長谷川哲也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
革命とロベスピエールの限界が見える。
友達思いのロベスピエールは無理して「革命」になろうとするが、その無理に気づく者はいない。
エベールは下品な嘘をでっち上げるような人物だが、民衆のニーズを掴み現状分析も思いのほか的を得ている。他の革命家が彼を見くびっていたのが残念だ。彼に中傷されたマリー・アントワネットも、下手に美化も卑下もされず死に向かう1人の人間として尊厳をもって描かれていたのが良かった。
ダントンは確かにかっこいいがインパクトに比べ実際の行動にはそれほど実がない。ギロチンにかけられるまで全て計算の上での「かっこいいダントン」像の自己演出だったのではないか。ただし2巻からの変貌を考えると -
Posted by ブクログ
ハマった。。。この15巻で第一部終了のようだが、あとが気になる。 早く読みたいぜ。
戦記ものっぽい物語後半(7巻以降)よりも、政治史色の強い前半のほうが個人的には好き。ナポレオンを軸として、ミラボー、マラー、ダントン、グートン、サンジュスト、サド侯爵といったフランス革命の“英雄”たちが絡む人間模様がめっぽう面白い(史実にもけっこう忠実のようだ)。
「ジェシェーヌおやじ」という人気新聞の発行人であるエベール(いまでいうアルファブロガー的存在か?)の描き方が空しくて笑える。大衆的人気を誇ってちょ~しこいてたが、あっさりギロチン台の露と消えるあたり。
極み付きは、いつもグラサンかけてるロベスピ