杉浦理史&Pitaのレビュー一覧
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今回のジャパンカップにて何か尋常ならざる事態が起きるのだろうと史実を知らない私でも感じられる事前の雰囲気だったけど、想定以上の光景が繰り広げられたというか大波乱に次ぐ大波乱だったというか
オベイユアマスターが伏兵として勝利を収めた前回のレースに劣らない衝撃的なレースと感じられましたよ
レースは初っ端から意味不明な展開となってしまったね。シーフクローが前に出るのは予想通りの展開として、そこでイブビンティが競ってしまうのか
どちらも負けず嫌いというか自分が目立つレースを最上としている。だからこそ自分より前を走る者を許さない。そういった2人がレースを牽引すれば自然と全体が前へと引っ張られる。それがまず1つ目の波乱となったね
中距離とは思えないハイペース。レース展開を予想できない者は早々に脱落し、予想できる者は死力を振り絞って付いて行く。また、勝利を目指すならペースに合わせるだけでなく自分の戦略を打つ知略も求められる
その中でオグリは自然さを失わないね。前回のJCにおける悔しさ、マイルCSの体験、そしてタマモクロスとの約束。それらが悲鳴を上げたくなるレースでも彼女を気持ちよく走らせている
このJCで誰の活躍を最も見たかったのかといえば、それは主役であるオグリは勿論だけど、前回のJCにて誰の目をも欺いたオベイユアとなるわけで
だから123話のラストで彼女が本性を現したコマにはゾクゾク来てしまったよ
前回のJCでタマモと死闘を演じてみせた彼女。なら、タマモの意志を継ぐオグリは彼女にこそ勝たなくてはいけなくて
そうしてオグリとオベイユアの勝負にばかり意識を奪われていたから、今回のレースにおいて新たなジョーカーとなった彼女の存在を直前まで忘れていたよ
事前注目度は高くなく、オグリにも健康ランド師匠なんてあまりにもあまりな認識をされていたフォークイン。けれど鏡の前に居た彼女は正体が知れないからこそ単純な存在ではないとも感じさせていた
そんな彼女の自我は憧れの存在の敗北や後援者の大き過ぎる期待によって歪まされていたのか…
ウマ娘としてある程度の実力派身に付けつつ在る。でも己という存在を誇示するまでは届かない。そんな彼女に寄せられた憧れを超えろという重圧は彼女を苦しませるものとなったけど、それが逆にレース中のあの場面で反発力として作用したのか……?
全てを調べ尽くすオベイユアですら認識できず、彼女が先頭に居る理由を誰も説明できない新たなジョーカー
理解されない強者故に孤独に堕ちかけた彼女をここぞというシーンで追走するオグリの姿が本当に熱い!ここまでの破滅的なレース展開を唯一楽しんでいたオグリだからこそ見せられる皆に愛されるウマ娘としての姿
それは期待の苦しみに沈むフォークインにとって理想の姿。かといってここで己の理想に負ける事を良しとしなかったものこそ彼女が隠し持っていた本物の強さか…
他を寄せ付けない頂上レースへとのめり込んだフォークインとオグリ。もはや当人は自分達の優劣など判る筈もなく
それを前回の勝者であるオベイユアが悔しさと共に祝福するのがまた良いね…
誰にも『自分』を見て貰えなかった彼女が示した強者の証たるレコードタイム。その衝撃に心の震えが止まらないよ -
Posted by ブクログ
強者ばかりがひしめく天皇賞(秋)。その強者がウマ娘を意味しているのはいつもの事だけど、今回はそこにトレーナーの意味も加わっていそうな
オグリを指導する六平は言うに及ばず、ヤエノムテキを導く師範代も強面な人物
けれど、人一倍の想いを込めて舞台に向かう奈瀬が絡む事で人間ドラマも面白い様相を示してくる
親の七光りと言及されるを嫌い、一度はトレーナー業を辞める事すら考えていた彼女。それを踏み留まったのはスーパークリークの存在有ってこそ
そのような想いを抱えているからクリークが栄冠を掴めるように全力でサポートする。その姿勢は彼女を強者と示すもの
レースに向けた様々な仕込みを終えての本番。誰もがレースに集うのは強者ばかりと理解している。だから本番でも相手にも自分にも仕掛けを打つ
このレース模様、最も準備を重ねただろうメジロアルダン目線で語られるからこそ面白く映るね
というより、トップを争うそれぞれが全く異なる戦略でレースに挑んだものだから、ライバルがどのように走るかを想定していたアルダンの分析が面白く映る印象
その意味では早々に想定外の行動を取ったクリークはダークホースとしてレースを掻き回す役割に
誰もが上手くレース運びが出来ない焦れったい局面。だからこそ、意表を突くように怪物としてのオーラを纏いだしたオグリに興奮させられるし、それに感化されたヤエノムテキが殻を破る様は強者ならではの現象といった所
また、オグリは“領域”へと自在に至る術をようやく身に着けたようで。これまでは強者との死闘の中で自然に入域するものだったそれを条件付きとは言え会得したとなればオグリが更なる強者になるも同然
…だというのに、オグリの“領域”もヤエノムテキの先の先もアルダンの分析をも上回ったのがクリークの支配力とは予想外だったよ!
