塩田清二のレビュー一覧
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香りが脳を支配する オートマティックに夢が叶う『潜在意識アロマ』の使い方
を読んで、以前に買ったこちらの本を再読。内容はすっかり忘れていたので新鮮な気持ちで読書できた。10年以上前の出版されたものではあったけれど、五感の中で、脳にダイレクトに届くのが嗅覚だけであることの背景などとても納得いく内容。嗅覚の仕組みからの丁寧な説明があり、香りが、私たちの身体や精神面にどのように作用していくか理解しやすく買いてあった。
予防医学が叫ばれて久しいが、少子化に伴う人口減少や、特に高齢者増加に伴って認知症の罹患率や高齢者だけに限らないけれど、がんなどの増加の将来予測をして、不安を仰ぐような情報より、こうい -
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「香りはなぜ脳に効くのかーアロマセラピーと先端医療」発行から10年以上経過し、その間に更に進んだ香りの研究を紹介するとともに、香りが人の体や脳に作用するメカニズムを解説した本。アロマセラピーの科学的根拠(エビデンス)に基づき、医療や介護の現場のほか、スポーツアスリートにもアロマセラピーが取り入れられていることを知り、ずいぶんと精油の使い方も変わってきているんだなと感じた。本の内容からは逸れるが、あまり見かけなくなった精油がある。例えば、本の中にも出てきたローズウッド。好きな香りだったが、絶滅のおそれから規制がかかったため、よく購入していたメーカーの精油ラインナップから消えてしまい、入手できなく
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においが心と体に与える影響、とりわけ、においが脳に与える影響について医療的見地から解説された本。「脳は常に動物が生き残っていくための有利な行動を選択するようにできている。五感の感覚刺激は、すべて神経インパルスに変換されて脳に伝達されるが、その伝達のプロセスがもっとも短いのが嗅覚。しかし、嗅覚は人によって感じ方が異なるとても主観的な感覚。そのため、脳がどのような反応をするかの測定や体にどのような作用を及ぼしているのかを数値化することは困難とされていた。今は嗅覚のメカニズムの解明が進み、fMRI(磁気共鳴機能画像法)によって脳の各所の血流量がどう変化するかの測定が可能となるなど科学的根拠(エビデン
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離れて住む実母が、「認知症の検査を受けたい」と言い出し、検査をしてきた。
結果は、MRIなどで脳の状態を見るとごく初期の症状が見られるものの、今のところ免許を返納する必要はないレベル、との診断だったが、自分で言い出すからには何か根拠があるんだと思う。そして、確かに、母の料理の腕は落ちたように思われる。
認知症の進行は、初期の対応がとても重要(あらゆる病気がそうだけど)、とのことだったので、とりあえず母親には読みやすそうな『ボケたくなければバラの香りをかぎなさい - 脳を刺激する生活』という本を贈り、私自身はこっちを読んでみた。
なかなかおもしろかった。
嗅細胞は再生する数少ない神経細胞、とか -
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匂いは脳に直接作用する。
認知症患者の認知機能を改善することがある。
嗅神経は脳細胞の中でも数少ない再生されるもののひとつであり、外からの刺激に反応して、その周囲を活性化する可能性が考えられる。
匂いの伝わり方。
目に見えないほど小さく、ふわふわと空気中を漂っている匂い分子が鼻の奥にある嗅覚受容体にカチットハマると信号を発信。その信号が脳の底の部分にある嗅脳を経て、梨状皮質、扁桃体、視床下部、大脳皮質嗅覚野へと瞬時に伝わり、最終的には信号、つまり、匂いの感覚が嗅覚野で生じて、匂いの種類が識別されると考えられています。
匂いの分子がスイッチを押して、脳への回路を開くと考えると分か -
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ネタバレ医療のアロマセラピー導入をバックアップしている「日本アロマセラピー学会」理事長の本。成分からみた精油の性質や、臨床例などが多数掲載されていて、アロマセラピーの基礎知識がある人が読むと大変役に立つ。
香りについての研究は始まったばかりで、かつ日本ではエッセンシャルオイルは雑貨扱いなので、「○○に効く」とは公言できない。一方、フランスなどでは、薬を減らすための代替医療として、積極的にアロマが取り入れられている。この本では癌や認知症に効果を示す精油の話が書かれていて大変興味深い。
高齢化が進む中、病院や高齢者のたくさんいる施設では、アロマを日常的に取り入れ、予防や症状の改善などに生かす日が早く来 -
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ネタバレ<目次>
序章 植物の香りでなぜ心身が整うのか
第1章 ストレスや疲労に効く香り
第2章 睡眠に効く香り
第3章 不安やうつに効く香り
第4章 脳を活性化させる香り
第5章 食欲を調整する香り
第6章 医療現場で利用される香り
第7章 女性の心身を守る香り
第8章 運動のパフォーマンスを高める香り
<内容>
最近「香り」に興味を持っている。主に京都からのものだが…。そんな中医学的な見地から「香り」を説明した本である。エピデンス的に検証のしにくい香りの化学だが、けっこう効果があるように読み取れた。それぞれの問題に、適した植物を使いたい。 -
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ちょっと厳しいかもしれませんが、読んでいて少し違和感がありました。一方的な主張を読んでいる感覚でした。
「なぜ効くのか」というタイトルの本なので、論旨に方向性があるのはよいのですが、「アロマは効果が期待できる」という結論に至るために研究結果を載せているものの、そこに至るまでが少し論理性に欠ける気がします。
(論理的につながっていなかったり、研究結果の一部だけを見て展開していたりなど)
もちろん、まだ科学的な立証ができていない点は仕方ない話です。それがこのような書き方になってしまう一因かもしれませんが、であれば、立証できていないことは認めつつ、研究結果をあくまで「統計」として淡々と述べる