【感想・ネタバレ】クローディアの秘密のレビュー

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Posted by ブクログ

わたしは秘密というのは嘘をついたり怒られるいけないこと、というイメージが染み付いていた。でもこの話を読んで、秘密は共有すると仲が深まったり、バレないよう思案して良いアイデアが思いついて喜んだり、普段ならいけないと怒られることをしているという非日常感にニヤリとするような楽しさがあったことを思いだすことが出来た。また文章は、子どもの頃の考えていたことや気持ちを思い出させてくれるような懐かしさがあり、将来母になった時に読むとまた見方が変わりそうだ。いつかまた再読したいと思う。

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2024年02月05日

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家出に憧れて、実際に行動に移す勇気はないくせに友達と計画を立てたり荷造りをしていた子どもの頃に読みたかった。とはいえ、大人になった今読んでもとても面白い。どうせ計画だけなら、家出先をメトロポリタン美術館にするくらいのスケールを持てれば良かったなどと思いながら…。
多くの人と同じく、子どもの頃のトラウマとなった大貫妙子のあの曲の元ネタだと読み終わって気づいた。大人になり、この本も読み終えた今は大好きな曲になりました。

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2023年12月19日

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ネタバレ

とてもワクワクさせられました!
正反対の性格の姉弟が、家出をします。計画を立てたのは姉のクローディア。クローディアは三兄妹の長女。“長女だから”と言われ続け不自由な目に我慢の限界を感じ、家出を決意。弟のジェイミーとメトロポリタン美術館に忍び込みます。そこでの生活は今まで何不自由なく暮らしてきた2人にとって空腹との闘いや、お金の問題に悩まされます。しかし、ある日2人は美術館の天使の象にひきつけられ…!
小学校高学年から大人の方まで楽しめる作品だと思います

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2023年05月23日

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「美術館のベルが鳴った。閉館まであと5分。クローディアとジェイミーは、洗面所の仕切りの中に隠れて、5時半まで待った。それから外に出て、展示品のベッドにもぐりこんだ。」
(『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より)

「物語は、ニューヨークの郊外に住む11歳のクローディアが、家出をしようとしているところから始まります。「いちばん上の子で、おまけに女の子はひとりきり」だというだけで、「弟たちは何もしないでいい時に、自分だけは皿洗い機から食器を出してテーブルの用意をしなければならない」ことに納得出来ず、「成績優秀なクローディア・キンケイド」でいることにも、「毎日おなじことのくりかえし」にも飽き飽きしていたからです。でも、クローディアは不愉快なことが嫌いなので、気持ちのよい、美しい場所はどこかと考え、家出先に選んだのはなんとメトロポリタン美術館!口が堅くて貯金もある弟ジェイミーを誘って家出したクローディアは、美術館でこっそりと生活するうちに、ミケランジェロ作とされている天使の像に惹かれ、その像にまとぁる謎を解こうとします。本当の自分を探し求める少女の物語。」


「彼女が家出先に選んだ場所(メトロポリタン美術館)のユニークさに眼を奪われがちですが、それよりも興味部会のは、家出という非日常的な行動に際しても、彼女が自分を失わず、計画や方針を立てる子どもだという点です。」
(『大人のための児童文学講座』ひこ・田中著 より)

・知的な女の子の家で。用意周到で現実的。
・12歳という自立へと揺れる思いが底に感じられる。
・自分でも出来そうな家出・冒険。教官を得やすい。

「毎日の生活にあきあきしたクローディアは、家出の計画を立てます。かくれる所に選んだのは、大きな美術館でした。」

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2022年08月03日

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多分家出をすることがないと思うけど、もしするのならば、こんな感じで計画を立ててやりたいです。
2人のよくいる感じの兄弟の雰囲気がまるっきり描かれているので、馴染みのある感じで読みやすいです。
児童書なので人によっては、短いかもしれませんがとても面白いので、ぜひ読んでみてください。
たまにある絵も、上手だけど、手描きっぽさも出ているので読みやすいです。

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2022年07月05日

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ネタバレ

すごく面白かった。
クローディアは綿密に家出の計画を経て、二番目の弟ジェイミーを連れて美術館に家出に"いく"。
そこで出会った天使の像になぜだかとても魅了され、クローディアは秘密を解き明かさねばと天使について調査していく。そして冒頭からの語り手であるとある夫人に行き着き…どきどきである。
秘密というものについて改めてどきどきさせられ、胸に秘めるということの大事さを思い出させてくれる物語だった。秘密を持つことで、新しい自分を見つけることができるのだ。
著者の他の本もゆっくり読んでいきたい。