特に驚きだったのはクリークが“領域”を捨てていた点か。最近のシンデレラグレイにおいては強者の仲間入りの条件下のように扱われていた“領域”。それを使わずにレースを征するなんてね……
クリークと奈瀬のコンビが勝ち取った栄冠。その尊さがこの巻でしっかり描かれているからこそ感動できるラストだったよ
一方で、強者である点は変わらない筈なのに、今回はぱっとしないレースに終わったイナリワン。前々からムラッ気の強いタイプと評価されていた彼女。今回のようなレースが続くようなら先はないけれど、果たして…
また、持てる力の全てを出し切った筈なのにクリークに敵わなかったオグリはこれからどうするのか…… -
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オグリのメンタルがどん底に落ち込んだ前巻ラストからどう話を続けるかと思いきや、いきなりジャパンカップの敗北からですか…。なんて容赦ない……
容赦の無さで言えば状況だけでなく世間の評価も芳しく無いね…。あれ、表面上は心配しているし、心から案じている者もいるかも知れないけれど、元々は誰かの為に走っていたわけでもないオグリに大きすぎる期待を寄せて潰れそうになったら「もう辞めた方が良い」なんてあまりに都合が良すぎるもの
そして最も宜しくない点はオグリがそういった世評に知らずして振り回されている事か
オグリの不調が単純にメンタルの問題なら彼女を元気づける一発があればそれで良かった。けれど、以前六平が彼女のピークを気に掛けたように、スポーツ心臓が既に役目を為していないように、これらの事実は既にオグリは以前の輝きどころかレースを走る事すら難しいと示唆するもの
そうして抱かされた”終わり”を告げる役目を六平が敢えて担うのか……。まあ、これは嫌われ役を勝って出たというより不肖の甥が言い出さないから本当の限界に至る前に止めた形なんだろうけど…
そういった背景は判るんだけど、それでもあのオグリの表情はキツすぎたなぁ……
ここ最近は本当にメンタルが絶不調で、なのに彼女は皆の期待やライバルから託されたレースを支えにしてしまっていた。それが引退とも成ればオグリは走る理由どころか此処に居る理由すら失ってしまう。いわばアイデンティティの喪失
そんな状況で最初にオグリに「走る理由」を与えた北原がシンデレラにガラスの靴を差し出すように、原初へと回帰させるのは良かったなぁ……
ただ、北原が回想したようにそもそも北原自身がオグリの「走る理由」を歪め始めてしまった張本人では在る。だから軽い言葉では栄誉を掴み過ぎてしまった今のオグリには届かない
北原が問うたのは誰かの為でも栄誉の為でもなく、ごく単純にオグリの意向。そしてその問いには「オグリのトレーナー」としての絶対の覚悟が籠められている
00:01という1日が終わりを告げ再び1日が始まる時間、それはオグリキャップという存在を原点へと引き戻しリスタートさせる遣り取りに思えましたよ……
でも、北原の問いもオグリの意向も結局は希望論に過ぎないんだよね。オグリがどうしたいかは重要だけど、そもそもオグリの身体は全力のレースなど不可能に近い状態。有馬に出ても余計に酷い醜態と成り彼女を追い詰めるだけ。六平の考えに間違いはない
だからオグリの願いを叶える為の堅実な技術が必要となる。そこで最初期からオグリの走りを技術面で支えてきたベルノが名乗りを上げるなんてなぁ…
北原が若干希望論的な立場でオグリを引き上げたのに対し、ベルノが技術屋としての在り方によりオグリを支えると宣言するシーンは本当に良かったよ
やはりオグリキャップという存在は北原とベルノが寄り添った事で始まったのだと改めて感じられたね
オグリは原点へと立ち返り少しだけメンタルは復調したし、オグリを支える者達の方針も一致した。そうして始まるのは一種の形成逆転劇か
イナリとクリークはオグリに託して去ってしまった事への悔いを感じ始めるし、どうやら”彼女”が来訪したようだし、メディア側に居た藤井も何かを始めるよう。更には秋川やよいの帰還によってトレセンの平和も取り戻せそうだ
だからこそ、残るは北原やベルノの宣言通り、オグリが今出来る最高の状態で有馬を迎えられるようにする事
だとすれば、有馬で強敵と成りそうなメジロライアンの出現はオグリが最高の引退をする為に乗り越えなければならない壁の象徴的存在に思えるね
