S・J・ベネットのレビュー一覧
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エリザベス女王にとっては幼い日々の思い出がつまった場所「わが家」であるウィンザー城で若い男の遺体が発見される。
その男は晩餐会に呼ばれた若きロシア人のピアニストだった。
事件についてお城では箝口令が敷かれ、警察とMI5はロシアのスパイによるものとし捜査を始めるが…
なんと〜
難航していたその事件を華麗に解決してみせるのは御年90歳の名探偵、エリザベス女王!
しかも秘書官を使って情報を集め謎解きをする安楽椅子探偵ときた…(笑)
確かに謎解きは平凡だけど、実際の出来事や、実在する人物の登場に陛下の私生活を覗き見れたような気持ち…
そして、
もしかして陛下は本当に普段から謎解きをされているんじゃ -
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ネタバレ女王陛下と秘書官補、またまた謎解き。
女王の信頼厚いハウスキーパーが変死した。周囲からは煙たがられていた彼女は数々の嫌がらせを受けていた。しかし嫌がらせを受けていたのは彼女だけではなかった。ブレグジットに揺れ、アメリカ大統領選挙に気を取られ、世界の変化を感じる女王陛下は自分の所有物である絵が思いも寄らないところにあった謎を解くためにロージーに依頼をしていた。すべてが繋がったときに見えてきたものは——。
前巻もそうだが、女性の戦いを描いた小説だと言ってもいい。女性だから、と扱われること。たとえ君主が女性の国でも、あまく見られたり不名誉な言葉で表現されたりはするのだ。それを女性同士の連帯でしな -
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ネタバレ女王陛下は名探偵!
エリザベス2世の愛するウィンザー城で若いピアニストが変死した。心を痛める女王陛下を気遣いながら捜査が進められているはずだった——ナイジェリアにルーツを持つ秘書官補のロージーは上司にも秘密の任務に選ばれる。それは"ボス"女王陛下の推理を手伝うこと!
すごい。イメージするエリザベス2世がそこにいて、推理を働かせていく。もちろん女王陛下なので足を使って手がかりを集めるわけではない。バディとなるのは秘書官補のロージー。タフでクールなヒーロー。しかもこのバディ制度は前から続いていたものらしい。そんなのいくらでも過去に遡ってエピソードが書けてしまう。こんなに楽し -
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エリザベス女王の若い頃の設定だと思って読んだら違っててびっくり。89歳のエリザベス女王が登場。物語の中で90歳を迎えるんだけど、わりと最近の設定。ロイヤルファミリーや各国のお偉いさんの名前がそのまま出てくるので、読んでて顔が頭に浮かんで、物語に入り込みやすかったかな。これ実際あったことではないか、と思ってしまう。
エリザベス女王のお気に入りのウィンザー城で事件が起きます。その事件解決のためにエリザベス女王が動きます。秘書官補のロージーがアシスタントしてます。安楽椅子探偵なのかな?と思ってだけど、違います。女王自ら現場を見に行ったりとなかなかの行動派。ロージーは女王が動きが取れないときに、秘密 -
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イギリスで10万部、18か国で翻訳されているという人気シリーズの1冊目。
原題は”(Her Majesty The Queen Investigates) The Windsor Knot”。()内はシリーズ名でもあって、つまり『女王陛下は「ウィンザーノット」を捜査する』となる。原著の既刊は3冊、刊行予定が1冊で、いずれも『女王陛下は「〇〇」を捜査する』となる。なかなか気が利いた作り。
邦訳は2冊目の『バッキンガム宮殿の三匹の犬(The Three Dog Problem)』まで。
さて、本シリーズの探偵役は先ごろ亡くなった英国女王陛下その人である。
実のところ、巻末解説にある通り、女王陛下 -
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ちょうど本書を読んでいる時にエリザベス女王の崩御を知った。
昨年先立たれたフィリップ殿下と共に、作中では威厳を保ちつつも親しみやすく茶目っ気たっぷりな存在として描かれている。
実際のエリザベス女王がどのような人物か、遠い日本からでは伝記やメディアの情報で得られる以上の事は知り得ないが、本書を読んでいても崩御に伴うニュースを見ていても、イギリス国民だけに留まらず世界中からとても愛される存在であった事がひしひしと感じられる。
本作のエリザベス女王は聡明な知性を持ち、事件を解決する探偵としての一面を持ち合わせていたというフィクションの設定だが、実際そんな一面を持っていたのかもと思わされるのもエリ