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2021年07月05日

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フランクワイラー夫人の言葉が、胸にズシンと響きました。

「あんた方は勉強すべきよ、もちろん。日によってはうんと勉強しなくちゃいけないわ。でも、日によってはもう内側にはいっているものをたっぷりふくらませて、何にでも触れさせるという日もなくちゃいけないわ。そしてからだの中で感じるのよ。
ときにはゆっくり時間をかけて、そうなるのを待ってやらないと、いろんな知識がむやみに積み重なって、からだの中でガタガタさわぎだすでしょうよ。そんな知識では、雑音をだすことはできても、それでほんとうにものを感ずることはできやしないのよ。中身はからっぽなのよ。」

家出する兄妹のやり取りも、メトロポリタン美術館で過ごす日々も面白く読み応えがありますが、夫人と出会ってからのラストが印象的な本でした。

児童文学、と括るには勿体ない。
親子、それぞれの世代で感じるものがあると思います。





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2021年03月18日

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クローディアは、弟のジェイミーと、家出の計画をたてました。汚いのも虫も嫌いなクローディアは、むかし式の家出はやりたくなかったので、家出先に選んだのは、ニューヨークメトロポリタン美術館でした。

…と、だいたいの話の筋は覚えていたけど、
落ちが!落ちがこんなに鮮烈なものだったとは、
読み直すまですっかり忘れていた。

クローディアの冒険譚であるようで、
実はテーマはずっと「秘密」なんだよね。
最初の意味深なお手紙の書き出しから、
美術館に入り込んで、寝泊まりして、
天使のことを調べていることも、
ずーーーっと、一貫してテーマは「秘密」であったと。

「魔女ジェニファとわたし」も、
ふたりの秘密と友情がテーマの物語だったけれど、
また違った種類の秘密を描いていますね。

家出して美術館に忍び込む、なんて
有り得ないけれど憧れる設定がお見事。
最後の最後もめちゃくちゃいいです。
新装版か新訳版が出ないかなあ。

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2021年04月24日

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最高!家出の理由も家出の場所も。ラストもいい。子どもってたいへんなんだ。外へも自分の中へも考えること戦うことが多い。いつから怠惰な大人になってしまうのだろう。

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2024年04月15日

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小学生のときに何度も読んだ。
これを読んで、家出計画を考えたものです。
去年メトロポリタン美術館を訪れ、クローディアの世界がよみがえりました。
なかなか細部までこだわってるし、後半の展開もおもしろい。
クローディアの計画性が大好き。

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2023年12月03日

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子どもって成長するにつれて親や大人に立ち入らせない自分の世界とか秘密を持ちたがる。大人はそれに関心を示しつつ、子どもの世界を侵さない、冒険させてあげる、見守る、その子どもなりの成果を認めてあげる、みたいなことが大事だよなと思った。なんなら、見守って尊重しているだけでは子どもの自尊心は満足しない、本気で心配して取り乱して怒るくらいのことも必要かもしれない。子ども自身が、大人にいっぱい食わせてやったと、ある意味での達成感を得ることが大事かもな と思った。大人の手のひらの上から跳んで抜け出すことが、子どもにとってすごく意味があるよなと思った。
親としては、危機管理とか親の威厳とかを念頭に置きつつ、子どもが殻を破って飛躍することを願うせめぎ合い。いろいろ子どもをとり巻くリスクを想定してその範囲に収まるのが良いのか、想定を超えられてとんでもないことをしでかされるのか、極端だけど命と成長を賭けた究極の駆け引きだと思った。
そんな大人目線なんか無視して、というか知る由もなく、子どもには自由に暴れてほしいと思った。

だいぶ飛躍したけど、童心を思い出す素敵なお話だった。

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2024年04月11日

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昔、家出してやる!て思ってプチ家出をしたことがあります。クローディアほどの計画性はなかったので1時間で戻りましたが笑