長かったようなあっとう間に駆け抜けたような
様々な熱を与えてくれた本作も次巻で完結。オグリキャップの伝説をしかと目撃したいものですよ -
Posted by ブクログ
冒頭のウマ娘入場のシーンは現状における人気差を如実に表していたね。バンブーもヤエノもワカバもあの舞台に立っているのだから、不人気という訳では無い。けれど、永世三強と呼ばれるイナリの前では一段劣る。そしてその四人を他所に圧倒的歓声で出迎えられるのがオグリと⋯
本当にここまで人気格差が生まれてしまうなんて異常事態と表現して良い状態
ここで面白いのは歓声の割に意気込み的にはオグリが最もぼんやりした印象を受ける点か。元々オグリは周囲の期待にそれほど呑まれないタイプとはいえ、ここまで周囲と本人とにギャップが存在するのは不気味に思える。特に此処最近のオグリに不調にも似た奇妙な描写が多発していることを考えれば尚の事
そうした緊張を孕んで始まった宝塚記念はセオリーとセオリー破りが交差する別の緊張感が満ちたレースに
それだけにシリアスなフリを受けての「出遅れたっス⋯」は大笑してしまったよ!バンブーってどうにも格好が付かないシーンが多いなぁ(笑)
兎にも角にも、ワカバはセオリーに従った堅実なレース運びで先頭近くを位置取る。ならば、セオリーに則って走る彼女を打ち破る為にはセオリー破りが必要で
北原が授けたオグリの策はリスクが有りつつも、勝利を現実のものとする為の必勝策。期待の目が集まるそれはオグリをマークしているウマ娘達とてセオリー破りを始める契機となるわけだ
ただ、奈瀬英人が言及するようにセオリーこそ勝利への定石である筈。セオリー破りで勝つなんてそれこそ定石ハズレも良いところで
だからこそ、ワカバの慟哭が活きてくるね。前巻にて明かされたように彼女は世間を驚かせる輝石とは成れなかった。常識の中でしか活躍できない。それだけにセオリー破りによって猛進する強者達をセオリーによって引き離そうとする姿には格好良さを感じてしまったな
けど、そうしてオグリを強く意識して気を吐くワカバの姿を見る事で察してしまうのは、彼女とてオグリの姿に夢を見ていたのではないかという点
だとしたら、ゴール手前で勢いが消えて“自分程度”に追いつけなかったオグリの姿はショック以外の何物でもなく。勝者なのに勝者として誇れないワカバの姿には悲壮感が詰まっている。だからって「こんなの芦毛の怪物じゃない!!!」は言い過ぎだよ……
受け入れ難い敗北、脚部の故障、そして失意のオグリや北原
そんな状況から切り替えるのは難しい。鬱陶しい取材まで有るなら尚の事。いわば空気の入れ替えが求められる事態。そこでベルノの持ち出したアイディアが凄まじかった…。なんなの、今年は使わない別荘って……
オグリにとっては久しぶりに気の休まる時間となりそうなこの休養。それを他所に六平が思案する敗因がグサッと来る代物でしたよ
そうか、終わりが近づいているってこういう事なんだ……
オグリの失速が目に付いたレースだったけど、もう一点気になるのはイナリの落ち込みか⋯
元々ムラッ気の強いタイプでは有ったけど、それは爆発が訪れないとかそうした意味のムラッ気の筈で、今回みたいな後ろに控えたまま上がって来れないという意味ではなかった
クリークが言及したように、この状況はオグリの夢を走る時間が終わりに近づくだけでなく永世三強そのものの終わりすら近いのかもしれないと予感させる…… -
ネタバレ 購入済み
宝塚記念でオグリキャップが負けてまさかの暗黒の時代に突入していきますね。天皇賞(秋)とジャパンカップの敗戦の仕方をどのように描かれるのか、そして感動の有馬記念の復活劇がどのように描かれるのか、楽しみでなりません。
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Posted by ブクログ
ヤエノは追い付けなかったのか……。しかも、それは「もう間に合わない」を前提としつつも「オグリに追い付ける者など居る筈がない」という意味も込もっていたような
レコードタイムを出して勝利するオグリはまさしくそうした評価を得られるだけの怪物であるように思える
けれど、そう受け取るにしてはオグリがゴールする瞬間の違和感やヤエノが抱いた追い付ける感覚がどうにも小さな棘のように引っかかるね
