クリス・ミラーのレビュー一覧
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ネタバレ【ハードウェアの中身】
あらためて、私たちは無形のサービスではなく、物理的な資源やモノがあって初めて生活が成り立っているのだと考える。
この本の原題『Chip War: The Fight for the World's Most Critical Technology 』で、チップという形で人間が発明した半導体という技術作品が、いかに私たちの生活品の中に組み込まれていて、その半導体の技術の発展と普及が、地政学的な展開上に成り立っていることを示している。
例えば今現在私たちが使用しているスマートフォンの製造には、様々な国をまたぐサプライチェーンから成り立っていることは、「グロ -
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20世紀は石油資源を争い世界大戦となったが、21世紀は「半導体」が戦争に関連し戦争には最先端半導体が鍵となる。 地政学にも半導体は多いに関係する、台湾だ。アメリカをリーダーとする西側諸国はオフショアリングとフレンドショアリングにより友好国が半導体産業の肝を握っている。超大国となりつつある中国の台頭にアメリカは中国に対して半導体輸出規制を友好国でしHUAWEIを弱体化させ一歩先に速く行く戦略を取るが。中国は軍事力でも力を付け台湾海峡を制圧出来る力は有にある、中国は台湾のTSMCが欲しいのだ。
それが近年囁かれる一つの中国を肝にした、台湾侵攻の可能性。付け焼き刃の技術力では身に付かない先端半導体 -
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半導体の歴史を概略でつかめる。
著者は若いアメリカ人なのでアメリカ中心の記述。半導体という産業の中心もまたアメリカだし。深掘り度はない。文献を取り寄せて読んで一冊にまとめましたくらいの感じ。
個々の企業の栄枯盛衰、一国の産業の興亡というのはやはり国際経済、一国の経済、金利、技術のトレンド、、時代の流れ、国際関係などが大きく影響するもの。
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●60年代~アメリカで半導体産業が勃興。軍事利用メイン。東南アジアに半導体工場が点在、冷戦で自由主義陣営につなぎとめるための工場と給与所得をアジア労働者に供与。
●70年代、ベトナム戦争で誘 -
Posted by ブクログ
半導体の歴史について、バリューチェーンと各国との関係性の観点から、アメリカを中心に俯瞰的に勉強できたと思います。
個人的に文章が冗長に感じ、基本的に各章の最初と最後の段落さえ読めば追っていけるような気がしました。ジャーナリズムというか、ドキュメンタリーチックなストーリー仕立てにしたかったのかもしれないのですが、あまり入り込めませんでした。
また、設計・装置・製造に関する各国のプレイヤーやアメリカ、中国、ソ連といった主要国の政策を知ることができましたが、技術的な構造については、本書からではイメージしにくく、別で技術補完したいなと思いました。 -
Posted by ブクログ
デバッキング(虫取り)の語源は、その当時の電子計算機はで使われていた真空管は電球のように白熱をしたため虫が寄ってきてしまい、それを取り除く行為から
半導体産業は3つのカテゴリーに分類できる
①「ロジック」と呼ばれるスマートフォン、コンピュータ、サーバを動かすプロセッサのこと
②「メモリ」と呼ばれる一時的な記憶を提供するDRAMと、長期的にデータを記憶するNAND「フラッシュ」のこと
③センサーなどのアナログチップや携帯などの無線周波数チップや、機器の電力消費を制御する半導体など
アナログチップはトランジスタの微細化が重要なのではなく、巧みな設計の方が重要な意味を持つ。
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