同じ家出とはいえ、クローディアの計画性と弟の資金力には目を見張るものがありますね〜
行き先が美術館だなんてなかなか思いつかないものです。そして最後には秘密を得て、家出前とは別の自分になって帰宅します。でも大人はさらに一枚上手で…笑

もう良い大人ですが、どうやって過ごすのかな…?何をするのかな…?とわくわくしながら読み進めました。

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

世界有数の贅沢な宿泊の話。

美術館、しかもメトロポリタン美術館に寝泊まりすると想像するだけでワクワクしてしまう。
子供の頃に読みたかった。



p. 20
おだてというのは、てこと同じくらい、たいした道具ですね、サクソンバーグさん。適当なところにあててごらんなさい、世界を動かします。


p. 171
「いつになっても満足しないんだね、クローディア。オール5をもらえば、その上はないかってさがすんだろ。ただの家出をはじめといて、しまいにはなんでもかんでも知りたがる。ジャンヌ・ダークとクララ・バートンと、フロレンス・ナイチンゲールを一つにしたみたいな人になりたいんだろ。」


p. 220
「秘密を胸にもって帰るっていうのが、クローディアの望みなのよ。天使には秘密があったので、それがクローディアを夢中にもさせたし、重要にもさせたのですよ。クローディアは冒険がほしいのではないわね。お風呂や快適なことがすきでは、冒険むきではありませんよ。クローディアに必要な冒険は、秘密よ。秘密は安全だし、人をちがったものにするには大いに役立つのですよ。人の内側で力をもつわけね。」

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2023年05月26日

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美術館・博物館が好きな私はワクワクしながら読んだ。
家出したからには違った自分になって帰りたいと思うクローディアの気持ち、分かるなぁ。タイトルはそういうことなのかと最後まで読んで納得。
小学生の姉弟は結構、大人の考えをしているなと感じた。特にフランクワイラー夫人がなぜミケランジェロの像を手放したのかについて弟と語るときのクローディアの見解には深く頷いた。

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2023年02月13日

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秘密ってそういうことかー、というなんとも趣深いラスト。
と言ってもそれがメインというわけでもなく、いわゆる冒険ものである。時々、こういう建物の中に隠れたりして過ごす話もあるけど、そういや現代でもスーパーの天井裏に隠れて夜中に食料を漁って生きてた人のニュースもあったけど、いや意外とできるのかな?でも今は監視カメラがなー。世知辛い世の中よ。
仲が悪いような良いような、いや、これは少しばかり理想像ではないか、という姉弟の掛け合いも悪くない。

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2022年12月25日

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ネタバレ

メトロポリタン美術館に家出に行く2人の話。行く前と違う自分になりたいクローディアが毎日天使の彫像について調べて調べて最後には本当に秘密を知ってしまいます。2人の行動力とクロードの計画力がずば抜けていてすごいです。地頭がいいんですね。また遊びにそっと出かける気満々な2人が微笑ましいです。

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2022年11月04日

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フォローしてる方が5☆をつけられていたから。1975年の作品で、なぜ今まで読まなかったのか不思議な程、残念でならない。
憧れのMETを家出先の場所とした設定も好きだし、主人公2人の精神的な成長も好ましかった。

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2022年07月27日

Posted by ブクログ

最近読んだ本に紹介されたいて購入。
子供の頃に読みたかったなぁ、まぁでも子供の頃はミケランジェロ?だれ?という感じだっただろうからだいぶ大人になった今で良かったかも。
クローディアとジェイミーの発想がすごいな。
クローディアはおしゃまでちょっとわがままなよくいる女の子で、弟のお金なのに?タクシー?とか笑ってしまった。
家出からメトロポリタン美術館の流れから、あーなるとはびっくり。児童書とはいえよく作り込まれてるなぁ

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2022年07月13日

Posted by ブクログ

読み終わりほやほやなので、うっわ最後の2章!
という、語彙力ゼロの感想です。

小学5、6年生から読める岩波少年文庫。
小学生にも劣る感想文…

家出してメトロポリタン美術館でしばらく寝起きする姉弟のお話。
♪バイオリンのケース トランペットのケース
トランクがわりにして出発だ♪

いろいろいうのは野暮なんで。
うっわ最後の2章!です。

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2022年04月09日

Posted by ブクログ

ラジオの紹介で初めて知った。といっても一九六七年発表のアメリカの児童文学で、一九七三年には映画化もされており(『クローディアと貴婦人』)、NHKみんなのうた『メトロポリタン美術館』の元ネタでもあるという、広く長く愛されてきた作品のようだ。

