和泉圭亮のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
学究の街オックスフォードで起こる連続殺人事件。天才数学者のもとに、挑戦するかのように送られてくる論理数列の意味は。
ミステリ好きで、かつサイモン・シンの『フェルマーの最終定理』『暗号解読』を読んだことのある者なら、本書に飛びつかずにはいられない。が、読み終わってみると、論理数列に驚愕の秘密が隠されているわけでもなかったのが残念。数学の深淵をのぞきたかったのに。なお、セルダム教授が序盤で「私」に示す論理数列が、大きな伏線になっている。この答えは本書中では明かされず、読者が自分で考えるしかない。ちなみに現在我が家ではその応用編が大流行中である。 -
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Posted by ブクログ
アルゼンチン発の本格ミステリということもあって、「オックスフォード連続殺人」はそれなりに記憶に残る作品ではあったのだけれど、一種のアンチミステリであったので、同じロケーション、探偵+ワトソン役が続投しての続編というのはちょっと意外だった。今回のネタは「不思議の国のアリス」というより、ルイス・キャロルことチャールズ・ドジソンはペトフィリアとして断罪されるべきか否かというような論争だろうか。前作同様、本格ミステリそのものに疑義を呈するメタミステリ的な展開は健在だが、新本格を経た本邦のミステリ読者はこの程度の議論ではなかなか驚かないだろう。事件の真相も想定内と言ったところだが、読み物としてはなかなか
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