本間洋平のレビュー一覧
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ドラマは見ていません。
ただ、CMとか聞いた範囲で過激っぽかったので原作もそうなのかな?と思ったんですけど…ドラマのようじゃなかったです。
内容的には、私の家に近いものをだったのでいろいろ考えさせられました。
きっと子供視線では「そうそう、親ってこんなだよ」と共感し、親視線では「子供の為なんだ」「親だって…」とか思うのではないでしょうか。
親の立場になったとき、こうはならないよう思い出したいなと思う作品でした。
内容はまぁふつうだった…だけど面白い。
飽きが来ず最後まで一気に行けました。
その点と、読んで考えることが有ると思う作品だったので★5です。 -
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映画やドラマに幾度となく映像化される、その原作がどんなものか知りたくなり読んでみました。その骨格となるストーリーは意外なほどにシンプル。沼田家の兄弟、慎一と茂之。弟茂之のもとにやってくる家庭教師。強弱の差はあれど、かれが謎の無性格者であるところが物語の共通項であり、その他のところはかなり自由。今回原作を読んでみて、「家族ゲーム」というコンテンツの強さは、そのストーリー性でなく“空気感”にあるのだなぁ、と思いました。森田監督の映画化では音楽が一切なく、エンディングでけだるくうたた寝する家族に外から聞こえるヘリコプターの羽音が印象的だった。そして、その雰囲気こそがこの原作を忠実に映像化していたのだ
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この本は、大学近くの古本屋で「人生の迷子たちへ」とメッセージがつけられた中身はわからない本の3冊セットのうちの1つだった。
まずこの本はページが少ないし余白も多いのでさらっと読める点が良い。
さて、内容についての感想に入る。
この本を読み終えてまず、私もこの本を、人生に迷っている人におすすめしたいと思った。
本についていたポップにはさらに続きがある
ー「明日からどう生きよう…」と思った事がある 人はなおさら面白く読める3冊。あったかいのもあるし、ヒェッというやつもある。そりゃ人生様々だしな。ー
と。
古本屋でこれを手に取った時期は、なんか色々うまくいかないなと躓いて -
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ネタバレ2013年購入
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久しぶりに読んでみた。13年に買って読んだ当初はドラマとの違いにただ驚いていたけど、大人になってから読むとなかなか面白い。
慎一の堕落していく姿に怒りきれない両親、茂之には強く言えるのはそれまでの2人の性格の違いか。無駄に達観してる慎一は人生へのやる気がなくなったら更生できる未来が見えないし、茂之はもともとの性格からこうやって人生を逃げ続けていくんだろうって考えるとこの家族は救いようがなくて可哀想。
昭和の時代はモノが溢れていない分、勉強のしやすい時代だとは思うが勉強嫌いの子供からすると生きづらかったのかなとも思った。 -
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できの良い兄と悪い弟、そして弟につけられた破天荒な家庭教師のお話
何度もドラマ化や映画化しているだけあって、僕が子供の頃からの共通の社会的問題が取り扱われている
松田優作、鹿賀丈史、長渕剛、櫻井翔 多少の演出の差こそあれ、「見せかけの家族」という描かれているものは同じ
学校の成績は何のためか?学歴は何のために必要か?親の役割とは?
当時の言葉で言うなら、受験戦争、学歴偏重主義、いじめ問題、家庭内暴力、体罰、核家族化とかかね
「家族ゲーム」というタイトルは、家族はそれぞれが役割を演じているゲームのようなものというメッセージなんだろうなぁ
父親は外で働いて稼ぐ、子供には厳しく
母親は子供の味方で -
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みんなのレビュー読むと、「ドラマと違ってガッカリ」ていうのが多いね( ´ ▽ ` )ノ。
ドラマは知らないけど、映画は見てた( ´ ▽ ` )ノ。特にラストは全く違ってるし、主人公なんて「出てたっけ?」てほど映画では影が薄いし、松田優作演じた吉本は原作より人間味がないし、等々( ´ ▽ ` )ノ......皆が戸惑うのも分かる( ´ ▽ ` )ノ。
でも、小説は小説でよかったよ( ´ ▽ ` )ノ。
いじめ、引きこもり、共依存......30年たっても、まるで変わっていない問題を的確に描いてる( ´ ▽ ` )ノ。
もやもやもやもやした話で、読後感は非常に良くない( ´ ▽ ` )ノ。でも、そ -
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長渕剛や櫻井翔のドラマは見ていないけど、松田優作の映画は観たことがある。あれは衝撃的だった。特に家族が横一列に座って食事をするシーンは不気味だ。
長年それぞれの役割を演じてきた家族の中に吉岡という闖入者が加わった事でそれまで保っていたバランスが崩れる。そもそもこの家族はお互いに向き合って暮らしていない。
家庭教師の吉岡は唯一茂之を正面に捉え、荒治療をしていい方向に向かわせようとするが、最後は失望してサジを投げてしまう。結果茂之も兄の慎一も以前にも増して退廃的になって行く。慎一が言うようにからくりがわかってしまうと、もう前のように自分の役割を演じる生活にも戻れない。
経済成長期から今日に至 -
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ネタバレ映像化された同名の作品には全く触れなかったので、変な先入観を持たずに小説版『家族ゲーム』を楽しむことができた。(「ドラマ版と全く違う」といったレビューが多かったので、ラッキーだったのかも。)
そこはかとない息苦しさを感じる作品だった。
その要因は移動が極端に少ないからであろう。この物語の中心は語り手である慎一の部屋での出来事と、その部屋の窓から見える光景である。この作品を読んで、私は『SAW』シリーズ1作目をまず思い起こした。四角い部屋の中にとらわれた二人。ワンルームシチュエーションを覆う、閉塞感や絶望、緊迫感といったものは作風は全く違えど、この『家族ゲーム』にも当てはまる。ジグソーのように -
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ネタバレ話題に便乗して読んだ本。
そのページ数は少ないものの、ぎっしりと作者の考えが詰まった良い作品だった。
家族関係と教育。それは子供の人格形成に深く関係してくる。
子供の自主性を育てるにはどうすれば良いのか。対して常識とマナーとモラルを強いるにはどうすれば良いのか。
少なくとも自らがそれらを身につけていないといけないと思うが、それだけでも上手くいかないと思う。
そしてそれはこの本に答えは出ていないと思うし、分かっている人は本当に少ないのではないか。
それゆえ、親になる前から深く考えなければいけないと感じた。
こんなことを沢山考えさせられた、読んで良かったと思える本でした。 -
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◼️所感
自分は禅に関心があるので、目的や結果重視の社会的な大人の生き方と今を感じ取る禅的な子供の生き方の違いに焦点が向かいがち。
この本では高校生の兄(慎一)が大人の世界と子供の世界の狭間を生きる葛藤が感じられる。
兄の慎一は幼少の頃から良い子として優等生として振る舞うことを暗に強いられており、子供としての感性を抑え込まれて育っていた(わがままを言うことができず、滑り台を思いっきり滑ることさえも出来ないでいた。)
そんな調子で進学校まで進んだが、最近覚える違和感から前に進めなくなってしまう。(結局不登校になってしまった。)
以下のフレーズが特に印象的。
"ぼくはその気味悪い