三砂慶明のレビュー一覧
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『千年の読書』 三砂慶明著
①テーマ別の選書 ★★★★★★
※お金、死など。
②著者の魅力 ★★★★★
③本好きの世界 ★★★★★
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【購読動機】
読者レビューがきっかけです。
レビューのなかに「読んでみたい1冊がちりばめられている」「本を読みたくなる理由がすっきり解釈できた」という内容がありました。
本だけを題材にした書籍を手にしたのは、これがはじめてです。
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【著書の魅力】
①タイトルの魅力
「千年の読書」。
このタイトルだけで、なにかな? なんで千年なのか?という好奇心がそそられませんか?
②選書の魅力
著者がテーマ別に選書して -
Posted by ブクログ
千年前、源氏物語の続きが読みたくて読みたくて気もそぞろ、何も手につかないくらいになり、読むことを心待ちにしていた人がいた。
読書とは第一に、読んでいる精神の駆動そのもの。
最も困難な状況でこそ読書は大きな力を発揮する。
そうそう!そうやねん!これが言いたかってん!読書の良さってこれなのよ!
何度も頷き共感し、感動しながら夢中で読み進めました。
紹介されている本、全てが魅力的。全部読みたい笑
読書とは文字を追って読むということというより、読んだ自分の心の動きを感じること。響いた気持ちを体に染み付かせていくことの喜びなんだなと。
読書している時のあの快感は、自分で自分の心の響きに感動してるってこ -
Posted by ブクログ
本屋さんでたまたま手に取り、1時間ほどで斜め読みした。
元旦の能登地震があった直後に読んだが、
著者の推薦の本の中にナチスドイツの時代に、アメリカでは兵士たちに本を送ったとゆう話がでてきた。
その本を兵士たちはボロボロになるまで読み漁り、生きる力を見出したという。
北陸の人々はまさにいま災害の脅威にさらされ、日々を生きている。
自分に出来ることを考えても、芸能人のように、ぼんっ!と多額の寄付ができる力は到底持ち合わせていない。
でも、本の力の偉大さを改めて感じ、今すぐ自分に出来ることはと考えると、やはりこうして、本を読み感想を書き続けることなのかな、と思う。
この本も狙って探してわけでは -
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蔦屋書店の書店員さんによる読書エッセイ集。
個人的に蔦屋書店は、いつ行っても新しい本との出会いのある、すごく好きな本屋で、家の近くにないのがすごく残念なのだけれど、
この本は、そんな梅田の蔦屋書店で限定カバーで並んでいたのを手に取った。
読んでみて、まず思ったのは、やっぱり読書はすばらしいなぁということ。
本との出会いがあって、本を読めるというのは、すごく幸せだと思った。
この本には、著者が出会ってきた様々な本が紹介されているのだけれど、
読書、生きづらさ、働き方、お金、食事、瞑想や自然、死、と、それぞれの章で、流れるように次々に本を渡っていくように、エッセイが書かれている。
ただ、それ -
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ネタバレ「欲しい本があって買う」という目的に照らせばネット通販などが適しているかもしれない。私自身も一時期ネットでいいや、と思っていた時期もあったが、やはり本屋に帰ってきている。
なんとなく本屋の雰囲気が好きなのもあるし、同じ本だったとしても本屋でなければ買わなかったであろう本もある。そういう上手く言い表せない本屋の魅力が言語化されている本だと感じた。
本屋が焚き火と同じで、火がある場所に色々な人たちが暖を取りに来る、そして薪をくべて行く場所、というのはとてもいい表現で、まさにそう!と思いながら読み進めていた。
私は本屋に対して客以外の立場であったことはないが、書店員の方や経営者の方がこういう風に -
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「親友が子どもを事故で亡くして、一年近く外出できなくなりました。親友を励ましてくれる本を選んでもらえませんか?」というお客さんからの質問に対して、「問合せを受けたとき、自分はこの先この仕事を続けていけるのか不安になりました。どれだけキャリアを積んだとしても、この質問に答えられるイメージが沸かなかったからです」と思ったという筆者。
相談ごとには、答えではなく、質問で返す方が良いと聞いたことがあります。
「ささやかな本の世界への招待状」とのことでしたがテーマごとにまとまった7章を通じて、書店員さんがよく聞かれる質問の答えのヒントとなる本もまとめて下さっているのかな、と。
読んだことがある本、聞 -
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菅原孝標女が「源氏物語」を読むのを止められなくなる様子は現代における私たちと同じで、ワクワクする。
第二次世界大戦中、アメリカは合計一億4000万冊の本を戦地に送った。戦場では奪うように読まれ、ある20歳の兵士はベティースミスの本に生きる力をもらう。
お礼にこの兵士は著者に手紙を送り、著者は兵士と交流を始め、書くことと読むことでお互いを励まし合う。
驚いたのは、自由学園という日本の学校では毎日家庭科の授業の一環で自分たちの昼食を自分たちで作ること。
これこそ、生きて行くための教育ではないだろうか。4時間目は毎日家庭科。そこから学ぶことは家庭科だけではないはず。
「今まで食べた中で1番美味し -
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またまた素敵な本に出逢ってしまった。
三砂さんのことは全然知らなかったのだが、本の語りが優しくて素敵。
上からの目線ではなく、私たちと等身大のところから、一緒に考えていく中で様々な本を紹介してくれる。
生きている中で私たちが経験する試練や疑問を
それぞれのテーマごとに一緒に考えてくれる感じが素敵。
テーマは「人生を変える本」「働き方」「生きづらさ」「お金」「食事」「瞑想と脳」「死」。
どのテーマもおもしろいのだが、私は特に「死」のテーマが印象的だった。
「死」という言葉が存在する以上、「死」は存在のひとつの状態をさし示すことになる。
つまり「死」は存在形態のひとつとして、「在る」ものなのである