モクモクれんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
謎の男・田中により、致命傷を負ったヒカル。
混乱の最中、気を失ったよしきは病室で目を覚まし、2日後、ヒカルも目を覚ましたのだが………。
徐々に明らかになる忌堂家の謎、光の父の過去を知るよしきの父、そして、ヒカルの決断。しかし、思わぬ事実が彼らに明かされる。
謎が謎を呼ぶミステリアスな物語が加速。
民話を絵本チックに再現した絵や、"山"が鍵となる展開に、最近、観た『近畿地方のある場所について』と重なる部分もあり、と面白かった。
そして、今回の巻は、なによりも画の表現に対する驚きが多かった。
真っ黒なページに白抜きで描かれる腕とモノローグ、不揃いな円の集積で写し取られたヒカルの後ろ姿、そして、海を背景に横長のコマが連なる映画的な画作り。
画としての面白さや感動は、過去イチだった。 -
Posted by ブクログ
田舎の集落で暮らす少年・よしきの親友、光がある日、川で溺れて死んだ、はずだった。しかし数日後、光はまるで何もなかったかのように戻ってくる。どこかおかしい。光は本当に光なのか? 日常の中に忍び寄る違和感と恐怖。じわじわと侵食される夏の終わり、よしきは“それ”の正体と向き合うことになる。
そのタイトルと冒頭から強烈なインパクトを放つ作品だ。何気ない田舎の風景から始まる物語は、親友・光の死、そして戻ってきた光によって一気に不穏な空気に包まれる。その「何かが違う」感覚が読者の胸にじわじわと広がり、冒頭からがっつり心をつかまれる。
ホラーというよりも、気味の悪さがずっと肌にまとわりついてくるような不安感。見えない何かがすぐ隣にいるような描写の積み重ねが秀逸で、恐怖は決して大仰ではないが、確実に精神を侵してくる。田舎という閉ざされた舞台設定が、孤立感と逃げ場のなさを強調し、逃げ道を与えない。
また、少年たちの揺れる感情や、光への複雑な想いも丁寧に描かれており、ホラーでありながら純文学のような読後感もある。セリフの少なさや間の使い方が非常に巧みで、言葉にできない怖さがここにある。何が起きているのか明確に説明されないまま進む展開に、読者は想像力を掻き立てられるだろう。
静かに、しかし確実に心を蝕んでいく本作は、ただのホラーでは終わらない、忘れられない夏の物語だ。
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Posted by ブクログ
1巻が面白かったため、続けて読んだ。
大切な幼馴染みの"光"が"ナニカ"に成り変わったことを知りつつ、彼と共に暮らす"よしき"。
彼は"ナニカ"の体内に手を伸ばし入れたことで、邪悪な存在に侵食される感覚を味わう。
次第に明かされる"あの日"の真実と、村人たちが密かに噂する"ノウヌキ様"の存在。
そんななか、村の異変に気づいた"とある人物"がやって来て……。
光が失踪したあの日から半年間"ある秘密"を一人で抱え込んでいたよしき。そんな彼の鬱屈した心情の吐露が印象的だった。
この辺りの描写には『ミッドサマー』(中盤、大惨事を起こした人物が事実を受け止めきれず、一人で抱え込んだまま、一晩が経ってしまう)や、『ドールハウス』(冒頭、少女が失踪した後に主人公が抱え込む不安)を思いだす。
とりわけ自分も気軽に人への相談ができず、抱え込んだことで事態が悪化した経験があったため、かなり興味を惹かれる描写だった。
正直、本筋自体は、徐々にBL要素が強くなってきており、よしきがDV彼氏に依存する彼女みたいになっていく流れに胸が痛み、読み進めるのが辛くなっているのも事実。
ただし、いわゆる霊媒師サイドのキャラクターが出てきたことで、今後の展開で、そのモヤモヤ感が少しでも晴れることを期待したくなった。