感情タグBEST3
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香りは「大脳を刺激する❕」みたいです。
そのほか記憶をする「海馬」や交感神経、副交感神経を調整する視床下部なども刺激するので、香りとともに過去の記憶が蘇ったり、リラックスするなどの効果があるそうです。
専門的で私には難しい部分もありましたが、とても参考になりました。
すれ違いに嗅いだ香水の香りで、昔の出来事を思い出すこともありますよねー。
ぜひぜひ読んでみてください。
Posted by ブクログ
離れて住む実母が、「認知症の検査を受けたい」と言い出し、検査をしてきた。
結果は、MRIなどで脳の状態を見るとごく初期の症状が見られるものの、今のところ免許を返納する必要はないレベル、との診断だったが、自分で言い出すからには何か根拠があるんだと思う。そして、確かに、母の料理の腕は落ちたように思われる。
認知症の進行は、初期の対応がとても重要(あらゆる病気がそうだけど)、とのことだったので、とりあえず母親には読みやすそうな『ボケたくなければバラの香りをかぎなさい - 脳を刺激する生活』という本を贈り、私自身はこっちを読んでみた。
なかなかおもしろかった。
嗅細胞は再生する数少ない神経細胞、とか、シナプスを作らずに大脳皮質に達する唯一の感覚、などなど、認知症への効果に関してなかなか説得力のある話が続く。
アロマセラピーよりも何よりも、人とのかかわりの方が認知症予防には良いに決まっているけれど、でも、たとえ効果が微量でも、いろんな種類の刺激を脳に与えることはとても重要に思うので、この本に書かれていることで取り入れられそうなことはぜひ親子で取り入れていきたい。
それはさておき、個人的には、アロマセラピーの「歴史」の項が非常におもしろかった。世界史の教科書でおなじみのイブン・シーナがアロマセラピー界でそんな重要人物だったとは!
昔、フランスのアロマセラピーに興味があって、一時すごくのめり込んで調べていたので、この本に記載されていたケモタイプの違いとか、光毒性についての注意なんかは私にとっては当たり前の知識のように思うのだけれど、実際、アロママッサージに行くと、真昼間にグレープフルーツやベルガモットなどの精油のブレンドを無邪気に薦められたりすることもよくあり、内心、ああ、何も知らないで精油を扱うセラピストもけっこういるんだなぁ、と思う。
そういう現状が、こうした補完医療の信頼性を損なっているんだろうなぁ。
日本が今後、フランスのような形でアロマを医療に取り入れるとは考えづらいけど(商業的な理由で)、嗅覚がこんなに重要な役割を果たしているのなら、もう少しオイルの規定とか必要な資格とかは厳しくしてもいいのにな、と思った。(素人の無責任な考えかもしれないけれど)
Posted by ブクログ
匂いは脳に直接作用する。
認知症患者の認知機能を改善することがある。
嗅神経は脳細胞の中でも数少ない再生されるもののひとつであり、外からの刺激に反応して、その周囲を活性化する可能性が考えられる。
匂いの伝わり方。
目に見えないほど小さく、ふわふわと空気中を漂っている匂い分子が鼻の奥にある嗅覚受容体にカチットハマると信号を発信。その信号が脳の底の部分にある嗅脳を経て、梨状皮質、扁桃体、視床下部、大脳皮質嗅覚野へと瞬時に伝わり、最終的には信号、つまり、匂いの感覚が嗅覚野で生じて、匂いの種類が識別されると考えられています。
匂いの分子がスイッチを押して、脳への回路を開くと考えると分かりやすいかもしれません。脳が情報として受け取るのは匂い分子そのものではなく、神経インパルスです。
吸収経路
経皮吸収
経鼻吸収
・嗅覚受容体を介する
・肺胞上皮から吸収される
これらすべてが行えるのがアロマトリートメント
お香文化
→焚いた後に被験者の唾液中のコルチゾール(ストレスホルモン)を測ると優位に低下していた。
お香にもリラクゼーション効果がある
医療現場で導入が進むアロマセラビー
現代医療で治りにくい、予防しにくい疾患に効果があるとされる。
精油は王に効くので、脳で起こっていることが原因屯る疾患や不調の改善が期待できる。(ストレス性疾患など)
<認知症>
認知症患者の生活リズムをつくる
毎朝ローズマリーカンファ―とレモンの精油を、毎夜真正ラベンダーとスイートオレンジの方向欲をそれぞれ2時間づつ行った。
すると、期間中は抽象的思考力が優位に改善したが、やめるともどった。
また、アルツハイマー型認知症患者は早期に嗅覚が障害されるという。
<がん>
がん患者の心理状態、特に不安感や抑うつ症状などの精神的改善
ガン性疼痛などの身体的症状の改善
抗がん剤や放射線療法の副作用の軽減
機序は、成分が有機化合物のため、がん細胞膜を溶解して、細胞質内に侵入し、がん細胞のDNAを断片化し、アポトーシスに導く。
