和泉圭亮のレビュー一覧

  • オックスフォード連続殺人

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    再読。アルゼンチン人作家による“数学”ミステリ。論理配列、ゲーデルの不完全定理、フェルマーの最終定理などの蘊蓄が作中に散りばめられ、事件を彩る。トリック自体は前例のあるものだけど、アプローチの仕方や終盤の皮肉な展開あたりはこちらのほうが好みかも。

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    2014年02月19日
  • ルシアナ・Bの緩慢なる死

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    ルシアナのまわりで相次ぐ死。当代一流の作家を犯人として糾弾するルシアナだが、誰も彼女を信じない。
    ネタばれを防ぐためには、これ以上ひとことも書くわけにはいかない。逆に言うと、キモの部分以外に書くべきことが思い当たらない。巧いんだけどね。

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    2010年06月14日
  • オックスフォード連続殺人

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    学究の街オックスフォードで起こる連続殺人事件。天才数学者のもとに、挑戦するかのように送られてくる論理数列の意味は。
    ミステリ好きで、かつサイモン・シンの『フェルマーの最終定理』『暗号解読』を読んだことのある者なら、本書に飛びつかずにはいられない。が、読み終わってみると、論理数列に驚愕の秘密が隠されているわけでもなかったのが残念。数学の深淵をのぞきたかったのに。なお、セルダム教授が序盤で「私」に示す論理数列が、大きな伏線になっている。この答えは本書中では明かされず、読者が自分で考えるしかない。ちなみに現在我が家ではその応用編が大流行中である。

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    2010年05月25日
  • オックスフォード連続殺人

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    アルゼンチン人作家の異色ミステリ。とはいえ、舞台はオックスフォードで、読みなれぬ名前が出てくることもなく、違和感ゼロ。物語の運びは、天才数学者を探偵役に据え、古典的とすら言える感覚も受けるが、数学的な遊びが入り、そして大きなひねりも加わって、軽んじていると痛い目(ここちよい痛さだけど)にあう。おもしろい、という言葉は本によっては失礼な賛辞だが、この本は「おもしろい」!

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    2009年11月26日
  • オックスフォード連続殺人

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     この作品は不思議だ。帯にある文句には殺人予告、暗号、数学論議、など、いかにもな探偵小説を予見させる。
     が、実際はそうではないのかもしれない。これらの言葉に嘘はない。が、事件の謎だけを見れば、多少の探偵小説を読んだものや、倒叙物のドラマのある回を見ていた者なら、ああ、アレかな? と予測させるもの。
     本書においてはそういったこと以外に興味を惹かせる何かがあり、それが、少なくとも私にはくどさを感じさせず、ページを繰る原動力となっていたように思う。この作者がまた探偵小説を書いて翻訳されたなら、私は買う。

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    2009年10月04日
  • アリス連続殺人

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    アルゼンチン発の本格ミステリということもあって、「オックスフォード連続殺人」はそれなりに記憶に残る作品ではあったのだけれど、一種のアンチミステリであったので、同じロケーション、探偵+ワトソン役が続投しての続編というのはちょっと意外だった。今回のネタは「不思議の国のアリス」というより、ルイス・キャロルことチャールズ・ドジソンはペトフィリアとして断罪されるべきか否かというような論争だろうか。前作同様、本格ミステリそのものに疑義を呈するメタミステリ的な展開は健在だが、新本格を経た本邦のミステリ読者はこの程度の議論ではなかなか驚かないだろう。事件の真相も想定内と言ったところだが、読み物としてはなかなか

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    2024年08月10日
  • オックスフォード連続殺人

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    ネタバレ

    天才数学者の元に、連続殺人鬼から殺人毎に届けられる、奇妙な記号。果たして、それの意味するところは何か? てな興味で引っ張る長編ミステリ。ただ、メタミステリ感(?)みたいなものが濃厚で、少なくとも今の読者は、結末で明かされる真相にあまり驚かないのではないか。むしろ、途中の展開の方が意外感があるかも知れない。

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    2022年07月31日
  • ルシアナ・Bの緩慢なる死

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    作家と口述タイピスト。まあ設定はどうでもいいのよ。おじんと若いおなごの間でセクハラ事件起こり、女子訴え裁判、オサン家庭崩壊。仕返しにオサンは女子の家族恋人を皆殺しにします。またまたあ、女子の妄想であって、そんなエネルギー、他人に対して使う?冷静な大人、生活を狂わされた寂しいオジサン。。。という雰囲気をよそおってえー。じじいはあー。何か肩にお友達がいてねー。なんだろ、アルゼンチンの作家。でも全然南米っぽくないな。

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    2019年04月14日
  • オックスフォード連続殺人

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    ネタバレ

    アルゼンチン人の目から見たオックスフォード、リンボウ先生のエッセイを思い出した。フェルマーの最終定理を持ち出す意味があったのか?数列の解説だけでよかったのでは?結局連続殺人ではなかった。哀しい動機の大量殺人。

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    2016年08月09日