佐々木ランディのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルと装丁に目を惹かれて読み始めました。まったく未知の水中考古学の世界、面白かったです。
初心者を決して置いていかないぞ、という優しさあふれる構成。
蒙古襲来の神風の実例からはじまり、「なんかすごーい!」と思わせてから、水中考古学とはなんぞやが語られていきます。
世界各国、日本の遺跡まで、さまざまな土地の海底遺跡や国と海底遺跡との関わり方など、幅広く知ることができて飽きません。
そして最後の章で、著者の佐々木さんが本当はもっと語りたかったであろう船の話。この本だけではまだまだ語りきられていないんだろうな、ということが伝わってきて、「もっと教えてよー!」と思いました。これ、まんまと水中考古学 -
Posted by ブクログ
常々不思議に思っていた事、歴史の中で物の伝来・輸入された海路が何故こんなに明確にされているんだろう?という事。それがこの1冊で一気に府に落ちた感じがした。
海に囲まれた島国でありながら水中考古学という学問を知らなかったのは少し恥ずかしい事なのかもしれないと思わされる。
海底で見つかった沈没船などの遺跡・遺物の保存処理が複雑で時間がとてもかかり技術的に難しい。だから簡単に引き揚げず後世に技術が確立するまで埋め戻す。なんと途方もない壮大なロマンだろう。
どんな金銀財宝より歴史解明の鍵が心踊らせる。(金銀財宝が出てきた方が派手だが…)
広大な海原でその時を今か今かと待っている遺跡たち。海は大切にしな