そのなかで、ゼラニウムやローズ、パロマローザに含まれる「ゲラニオール」高い抗がん作用が期待できる。
また、ローズマリーカンファー、シソ、クスノキも殺菌や抗ウイルス効果のある成分が含まれており、マウスの実験から抗がん作用もあるとされている。
また、がんによる疼痛も脳内の物質が大きく関与しているので、アロマテラピーが有効であると考えられる。
<女性特有の疾患>
最も効果をあげている分野の一つ。
コラム
グレープフルーツの精油を嗅ぐと、交感神経が優位になり、脂肪を燃焼させて体の内部から熱を作り出そうとして体温上昇が起こる。
イモリのフェロモン、「ソデフリン」
オスがメスを嗅ぎ分け、彼女の頭へ回り込んで進路を遮り、尾を振って求愛行動をする。この時、メスを刺激するフェロモンが「ソデフリン」と名付けられた。
が、実際にメスがオスの求愛を受け入れることは少なく、振り切って逃げてしまうことが多い。すると、オスはまたすぐさま新しいメスを見つけて同じことを繰り返す。
フェロモンがあるからと言って、忠実に行動するわけではない。
逆に、フェロモン通りに動くのは昆虫。
ヒトにソデフリンのようなものが存在するかどうかは不明である。「媚薬」と銘打たれるものもあるが実際の効果は疑わしい。
そんなのにたよるよりはイモリを見習って、へこたれずにアタックし続ける方が確実と思われる。
ちなみに「ソデフリン」とは万葉集の「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」にちなんで命名された。
この歌を詠んだ額田王は天智・天武両天皇から愛されたという才媛だそうで…。
ロマンチックといえばそうだけど…イモリ…(以下略)。
Posted by ブクログ
なるほど、なるほど・・でした。
ウィルスもみえるようになった。結核菌も退治できるようになった。香りも気分のものではなく、根拠があるということが、広く浸透するといいと思います。
Posted by ブクログ
医療のアロマセラピー導入をバックアップしている「日本アロマセラピー学会」理事長の本。成分からみた精油の性質や、臨床例などが多数掲載されていて、アロマセラピーの基礎知識がある人が読むと大変役に立つ。
香りについての研究は始まったばかりで、かつ日本ではエッセンシャルオイルは雑貨扱いなので、「○○に効く」とは公言できない。一方、フランスなどでは、薬を減らすための代替医療として、積極的にアロマが取り入れられている。この本では癌や認知症に効果を示す精油の話が書かれていて大変興味深い。
高齢化が進む中、病院や高齢者のたくさんいる施設では、アロマを日常的に取り入れ、予防や症状の改善などに生かす日が早く来ればいいと思った。
Posted by ブクログ
アロマの効能効果という知識がなければとてつもなくファジーな分野をこれでもかと論理的に化学的に解説されている。
スピリチュアルではなくエビデンスで切り込むのが少し格好良いとさえ思った。
Posted by ブクログ
アロマがメディカルアロマテラピーとして医療に使われているのかと驚いた。ただ、医療効果があるとして日本では認められていないので、どういう位置づけなのか謎。自費診療なのか? それからこの本にも書かれている、アロマテラピーの知識が浅い人による誤った使い方があるというのもちょっと怖い。国家資格もしくは信頼できる運用が明確じゃない限りは、医療としてのアロマは怖い印象。
個人で趣味で使う分はいいんだろうけど、他人に使うのは気を付けないと危ない。
Posted by ブクログ
ちょっと厳しいかもしれませんが、読んでいて少し違和感がありました。一方的な主張を読んでいる感覚でした。
「なぜ効くのか」というタイトルの本なので、論旨に方向性があるのはよいのですが、「アロマは効果が期待できる」という結論に至るために研究結果を載せているものの、そこに至るまでが少し論理性に欠ける気がします。
(論理的につながっていなかったり、研究結果の一部だけを見て展開していたりなど)
もちろん、まだ科学的な立証ができていない点は仕方ない話です。それがこのような書き方になってしまう一因かもしれませんが、であれば、立証できていないことは認めつつ、研究結果をあくまで「統計」として淡々と述べるなど、客観性を失わない展開にしてほしかったと個人的には思います。(でないと、この分野がどんどん怪しい印象になっていくので…)
とは言っても、実際、アロマ(精油)が何かしらの効果があるということは感覚的にわかるし、著者が色々と検証されていることもわかります。本書は、一般の人向けの、科学的なアロマという分野への導入や紹介としてはひょっとすると良いかもしれません。
もっと理論的な記述ができるまで研究が進むことを期待しています。