ロバートコルカーのレビュー一覧

  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    統合失調病については、現代も正式な治療というものがなく、発症したら完全に治ることはない。12人の家族がいて6人がこの病気を発症しているというノンフィクションの話。
    読みごたえがあり、読んでいる途中私にも同様な症状があったり、あるのかな?と考えてしまった。

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    2025年10月04日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    民俗学なんかの伝承や禁忌の源泉になってそうなことを考えたり勉強したりするのが好きで、これもずっと読みたいけど高くて買いそびれてたのをやっと買って読めた。サブタイトルに書いてあるけど当事者の足跡や治療や研究の歴史、包括して知ったうえでしかそのことは語るべきじゃないよなって思った。
    早川のサイエンス系のノンフィクションほんと良い本多い。

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    2025年09月24日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    統合失調症。

    自分にとっては、犯罪者が逮捕された後に「統合失調症のため不起訴となり…」といった文脈で耳にすことが多い言葉だ。

    よく分かってないのに、何となく近寄りがたいものだという印象。

    どうやら、統合失調症が発症するかどうかは、遺伝だけで決められるわけではないようだ。
    発症を誘発するトリガーとなるもの、それが生育環境だそうだ。

    ノンフィクション作品であり筆致に派手さはないが、その分ノンフィクションの持つ力のようなものを感じた。

    450頁近くの大部であり、読み切るにはそれなりエネルギーが必要だが、読んでよかったと思える一冊でした。

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    2025年07月25日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    ネタバレ

    ◆感謝祭の場面
    険悪の仲である長男・ドナルドが次男・ジムと取っ組み合いになり、ついにドナルドはテーブルを持ち上げてジムに投げつける。母親の耳が手作りのお菓子の家を粉々に壊すシーンがせつない。

    ◆メアリー(小学5年生)
    「自分の部屋で何時間も、クローゼットや机の引き出しを整理しては、やり直すことに没頭し、自分には多少なりとも物事を意のままにする力があると思おうとした」(P.220)
    「まず、十二人も子供を儲けておいて、全員を理想的なアメリカ国民に育て上げられると考えること自体、自覚が欠けていると思います」(マーガレット P.404 )
    「彼のことは、安全な港と呼びたいです」(ワイリーと結婚した

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    2025年07月17日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    ギャルヴィン一家の苦悩と奮闘を一人ひとりの人生に焦点を当てながらまとめきったすごいノンフィクション。あとがきで創作された部分はひとつもないと言い切られており驚いた。ノンフィクションなのだから当たり前なのだけれど、あまりにギャルヴィン家での出来事が壮絶すぎて、どこかで作り話であって欲しいと思う自分がいた。

    統合失調症は環境によるものなのか、遺伝によるものなのか。その謎をさまざまな分野の科学者が仮説・検証・分析を繰り返し、少しずつ紐解いていく様が何よりも印象に残った。これは以前読んだ「フェルマーの方程式」でも思ったことだが、科学者が自身の専門分野でその才能を発揮し、研究結果を別の科学者に繋いでい

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    2024年11月03日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    ネタバレ

    12人の兄弟のうち6人が統合失調症だと診断されたギャルヴィン家の歴史が描かれている。兄弟の末の二人、マーガレットとリンジーが自分の家族に起こったことを世間に知ってもらうことで、他者の助けになると信じて出された本である。

    「遺伝か、環境か」の副題に興味を持ち読み出した。この家族がたどった道を知るにつれ、自分がその境遇にいた可能性だってあったのだという思いになった。子供は親を選べない。環境を選べないのだ。

    父と母、兄弟12人の大家族、日本のテレビ番組で観るような騒がしくても楽しい家族とは正反対だった。年長の子が下の子を虐待する。けんかが耐えない。家の中に兄弟という敵がいて、身の危険がある。

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    2024年08月05日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    ノンフィクションの中でも圧倒的だった。

    なぜ、わたしがこの本を読みたいと思ったのか...統合失調症では無いが精神疾患に苦しみ友人を見てきたから。それが''一族''って...読み始めてからもしばらくこれはほんとにノンフィクションなのか?疑う部分も多かった。
    まず普通にほぼ毎年のように子どもを孕んで産むという行為がわたしには考えられない。いくらベビーブームでも!!夫が辞めようと言わない限り、ってそんなの信じられない。

    そして次第に兄弟のうち長男から次々と精神に異常を見せ始める。間に女の子が居なかったのも、精神に以上を来す一因だったんじゃないか、なんてわた

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    2024年07月21日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    ネタバレ

    前半、特にマーガレットとリンジーが成人するまでの話が恐ろし過ぎて、どうにか逃げ出せるようにと祈りながら読んでいた。後半に進むにつれ、一家に科学からの光が差し込み、この病そのものへの対処も確実に進んだ事が分かり、安堵した。

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    2024年05月31日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    数年前、オバマの年間ブック1位に選ばれ話題になった本。真っ直ぐすぎるタイトルと分厚すぎる厚み(とお高すぎるお値段、、)でしばらく避けてきたけど、読まずに生きるより読む人生が良い! と本屋で自分を奮い立たせ購入。大正解、圧巻の作品でした、ありがとうございました!!

