しました。自分たちで獲得していった過去がないから、周りの外国に対しての関心が薄いのがベースにあるのだろうなと…。危機感のなさというか。
    自分は危機感があって、知らない人たちを否定したいわけではないです。
    自分のこの考え方や周りへの認識の程度が、生まれ育った国、環境の影響を受けているということがわかったのが興味深く面白かったです。

    新書化するのを躊躇ったそうですが、そのおかげで私は出会えたので感謝です。

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    2025年10月29日
  • 柳宗悦 「複合の美」の思想

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    大ファンである柳宗理氏のお父様。デザインと機能が共存する宗理シリーズの源流がここにあるのかもしれない。

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    2013年12月03日
  • 柳宗悦 「複合の美」の思想

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    伝記的な事柄を色々と勉強させていただきました。ただ、柳という人物を現代にいかに活かすか、という議論はあまりに紋切型で楽観的だったように思う。

    肯定的に描くという戦略は意識的に採られたわけなんだが、その結果として論が一本調子になった面はあるだろう。

    批判的な捉え方が欲しかったし、そちらの方が、人物の像としてふくらみが出たように思うんだ。

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    2013年11月19日
  • 柳宗悦 「複合の美」の思想

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    たんなる民芸運動の指導者に尽きることのない、柳宗悦の多彩な活動にひろく目くばりし、その中心にある「複合の美」の思想とその現代的意義について論じている本です。

    著者は、柳の文章のなかに多く登場していないとはいうものの、クロポトキンの相互扶助の思想に彼が大きな共感をもっていたことを指摘します。さらに彼が、朝鮮の独立運動を支持し、沖縄の方言がうしなわれることに強い危機感をいだいていたこと、台湾に対する日本人の差別的なまなざしを告発したことなど、「周辺」文化についての柳の関心のありかたについて考察がおこなわれています。

    一方で、柳が朝鮮の「悲哀の美」を強調したことや、沖縄の人びとが標準語を話せないために苦しんでいたことに対して、柳はじゅうぶんな配慮を欠いており、オリエンタリズムと同型の問題が見いだされてきたことにも、著者は目を向けています。また、日本政府が柳の主導する民芸運動をとり込み、戦争への動員に利用していたことに対して、柳が危うい立場をとっていたことにも注意しなければならないという指摘がなされます。

    そのうえで著者は、世界を単一の価値によっておおい尽くすのではなく、多様性を認めあいそれぞれの文化的な特質を伸長することで、理想的な社会の実現をめざすことが、柳の思想の中心にあったと論じています。こうした思想が「複合の美」ということばで端的に表現され、その発想を混迷する現代の状況のなかで活かしていくことができるのではないかという展望が語られています。

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    2026年08月05日
  • 柳宗悦 「複合の美」の思想

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    柳宗悦の著作は未だ読んでいないが、もの作りをする者として知っていなければならぬ人物と思い、そのガイドとなるのではと思って本書を読み始めた。

    僭越な言い方をすれば、これほどの人物も西洋に気触れ、日本のアイデンティティの模索を始めている。そこに僕自身の思考過程を重ねることが出来、親近感を持ちながら読んだ。

    この本から受ける柳の印象は、論理の人であると思った。西洋に対する日本の論理の構築を目指している人であって、柳自身が民藝の中に見いだそうとしていた無心さえ、論理の西洋vs無心の日本を導こうと必死であった印象を受けた。時代は異なるが岡本太郎のように直観で日本を良さを見いだす人とは真逆であると思った。極端な言い方をすると、西洋コンプレックスから、消去法で民藝を見いだしたようにさえ思えた。

    作家性を廃しギルドで手仕事を行うこと、社会主義的、アナーキーなところは今の僕らにはとても理想主義なところがある。資本主義の行き過ぎた社会のなかでは柳の思想はギャップがかなりある。ヒントはこの本を読んだだけでは見いだせない。

    ただ少なくとも、柳は思案に留まることなく実践した者なのだから、素晴らしい。この本を入り口として柳宗悦の著作も読んでみて、引き続き自分なりのヒントを探してみたいと思った。

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    2013年12月16日
  • 柳宗悦 「複合の美」の思想

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    世界人という印象。
    あまりに早く生まれすぎた感もある。
    さぞかし、日本人の誰もが彼を理解しがたかったでしょう。
    今の時代になってやっと、このような紹介書があって、ようやく理解できる気もする。
    民芸だけの柳宗悦と思っていたけれど、ものすごい博愛主義者で、行動派で、世界の中で生きた人だったことがよくわかりました。

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    2013年09月13日