玉川重機のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ草子ブックガイド(1)
草子は、絵描き崩れの飲んだくれの父親と暮らしていて、近所の古書店・青永遠屋から好きな本を拝借して読み読書感想文を付けて返すことを繰り返していましたが、青永遠屋の店主に気に入られてそこで働くことになります。そして、いろいろな人と本との関わりにふれていくことになるのですが・・・
絵は独特で癖があり好き嫌いが分かれるかと思います。竹蔵はあまり好みの絵ではないですが、同じような絵ばかりのマンガが多い中、個性的な点は評価すべきかと思います。
この本で紹介される本は『新約ロビンソン漂流記』『ティファニーで朝食を』『山月記』『名人伝』『山家集』の五冊。
紹介される本もそうですが、 -
Posted by ブクログ
買ってから大分積んでおいた本。
週刊誌に掲載時に読んでいるんだけれど、大江健三郎は苦手だし、重い話が多くなって、何となく手が出なくなっていた。
父親は呑んだくれで、家を出た母は成功して新しい家庭を持っているという複雑な状況の中学少女。辛いことがあると学校サボって古本屋に逃げ込む、ってダメでしょ。最後は父親までいなくなっちゃって、どうするんだろう。
主人公の草子が強くなろうとしているし、父親の絵にも光が差しているだから、前向きに読み取るべきなんだろうね。
内田百閒は数冊読んだけど、「百鬼園日記帳」は読んでないなあ。ヘッセの「荒野のおおかみ」、SFの「ハローサマー、グッバイ」は探してみようかな -
Posted by ブクログ
人物を動かすのはあまり得意ではない作家さんなのかもしれない。キャラの表情は硬く、感情移入しづらい。
しかしその分、背景や機械類の書き込みが丁寧なので。人よりモノが好きなのかな。
あとなんとなく絵柄を見てたら古屋兎丸を思い出した。
キャラの書き込み・作り込みがシンプルなぶん、草子の「ブックガイド」の内容の色鮮やかさ、いきいきとした語り口が生きている。
取り上げる本は往年の名作ばかりだが、王道中の王道、と呼べるものは少ない印象なので、もうすでに本読みの人も、そうではないひとも、手に取って読みたくなるラインナップなのではないかな。
それにしても「ブックガイド」と作中で呼ばれているもの、たんなる