玉川重機のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ブックガイドというタイトルに惹かれて読んでみた。
本を読むのが好きな主人公草子は内気な女の子。とある事件(?)がきっかけで近所の古書店の店主と店員と関わるようになる。
草子の感想文には独特な言い回しも多いけれど、自分が感じた気持ちをここまで表現できるのって凄いことだと思う。
そして、「生きてる本の中でならあたしはどこにでも行ける」
この言葉にあっと思いました。
私も学生時代、彼女の様に本の中の世界を心の拠り所にしていた時期があって、草子の気持ちがわかる気がします。
本を愛する彼女が感想文を書いたり学校でブックトークをすることによって少しずつ周りの人に本の素晴らしさを伝えていく……そういうのっ -
Posted by ブクログ
本を読むのが好きだというと、すごいとか偉いとか、勉強家だとか、言われることがたまにある。
ひどい誤解だなといつも思う。
勉強のために本を読むこともないとは言わないけど、大半はただ好きだから、幸せだから読んでいるんです。
難しい本も読めません。
この本の主人公、草子はもっと切実に本を必要としていると思った。
大切にしていた本を勝手に売ってしまうお父さん。
思い出だけを残して出て行ってしまったお母さん。
家でも学校でも本を読んでいる草子は、周りから見たら暗い子なのかもしれない。
でも彼女はただ本の中に逃げ込んでいるわけじゃない。
本の世界で大冒険をして、ちゃんと現実に帰ってくる。
キラキラ輝く宝