白水社編集部のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これぞ読書の醍醐味という感じだった。だって、中学校以来数年に渡って学んだはずの英語さえままならず、語学を「あれは、語学の天才がやるもの」として、自分から完全に切り離している私が、翻訳者達数名の自身の体験や、人生の歩みや、その言語への思いをじっくりと読めて、疑似体験できたんだもの。
「その他の外国文学」と括られるいわゆる(日本では)マイナーな言語の翻訳者9名を取り上げている本書。具体的には、ヘブライ語、チベット語、ベンガル語、マヤ語、ノルウェー語、バスク語、タイ語、ポルトガル語、チェコ語・・・・
あぁ、なんてマイナー。しかも、私、外国文学はほとんど読んだことがない。「赤毛のアン」や「若草物語」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「その他」に入れられてしまう言語(本書では、ヘブライ語、チベット語、ベンガル語、マヤ語、ノルウェー語、バスク語、タイ語、ポルトガル語、チェコ語)の文学を扱う翻訳者さんたちの奮闘が書かれている。
日本では学ぶにはかなりマイナーな言語ということでテキストを探すところからの苦労、未知の国への留学、ことばのバックグラウンドを知ること、訳したいと思う本との出会い、出版への道のり。一筋縄では行きません。でも、皆さんに共通するのは言語と訳す本への大きな愛。いやぁすごい。バイタリティと愛がないと先駆者にはなれないのだなぁとひしひし感じました。
読み手として、そのお仕事の結晶の本を読むことができて幸運です。