    ドンとミミ夫妻に生まれた12人兄弟のうち、実に半分の6人が統合失調症と診断されたギャルヴィン一家を追ったノンフィクション。あとがきにもあるように、作中に出てくるエピソード全てが、膨大なインタビューや日記から起こされたノンフィクションという圧巻の作品。事実は小説よりも...的感想しか出てこない、ホント凄まじい読書でした。



    兄弟

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    2024年05月26日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    色んな意味で圧巻の一冊。
    学生時代に医学を学んだ際に驚いたことの一つは、統合失調症の有病率が自分の想像よりはるかに高いことであった。日本には100万人弱の患者がいるとされるから、おそらく誰の周りにも程度の差はあれ患者はいるのだと思うし、こういった書籍を通じて、この疾患(症候群)の正しい知識が広まることを願う。
    そんな私も本作品を読む中で、一人また一人と発症していくこの疾患の恐ろしさ、患者に対する当時の社会の目の厳しさを改めて目の当たりにした。その一方で病態や治療法の解明に向けた研究者たちの奮闘には頭の下がる思いがした(医学版「フェルマーの最終定理」のような知的なスリルがあり、大変面白かった)。

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    2024年04月25日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    ノンフィクションなことを除いてもいろんな怖さを感じた一冊だった。統合失調症、考えなしに子供をたくさん持つこと、現実に向き合わずに過ごし続けること、いまだに原因と治療が完全でないこと‥。人間だけが生み出す恐怖。
    必ずしも良いとは思わないけれどある程度の教育(一般的なというよりも生活面)や制度、罰則は必要だと思った。

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    2025年09月20日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    12人の兄妹を持つ14人家族のギャルヴィン家。そして彼らのうち6人は統合失調症に苦しめられている。そんなギャルヴィン家のファミリーヒストリーと統合失調症の原因について「生まれか育ちか?」という研究の進展についてとが並行して進んでいく大著。非常に読み応えがあった。

    ギャルヴィン家が抱えた困難は単純に統合失調症だけではない。目まぐるしく変化していく社会情勢、精神病への偏見、管理的な治療が良しとされていた精神医療、家庭内で蔓延する暴力や虐待の連鎖とあらゆる問題が総体として押し寄せてくる。

    まさに家族が直面して来た困難は歴史そのものなのだ。人が生き、一族が生きるということは何かが書かれている。

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    2025年02月21日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    映画「どうすればよかったか?」鑑賞をきっかけに再読。統合失調症研究の歴史とギャルヴィン家の歴史をたどりながら、ギャルヴィン家が研究の進歩にどのように多大に貢献したのかがわかった。文章も小説に近い読みやすさだった。

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    2025年01月12日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    統合失調症の研究が主と思って借りましたが、12人の子供のうち6人が発症してしまう不運な一家の長い長いノンフィクションがメインボディでした。

    冒頭から暗雲立ち込める雰囲気で、85パーセントくらいまで絶望的な展開が続く。
    最後の15パーセントは急に明度や彩度が変わるというか。それまでの文章が持つ、目に見えない小さな小さな鉛を含んだような空気が軽くなる。末娘が一度は決別した病気の家族や故郷に救いの手を差し伸べるからなのか?いや、それもあるだろうが、障害を持つ古い(前)世代が亡くなり、両親はその気苦労とともに亡くなり、新しく生まれ育った次世代が障害なく生まれ育ったからだろう。
    この一家の不運は前世代

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    2025年01月06日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    子どもの半数が統合失調症になった家族のドキュメンタリー。遺伝と環境の絶望的な組み合わせで発症するそうなのだけど、子どもを12人も産んだ親のせいな気がする。統合失調症になると、ロールシャッハテストにストーリーを見出すのね。

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    2024年12月18日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    これがホントにノンフィクションなのかというくらいに、想像を絶する一族の物語。
    精神疾患の気質に起因する大家族が故の近親姦、犯罪、貧窮など正視するのがキツイくらいの迫力。

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    2024年12月02日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    恐るべきことは、本書は創作された部分は一つもないノンフィクション作品である! と言うことだ。
    月並みな感想ではあるが『親子兄弟姉妹とは? 家族とは?生きていくとは?…どういう事なんだろう?』と考えさせられた。
    将来に希望をもたせる、この一族の物語はまだまだ続くのである…と言うような終わり方をするのもまた『正に事実は小説よりも奇なり゙』であった。

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    2024年10月19日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    発売されてすぐに一度読み始めたものの一旦挫折。
    が、やはり続きが気になって再開し、今度は読み終えました。
    とにかく印象的だったのは、下の女の子2人の環境のひどさ。自分だったらと思うとかなり気が重くなりました。
    訳者のあとがきにもありますが、事実は小説よりも奇なり。まさにこの言葉が当てはまる話でした。

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    2024年09月15日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    事実に基づくノンフィクション作品。12人の子供のうち、6人が統合失調症である家族を中心に、その生活の過酷さや統合失調症という症状への世界の理解の進みが書かれています。結論として、何かが解決していることはないようですが、この1つの症状について、とても理解が深まりました。
    印象的だったのは、統合失調症がその特性上、創薬においてとても不利であるということ。患者が自信の権利や意見の主張を正確に行えない以上、患者に対する調査や分析が意味をなさないのだと理解しました。
    長くて大変でしたが読んでよかったです。

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    2024年09月07日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    二次大戦前後から現在に至るまでの家族(子供が12人、うち6人が統合失調症)の物語であり、治療と研究の進歩の話であり、社会や療養施設の話でもある。
    面白かったけど、翻訳がイマイチ。

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    2024年08月25日