ニューヨーク郊外に住む十二歳の女の子クローディアが、しっかりものの長女としての務めをこなす毎日にうんざりして、家出を決意する。クローディアは賢いので、物事が「決意」だけで為せないことをわかっている。また都会的な感覚の持ち主なので、家出であるとしても生活にはある程度の清潔さと優美さを求めている。果たして彼女の綿密な計画によると、家出の行き先はメトロポリタン美術館、そして同行者は、三人いる弟のうち一番お金を溜め込んでいるジェイミー(九歳)と相成った。
ジェイミーもジェイミーで、黙って財布役に甘んじるような男ではない。ことあらばすぐにタクシーに乗ろうと言い出す姉に対し堂々と否を言い、日々の食費にも気を配り、一方でここぞというときにはドンと有り金はたく度胸も見せるという、立派な財務大臣ぶりである。ただし話す言葉にはだいたい文法誤りがあるため、姉は挙げ足をとり、弟は悪態を返すという応酬を始終繰り返している。
そんな二人だが、二人だからこそ湧いてくる知恵や勇気に助けられたり、相手が自分と同じように胸の高鳴りを感じていることが目と目でわかったり、時にはテレパシーで相手の窮地を救ったり(?)と、ついつい羨ましくなるような素敵な“バディ”っぷりなのである。
その様子だけでもじゅうぶん楽しめるところに、新聞を賑わすイタリア・ルネッサンス美術に関する世紀の謎というエンタメ性の高い要素まで絡んできて、締めは思春期手前の少女の心のあれやこれやに、老貴婦人の心のあれやこれや、という読み応え十二分の素晴らしい本だった。映画もいつか見たい。

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2022年01月31日

Posted by ブクログ

時には童心に戻って岩波少年文庫。
ちょっぴりアメリカの生活に触れて、冒険とミステリーが加わる楽しさ!

メトロポリタン美術館に隠れ住んでみたいなー。サボるのは、社会人の今は夢みたいです。最後のほっこりする部分もお気に入りです❤︎

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2021年09月07日

Posted by ブクログ

いい‼️
かわいいし面白い!クローディアとジェイミーのキャラクターの対比が、いいッ!

「ジェイミーの興奮が外にふきだし、…クローディアの興奮は外にあふれ出ないで、しずかに流れていました…」
最後の、運転手のシェルドンの報告が、またおもろすぎ。ぼっちゃんかわいすぎ!

メモっときたいことば。
「…でも、日によってはもう内側にはいっているものをたっぷりふくらませて、何にでも触れさせるという日もなくちゃいけないわ。そしてからだの中で感じるのよ。…待ってやらないと、いろんな知識がむやみに積み重なって、からだの中でガタガタさわぎだすでしょうよ」

「お風呂や快適なことがすきでは、冒険むきではありませんよ。…」
はい、ソウデスネ。私のことですか?笑
冒険物語が好きで児童文学ばかり読んでるのは、はい、きっとそういう理由から。。あこがれ。だよね。本当は、しんどいこと、危ないことは大嫌いなのに、憧れだけはあるから。

この本は、私の好きな異世界やら魔法やらは出てこない、家出という現代的・都会的な冒険のおはなしやけど、そして、手に汗にぎるドキドキハラハラはないけれど、うん、良かった。

ところで邦題とはずいぶん違う原書のタイトル。このタイトルで、日本語版はクローディアの秘密、にしたのか〜と思ってたけど、うん、いい訳やったかも。

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2021年11月10日

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日常から離れる経験をすることで、今までとは違った自分になって戻ってくるという物語は、子どもの成長の過程に欠くことのできない典型的な話型とも言えるのであろうが、舞台装置や会話も含めて、細かいところまでたいへんよく考えられていて、大人が読んでも十分に楽しめる物語となっているのである。

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2021年05月14日

Posted by ブクログ

クローディアと同じ年齢のときに自分も家出を考えたっけ。
美術館のような安全そうな場所は近くになくて断念したが、どこに寝泊まりするか想像をめぐらしたことを思い出した。
すっかり忘れていたけれど、そんな自分もいたなぁ。いわゆる反抗期か。

