加藤弘士のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ヤクルト、阪神、楽天などの「プロ野球」の監督
として知られる野村克也氏。
阪神の監督を辞任した後、3年間ほど社会人野球
チーム、シダックスの監督をしていました。
元プロ野球の監督がアマチュアの監督を務めるな
んて「都落ち」感がありますが、当の本人は後年
「あの頃が一番楽しかった」と言っていたらしい
です。
アマチュアであるが故に、勝利だけを追い求める
プロとは違ったチーム作りに面白さを感じたので
はないでしょうか。
そして球界再編で誕生した「アマチュア」同然の
楽天球団を率いることになるのも、必然の流れと
しか言いようがないです。
野球人ではない、「指導者」野村克也の新たな一
面に触 -
Posted by ブクログ
この本を読んで、改めて野村監督の偉大さが分かりました。さらに妻沙知代さんの夫を支えるプロデュース力の凄さも良く分かりました。
会社でも子育てでも、大事なことをたくさん教えてもらったいい本でした。
① 人間的成長なくして、技術的進歩なし
② 自分を理解してもらう。「この人はこんな考え方をしている」「だから、この人のためにこうしよう」と思わせなければならない。
③ 人間が最低限持っていなければならない3つの要素とは
1. 節度を持て
2. 他人の痛みを知れ
3. 問題意識を持て
④ 謙虚でいること。相手より常に一段低いところに、自分の身を置く
⑤ 人間は感情の動物、だから熱心に来てくれたところに -
Posted by ブクログ
名称野村克也の空白の3年間、阪神監督辞任から楽天の監督まで。社会人野球シダックスのGM兼監督として。1140日を追ったノンフィクション。
名将野村克也はあまり評価され過ぎて実は苦手である。没後も多くの著作が刊行されるし、あまりマスコミが持ち上げ過ぎなように思えてならなかった。
本書はそんな思いを覆す、野村夫妻の真に近い姿を描いているように思う。
夫人の脱税問題から阪神の監督を辞任した野村克也。救いの手を差し伸べたのは盟友シダックスの志太会長。
自前のグラウンドもなく、砂の飛ぶ調布関東村で名将は純粋に野球を楽しむ。野村克也の野球に一途な姿、水島新司作品に登場する南海時代を思い出させる。
-
購入済み
最後のパズルが埋まった
よくぞ書いて下さった、残して下さった。野村監督がいないシーズンが過ぎる中、何かが足りないという思いが私の心にはあった。
そのパズルの最後の一つが埋まった。そしてその瞬間、パズルの絵が全く見たこともない絶景に変わった。
誰かこの大河ドラマを映像でもいい、小説でもいい、かたちにして残してくれないか。世界中の野球ファンにこういう野球人がいたことを伝えるために。クリントイーストウッド監督に頼みたいくらいだ。
私は監督を苦しめた阪神タイガースファン。
シダックス、楽天での監督をみて、ちょっと安堵していた。
監督は阪神では結果は残せなかったけど、やはり人は残しました。いつかあの時の新人たちがタイガースを刷 -
Posted by ブクログ
慶応高校野球部の夏全国制覇は、現在の日本を象徴するような出来事だったんじゃないかと思う。
日焼け止めを塗ったサラサラヘアの高校球児たちが全国大会の決勝の舞台で躍動する姿は、本当に痛快だった。
野球ってどうしても軍隊みたいなイメージが拭えない。監督の専制。理不尽な上下関係、「伝統」を盾にした意味のない奇習、悪習。長時間の練習。坊主頭。暴力、陰湿ないじめ。
いわゆる「高校野球」とか「甲子園」って、一昔前の日本そのものだ。
これからは誰かが言ったことをを愚直にこなすのではなく、自分で考えて行動することが大事な時代になる。
思考停止で権力者の言うことに従う人間なんてAIの劣化版でしかない。
最近