安田記念を制したオグリに関しては復活したと表現できる。でも、相方である北原には分不相応な勝利と言えるかもしれなくて
囲み取材にキョドりまくる北原の姿は可哀想だけど面白いなぁ(笑)
ただ、北原にまで大注目が集まる状況はそれだけ世間がオグリに熱狂している証と言えるのかな
勿論、そこにはオグリだけでなく永世三強と言わしめたクリークやイナリの存在も在る。けれど、クリークが出走を回避するならどうしてもオグリに対する関心の比重は増してしまう
トレセンに記者が押しかける様子は当時の世相を反映しているかのように思えて、実場のオグリキャップ人気ってそんなにヤバかったんだろうか…なんて身震いさせられたよ
その状況はルドルフが慨嘆したように「オグリキャップの時代」と評さざるを得ないもの
そうした前提を踏んだからからこそ、162話で語られたミルワカバの怒りに納得させられてしまったよ…
一般人にも名が届く大スターが誕生すればジャンルは盛り上がり周辺の選手等にも脚光が向くもの。けれど、既に充分な人気を獲得しているジャンルでその現象が生じれば必然的に生じるのは脚光の偏り、名選手の埋没となるわけか……
おまけにオグリ等の世代が去ったとしても、次の世代では新たなスターとなりそうなウマ娘が控えているとなれば、最早世代全体が存在しないかのように扱われる状況は想像に容易い
どれだけ努力しても自分達は顧みられない。であるからにはミルワカバの抱いた怒りはオグリによって巻き起こった狂乱への怒りを代表したものと言えるんだろうなぁ…
そんな彼女が参戦する宝塚記念は果たして世の期待をどのように反映するのか?
今のところ、ベルノライトの違和感や静かに刃を研ぎ澄ますヤエノが妙な恐ろしさを感じさせるけど…
そういや、短いシーンだったけどメジロ一家の登場シーンには少し興奮させられてしまったよ。特にアニメ第二期を飾ったマックイーンが現れただけに尚の事
でも、言い換えれば以前のテイオー登場シーンと同様に、永世三強世代の終わりが近づいているとも表現できるのだろうけどね… -
Posted by ブクログ
世間から最高峰の注目を集めた有馬記念はクリークとイナリが究極勝負を披露したのに対し、オグリは不甲斐ない結果に
彼女の悪夢から始まるこの巻は彼女にとってあの敗戦がどれだけのショックを齎したのかを示唆してくるね
てか、あのオグリが並走途中に走るのを止めてしまうなんて、そんな光景想像だにしなかったよ…
オグリとしては精神が谷の底まで落ち込んだ状態、簡単に回復できる心境ではない
だからこそ、あの北原がオグリの前に姿を表すシーンは最高でしたよ!
オグリが先に中央へ行き、彼女に見合うトレーナーになる為に猛勉強していた彼がようやく追い付いた光景に感動を覚えてしまうね
既にそこそこのキャリアを持っていながら、たった一人の為にトレーナー人生をやり直す。その無謀なる挑戦に迷いは一点もないと判るから、彼の参戦はオグリの為になると判る
北原のお陰かここ最近はプリティー成分が薄かったオグリの表情にまるでカサマツ時代を思わせるような柔らかさが宿っているね
⋯その反面、北原は六平から押し付けられた重圧でやべぇ感じになってたけど(笑)
有馬で負けて永世三強の一角としては少し沈んだ形となるオグリ。そんな彼女が向かうは天皇賞を回避しつつの安田記念ですか
バンブーメモリーも再戦を宣言し、新たなライバルも登場した事で舞台は心機一転⋯とそこまで綺麗に思えないのはやはり天皇賞では永世三強のクリークとイナリが気持ちの良い戦いを披露しているからだろうなぁ⋯
オグリとしてはまず有馬敗戦のショックや原因を取り除かなければならない。その為の安田記念
今回のレースは歩みを前に進めるというより、歩調を整え直す意味合いが強い。クリーク達のような己を振り絞る激闘とは何処か違う
オグリは北原を信じて、自分の向かう先を決めたけど、その判断を彼女はどこまで考えて納得したのだろうねぇ⋯
けれど、その点がどうであろうとオグリは六平に向ける以上の全幅の信頼を北原に寄せているのは確かだね
もし六平の教え方がオグリのプレッシャーとなっていたなら、あのように朗らかな表情で向き合えるトレーナーはオグリにとって最良のトレーナーであると言えるのかもしれない
てか、ミルワカバはキャラが濃いなぁ⋯。ウマ娘なのに牛モチーフとはこれ如何に
安田記念のレース模様はまたしてもオグリが先行策を取る驚き