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2024年01月17日

Posted by ブクログ

家出少女と少年の兄弟。
家に居場所がない少女クローディアの気持ちがわかる気がした。家出後、美術館に隠れ住むのだが、そこで出逢う女神像にはある驚くべき秘密が。姉と弟が性格が全然違って面白い。二人ともホームシックにも全然ならないところは共通してる。親には申し訳ないが実際そんなもんだろうなと思う。
岩波少年文庫は今読んでも面白いけど子供の時にもっと読みたかったなあ。

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2023年09月09日

Posted by ブクログ

有名な児童文学って昔のものが多いと思っていたけど、この作品は意外と最近の話だった。
芸術作品を中心に児童文学を書くのは新しい発想で、すごいと感じた。
ただ、登場人物の癖が強くて(特にフランクワイラー夫人)もうちょい普通の人でも良いのでは…と。
題名は内容とすごく合っていてスッキリした!

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2023年06月08日

Posted by ブクログ

美術館の天使像に魅せられた、家出少女とその弟の物語。
児童文学としてはシブいわあ〜と思いつつ、途中からハラハラする展開あり、案外楽しく読めました。
好きなものに夢中になれるっていいなあーと純粋に思いました♪

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2022年09月04日

Posted by ブクログ

1967年にニューヨークで出版された児童書。さまざまなところで紹介されたり引用されたりしているので、読まねばと思いながらずっと未読で、いまさら読んでみた。
展開は面白かったけど、凄く読みにくかった。私の読書力が低いせいなのですが。ごめんなさい。
家出の動機が共感できないのとか、天使の小像にやたら捕らわれるところの理由とか入りこめなかったなぁ。残念。

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2022年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小さい頃、読んだ気がする(再読)。細かい内容までは覚えていなかったけれど。

クローディアの気持ちは、よくわかる。今でもそうです。「冒険」はしたい。でも、危険はイヤ。腹ペコも、野宿も、追いかけられるのも、虫もイヤ。だけど、”今のまま”でなない、違った、”変わった自分”になりたい。

だから、「秘密」を持つことが、違った自分にしてくれる「鍵」だったのかもしれない。

そして、それは、”勉強して”、自分の中で充分”膨らませて”、”時間をかけて”、体の中から感じるものに変わらせてゆくもの。と、なるという。なんとなく、わかる気がする。
まだまだ、フランクワイラー夫人の境地には遠いかな。
知識ではなく「経験」が。

印象的なフレーズは:
★一日か二日もすれば、あたしたち、もとのあたしたちになっちゃうよ。あたしはもとのまんまで帰るために家出したんじゃない
★いつになっても満足しないんだね
★あたしはもうこれでじゅうぶんだと思うまでは、冒険を終わりにしたくないんです。
冒険はおわったのよ。なんにでも終わりがあるし、なんでもこれでじゅうぶんってものはないのよ。
★秘密を胸に持って帰るっていうのが、望みなのよ。冒険が欲しいわけではない。秘密は安全だし、人を違ったものにするには大いに役立つのですよ。人の内側で力を持つわけね
★あんた方は勉強すべきよ、もちろん。日によってはうんと勉強しなくちゃいけないわ。でも、日によってはもう内側にはいっているものをたっぷりふくらませて、何にでも触れさせるという日もなくちゃいけないわ。そしてからだの中で感じるのよ。ときにはゆっくり時間をかけて、そうなるのを待ってやらないと、いろんな知識がむやみに積み重なって、からだの中でガタガタさわぎだすでしょうよ。そんな知識では、雑音はだすことができても、それでほんとうにものを感ずることはできやしないのよ。中身はからっぽなのよ。
★私が経験してみたいなあと思う新しいことがあるわ、知る、でなく経験をね。ところがそのたったひとつのことは、不可能だわね。

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2021年04月21日

Posted by ブクログ

 冒頭の手紙のシーンが後半でつながっていく展開は面白いと思った。この物語は夫人によって書かれているのだ。
 クローディアは三人の弟のうち、ジェイミーを連れて家出をするが、行先はメトロポリタン美術館だ。そこで展示されている「天使の像」に魅せられて、その像の謎に迫っていく。もちろん二人の家出は終わりを迎えるが、クローディアにとって大切な事柄である「秘密」の意味が明かされる。とても大人びた考えだと感じた。

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2021年04月07日

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