ルーシー・アドリントンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレアウシュヴィッツに関わる本をいくつか読んだことはあった。夜と霧、アンネの日記、縞模様のパジャマの少年など。
もちろん仕立て作業場があったことは初めて知ったし驚き。というか、彼らがそもそも何の労働をさせられていたのか、あまり考えたこともなかったのかもしれない。お針子以外に、労働の内容は服飾に関するものがあったのだとも初めて知った。
著者のフィクション作品をきっかけに、情報が集まりノンフィクションのこの本が作られたこともすごいし、更にはこの素晴らしい本を日本語訳してくれたことも本当に嬉しい。読めてよかった。
以下、メモ
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服飾文化からパリを除き、ユダヤを排除するために女性の権利も貶める -
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Posted by ブクログ
ホロコーストものは、読み慣れているのだが、
これは、きつかった。
それでも、最後まで、きちんと読み通したかったのは、
ノンフィクションの力。
女性達の生きる強さに感嘆し、その後が気になったからだ。
女性達とは、アウシュヴィッツのお針子。
彼女たちは、収容所以前に洋裁の実力を蓄え、
中にはサロンを開き、高級顧客を相手にしてきた人も居る。
それが収容所で役立つわけだ。
ざっくりと、二部、ないし三部構成といえようか。
まずは、アウシュビッツ以前、
ユダヤ人は戦前、ドイツでのファッション業界をリードしていた。
しかし、ナチスはユダヤ人を、ファッション界から追放し、奪い取った会社をドイツ人のもの -
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Posted by ブクログ
アウシュビッツに高級服仕立て作業場が存在していたなんて全く知らなかった。生命の泉といいナチスドイツはホンマ実在したん?的な行為をやっている。
最初は所長のルドルフ・ヘスの妻のため、そして親衛隊員の妻や恋人、女性親衛隊、他の高官の妻など、顧客が増えるにつれ作業場もヘス邸の屋根裏部屋から独自の作業場へ。そしてお針子も増やされていく。お針子は全て経験を積んだ強制収容されたユダヤ人の女性、屋内で座れるまだ負担の少ない環境での作業で何人ものユダヤ人が命を繋いでいく。そして高級服に必要な生地などの材料は全て、収容されたユダヤ人の持ち物から作られた。作者はイギリス人の服飾史研究家なんですが衣服を通して違う切 -