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出来のいい“ぼく”と違って、グズな弟は、家庭教師を何度かえても効果なし。高校進学をひかえ、何とかしたいと焦る母。6人目の家庭教師・吉本の出現で、ついに変化が! 経歴も風貌も型破りな吉本は、弟を逃がさず、体育会系ノリで徹底的にしごいていく。両親の期待は弟にうつり、優等生だった“ぼく”は、だんだん勉強をサボリ気味に……。受験に振り回される一家を描く、第5回すばる文学賞受賞作。
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Posted by ブクログ
ドラマは見ていません。 ただ、CMとか聞いた範囲で過激っぽかったので原作もそうなのかな?と思ったんですけど…ドラマのようじゃなかったです。 内容的には、私の家に近いものをだったのでいろいろ考えさせられました。 きっと子供視線では「そうそう、親ってこんなだよ」と共感し、親視線では「子供の為なんだ」「親...続きを読むだって…」とか思うのではないでしょうか。 親の立場になったとき、こうはならないよう思い出したいなと思う作品でした。 内容はまぁふつうだった…だけど面白い。 飽きが来ず最後まで一気に行けました。 その点と、読んで考えることが有ると思う作品だったので★5です。
映画やドラマに幾度となく映像化される、その原作がどんなものか知りたくなり読んでみました。その骨格となるストーリーは意外なほどにシンプル。沼田家の兄弟、慎一と茂之。弟茂之のもとにやってくる家庭教師。強弱の差はあれど、かれが謎の無性格者であるところが物語の共通項であり、その他のところはかなり自由。今回原...続きを読む作を読んでみて、「家族ゲーム」というコンテンツの強さは、そのストーリー性でなく“空気感”にあるのだなぁ、と思いました。森田監督の映画化では音楽が一切なく、エンディングでけだるくうたた寝する家族に外から聞こえるヘリコプターの羽音が印象的だった。そして、その雰囲気こそがこの原作を忠実に映像化していたのだなぁと感心した。家族の物質的距離の近さと精神的距離の遠さ。そこからくる息の詰まる閉塞感、圧迫感。家庭教師の暴力性に端を発する肉と肉とがぶつかりあう低い音の印象。そんな、物語を支配する空気感こそが「家族ゲーム」の「家族ゲーム」たるところであり、そこさえ守れば他は変奏曲を自由に奏でられる。時代を超越し愛されるそのコンテンツの強さの理由が分かった気がします。
この本は、大学近くの古本屋で「人生の迷子たちへ」とメッセージがつけられた中身はわからない本の3冊セットのうちの1つだった。 まずこの本はページが少ないし余白も多いのでさらっと読める点が良い。 さて、内容についての感想に入る。 この本を読み終えてまず、私もこの本を、人生に迷っている人におすすめし...続きを読むたいと思った。 本についていたポップにはさらに続きがある ー「明日からどう生きよう…」と思った事がある 人はなおさら面白く読める3冊。あったかいのもあるし、ヒェッというやつもある。そりゃ人生様々だしな。ー と。 古本屋でこれを手に取った時期は、なんか色々うまくいかないなと躓いていた頃だった。 この本はそれに似たうまくいかなさがたくさん書かれていた。 面白いほどにうまくいくいっていない家族がテーマだし、悪質すぎるいじめ、今ではあり得ない体罰、優等生が落ちこぼれていく様… 文字にすると驚くほど暗いテーマばかりなのに、(世の中に溢れている悲劇と比べたら)不思議とこの小説はさほど暗い雰囲気はない(後味はあんまり良くない) それはきっとどこの家族もこれに似た暗さや歪みを抱えているからではないかと思う。 表面上ではわからないけど、知ってしまったら思わずツッコミたくなるような、”よくない事“がリアルに書かれていた よくない事は思わず隠したくなるし、できれば自分の人生の中に入れたくない と無意識のうちに思っていたが、それがここまでリアルに、オープンに書かれた小説を読んで、(しかもあのポップ付きの)よくない事、うまくいかない事も含めて人生なんだと。 人生に迷っているわけでも躓いているわけでもなく、ただ人生を進んでいるだけだと 気が楽になった。 きっと別のタイミングで別の形でこの本を読んでいたらこんなに面白いとは思わなかっただろう 良い本に出会えました
かなり前に読んだことがありましたが、久しぶりに読み返してみました。 いじめ、体罰、不登校と問題だらけの家族、やっと普通の生活に戻るのかと思いきや、何一つ解決せずに話が進むところに引き込まれました。 ちょっと大袈裟かなとも感じますが、読み応えあります。
