E.L.カニグズバーグのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大貫妙子の「メトロポリタン美術館」は聴いたことがあっても、「夜の博物館、天使の像、ヴァイオリン&トランペットのケース」といったモチーフが、この『クローディアの秘密』からとられているとは知らなかった…!
「家出をした姉弟が博物館に隠れ住む」というあらすじだけでも勿論わくわくするけれど、物語の真の魅力は設定や道具立てではなく、クローディアとジェイミー2人の愛すべき個性と人間性にある。
お互いの長所短所を上手に(そして勿論喧嘩もしながら)補い合って冒険を続ける中で、クローディアが出会う「天使の像」。
大人達が美術的、学術的価値について論じる中で、クローディアだけは像から全く別の学びや気付きを得て、大人になろうとしていることを見抜く夫人。
この辺りが描かれる物語終盤を特に楽しく読んだ
ラスト、夫人が「知識は集めるばかりではなく、からだで感じなさい」と教えてくれるシーン。素晴らしい言葉だと感動したし、作者が化学教師であると知って納得した。
知的好奇心が旺盛な子供にこそぜひ読んでほしい一冊。 -
Posted by ブクログ
子どもって成長するにつれて親や大人に立ち入らせない自分の世界とか秘密を持ちたがる。大人はそれに関心を示しつつ、子どもの世界を侵さない、冒険させてあげる、見守る、その子どもなりの成果を認めてあげる、みたいなことが大事だよなと思った。なんなら、見守って尊重しているだけでは子どもの自尊心は満足しない、本気で心配して取り乱して怒るくらいのことも必要かもしれない。子ども自身が、大人にいっぱい食わせてやったと、ある意味での達成感を得ることが大事かもな と思った。大人の手のひらの上から跳んで抜け出すことが、子どもにとってすごく意味があるよなと思った。
親としては、危機管理とか親の威厳とかを念頭に置きつつ、子どもが殻を破って飛躍することを願うせめぎ合い。いろいろ子どもをとり巻くリスクを想定してその範囲に収まるのが良いのか、想定を超えられてとんでもないことをしでかされるのか、極端だけど命と成長を賭けた究極の駆け引きだと思った。
そんな大人目線なんか無視して、というか知る由もなく、子どもには自由に暴れてほしいと思った。
だいぶ飛躍したけど、童心を思い出す素敵なお話だった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ世界有数の贅沢な宿泊の話。
美術館、しかもメトロポリタン美術館に寝泊まりすると想像するだけでワクワクしてしまう。
子供の頃に読みたかった。
p. 20
おだてというのは、てこと同じくらい、たいした道具ですね、サクソンバーグさん。適当なところにあててごらんなさい、世界を動かします。
p. 171
「いつになっても満足しないんだね、クローディア。オール5をもらえば、その上はないかってさがすんだろ。ただの家出をはじめといて、しまいにはなんでもかんでも知りたがる。ジャンヌ・ダークとクララ・バートンと、フロレンス・ナイチンゲールを一つにしたみたいな人になりたいんだろ。」
p. 220
「秘密を胸にもって帰るっていうのが、クローディアの望みなのよ。天使には秘密があったので、それがクローディアを夢中にもさせたし、重要にもさせたのですよ。クローディアは冒険がほしいのではないわね。お風呂や快適なことがすきでは、冒険むきではありませんよ。クローディアに必要な冒険は、秘密よ。秘密は安全だし、人をちがったものにするには大いに役立つのですよ。人の内側で力をもつわけね。」