有馬敗戦の一因と思われる遣り方を早速繰り返すなんて強気過ぎると思ったけど、これはこれで北原なりの分析による判断か
オグリは失敗を活かす形でゴールへの道を突き進んでいる。今のオグリは絶好調
そんな彼女に追い縋るヤエノは何とも不気味な雰囲気を醸し出しているけれど⋯
もしここでも負けるような事があれば、今度こそオグリは再起できないんじゃないかという不安が⋯⋯。特にこの巻はシンデレラで居られる時間が終わる事を暗喩するかのような夢から始まっている訳だし⋯ -
Posted by ブクログ
表紙にプリティ成分が皆無だった今巻、可愛いだけじゃないウマ娘の魅力が十二分に描かれた内容となったかな
可愛さではない方面への変貌を遂げた中心人物はやはりスーパークリークだろうね
オグリに大胆不敵な挑戦状を叩きつけた彼女は自ら魔王への道を進む。それは既存のクリークのイメージに不似合いなもの
けれど、そうまでしないと怪物オグリキャップに届かない、並び立てないとの危機感がそうさせたというのは凄い話
今の世はオグリを中心に回っている。その余波がクリークを変えさせた
本来ならそういったライバルの登場はオグリに良い影響を齎す筈
けれど今回のレースにおいては、クリークの変貌が全く異なる結果を有馬に現出させる事になったね…
先行して前へ出る策、これに加えてクリークも早い時点で仕掛けた点。それらが噛み合った結果、まさかオグリが早い時点で沈んでしまうなんて……
代わりに台頭したのがまさかのイナリワンというのは熱いね
クリークには何も油断はなかった。けれどオグリばかりを意識したレースの組み立てが想定外の存在への対応が詰められていなかった
また、世間がオグリばかりを注目する中で自分の走りを完遂した彼女への対策を誰も持たなかった
イナリの存在はオグリにばかり注目する世間へのアンチテーゼとなり、現世代はオグリだけじゃないと示すものとなるね
ただ、そうなれば世間は他にも注目するウマ娘が居ると考え始め、自然とオグリへの注目度は下がる
それを象徴するかのように141話序盤での描写を最後にほぼ出番も描写も無くなるオグリの様子が物寂しい……
永世三強の一角と呼称されながら、同時に「まさかの5着」と報じられたオグリ
彼女の胸中はどうなっているのか…。そして次巻予告に登場した彼との再会は何を齎すのだろう? -
Posted by ブクログ
激闘を超えた激走を経てその価値を世界に発信したフォークイン。ただ、本人としては親しい者達に優しさを伴う形で褒めて貰えた点が一番大きな報酬であったように思えるよ
また、激走に付き合ったシークフローを始めとした他のウマ娘達も自身の走りを褒めている。それだけ世界に響き渡るレースだったと言える
けど、結局彼女らは世界からやってきて世界へ帰っていくウマ娘達なわけで
日本国内としての注目は、2位であったとしても世界記録級の走りを見せたオグリへと注目は集約されていくと
その意味ではイナリやクリークの反応が判りやすいね
これまでもオグリに注目して彼女を研究した事は有った。けれど、今はオグリを打ち倒す事がレースを征する点に直結している。レースでどのような走りをするかではなく、オグリを抜けるかどうかが勝敗を左右する
世間が社会現象としてオグリを注視するようにライバルウマ娘達もオグリを注視している
そのようにレースとの向き合い方が変わりそうな時に現れるのは過去の英雄である構成はいいね
オグリに惑わされるイナリに対して、三冠ウマ娘ミスターシービーは「世界の主役はアタシなんだからさ」なんて言って見せるわけだ
これはオグリを中心に回り始めたレース界隈に対して最高級のアンチテーゼになるね
どうやらその助言のお陰でイナリは新たな扉を開いたようだけど、果たしてそれは他のウマ娘にとってどれだけの脅威になるのだろうね…
また、オグリに対して強烈な宣戦布告をしてみせたクリークも、それに喜びを覚えるオグリの様子も気になる所
有馬記念は凄まじい激闘になりそうだ……
そういや、実際の競馬史を知らない自分でもオグリキャップ世代の話はアニメで描かれた世代よりも前なんだろうな、アニメで活躍した娘はあまり登場しないのだろうなと思っていただけに唐突に登場したトウカイテイオーには驚いたり
本作で活躍が描かれる事はないだろうけど、彼女の登場は少しずつ次代へと近づいている証であり、つまりはオグリの物語も終幕が近いのだろうと感じてしまうよ…