アンドリューロスソーキンのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「時間があると言うときには足りないものだ。」
誰がリーマンを救うのか、から始まる後編。
後編でも、各会社の生き残りをかけた画策が見られる。そして、”株主のため”というスタンスを重視している姿は、やはり日本の起業人とは違う考えなのだと感じた。株式会社である以上は、他社を顧みずに自社利益を追求するのが第一に正しい考え方なのだとは思う。
リーマンショックを通して、金融は貪欲で危険なものだという認識がそれまで以上に広がった。その結果、お金からお金を生み出す行為は不潔で非人間的だという侮蔑が一般化している。そのような考え方は一理あるかもしれないが、人が成功してお金持ちになることを妬んではいけない。 -
-
Posted by ブクログ
2008年 9月、150年以上の歴史を持つ投資銀行リーマン・ブラザーズが Chapter11 による破産を申請したとき、僕はたまたまイギリスを観光旅行中で、リーマンのイギリス支社が本拠を置くカナリー・ワーフ近くに泊まっていた。破産が発表された翌日、ダンボールを両手に抱えた多くの社員が、涙ながらにビルから出て散り散りに去って行ったのを覚えている。オフィスの近所で従業員のペットを預る商売をしていた親父も、連鎖倒産していた。
本書は、ベア・スターンズの破綻・救済から、時々刻々と変化する環境の中でリーマンが破綻に至るまでの各金融機関 CEO、財務省、ニューヨーク連銀、FRB のパニックと奮闘を描く。 -
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ最初にエピローグを読めばよかった。登場人物が多いので、全体像把握してから読むべきであった。それにしても、リーマンショックと言えば、日本でも仕事面・生活面でも身の回りで影響があったように記憶しているが、アメリカ本土ではリーマンだけでなく大手金融機関が軒並み大変になっていたことは恥ずかしながら知らなかった。エピローグに簡潔にまとめられている。
「わからない、まったく」ポールソンは疲れた声で言った。頭のなかはまだリーマン・ブラザーズとメリルリンチの運命のことでいっぱいだというのに、AIGのための解決策も考えなければならないのか?
ミラーは一刻も早く会社を売却する方法を探っていた。この業界は -
-
-
-