やりとりには暴力的だったり過激なところもありますが、受験生の気持ち、親への反抗心などいろいろ考えさせられます。あらすじから先の展開や細かな情景が浮かぶ表現で想像しながら読んでいくのは面白かったです。
できの良い兄と悪い弟、そして弟につけられた破天荒な家庭教師のお話 何度もドラマ化や映画化しているだけあって、僕が子供の頃からの共通の社会的問題が取り扱われている 松田優作、鹿賀丈史、長渕剛、櫻井翔 多少の演出の差こそあれ、「見せかけの家族」という描かれているものは同じ 学校の成績は何のためか?学歴は...続きを読む何のために必要か?親の役割とは? 当時の言葉で言うなら、受験戦争、学歴偏重主義、いじめ問題、家庭内暴力、体罰、核家族化とかかね 「家族ゲーム」というタイトルは、家族はそれぞれが役割を演じているゲームのようなものというメッセージなんだろうなぁ 父親は外で働いて稼ぐ、子供には厳しく 母親は子供の味方で、先回りして子供の代弁者 子供は親に従順で勉学に励むべし というステレオタイプな社会的役割 慎一のバトンタッチの変貌ぶりはそういう事なんだろうね 吉本は茂之に勉強を教えようとしたわけではなく、「生き方」を教えようとした だけど、成績は上がったものの、生き方は変えられなかった そこが両親の認識とのズレ 吉本の言葉で、それを一番表していると思ったのが以下のセリフ 弟が出来が悪いと言った親に対し 「あんまりそんなこと言わないで下さい。とくに本人の前では。それに、学校の勉強なんて、頭の良し悪しとは無関係ですから」 自分が三流大学の3留中というのもあっての言葉なんだろうけど その後の茂之を見て、成績は上がっても本質は変わっていないというのがよくわかる 吉本は慎一にとって、「自由な生き方」を提示した存在 この後の慎一がどうなったのか、気になるな 文章は、最初かなり読みにくかった 読点がやたら多い 吉本の江戸っ子口調と読点の間の多さが人物像とマッチしない でも、解説を読んで、それは各登場人物のリズムなんだと書かれてあって、さもありなんとも思った
解説でも書かれてるように主人公はほぼカメラ役で 他の4人の人間模様を描いている作品 物語後半、教師の面倒くさそうな対応がリアル 面白かった ※ちなみにイケメンは登場しません
みんなのレビュー読むと、「ドラマと違ってガッカリ」ていうのが多いね( ´ ▽ ` )ノ。 ドラマは知らないけど、映画は見てた( ´ ▽ ` )ノ。特にラストは全く違ってるし、主人公なんて「出てたっけ?」てほど映画では影が薄いし、松田優作演じた吉本は原作より人間味がないし、等々( ´ ▽ ` )ノ.....続きを読む....皆が戸惑うのも分かる( ´ ▽ ` )ノ。 でも、小説は小説でよかったよ( ´ ▽ ` )ノ。 いじめ、引きこもり、共依存......30年たっても、まるで変わっていない問題を的確に描いてる( ´ ▽ ` )ノ。 もやもやもやもやした話で、読後感は非常に良くない( ´ ▽ ` )ノ。でも、そこがいい( ´ ▽ ` )ノ。直前に読んだ「西の魔女が死んだ」と対極だ( ´ ▽ ` )ノ。 タイトルは、小説ではなんかシックリ来ず、むしろ映画の方がピッタリしてる感じ( ´ ▽ ` )ノ。 2015.2.16
第5回すばる文学賞受賞作。自分の将来を定めようとする時期の兄弟が、家族や家庭教師や学校から影響を受けて、何もかも決めあぐねてしまっているもどかしさが、葛藤と共に描かれている青春小説。自分の意志を持って何かする前には、他者を真似たり手助けを受けたりするものだが、それが伴わず足踏みしてしまっている。そこ...続きを読むからどう抜け出すのか、行動の一歩を踏み出せるのか、読み手自身に照らし合わせてみることも出来る。
長渕剛や櫻井翔のドラマは見ていないけど、松田優作の映画は観たことがある。あれは衝撃的だった。特に家族が横一列に座って食事をするシーンは不気味だ。 長年それぞれの役割を演じてきた家族の中に吉岡という闖入者が加わった事でそれまで保っていたバランスが崩れる。そもそもこの家族はお互いに向き合って暮らしてい...続きを読むない。 家庭教師の吉岡は唯一茂之を正面に捉え、荒治療をしていい方向に向かわせようとするが、最後は失望してサジを投げてしまう。結果茂之も兄の慎一も以前にも増して退廃的になって行く。慎一が言うようにからくりがわかってしまうと、もう前のように自分の役割を演じる生活にも戻れない。 経済成長期から今日に至るまでの自分の望みがわからない現代人全てが、ぎょっとさせられる問題作だ。
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