田中将人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ自分自身の内に、複数の声や評価軸やコミュニティをもつこと。否定的なものから目を背けるのではなく、むしろ手懐けること。そうすることによって、囚われから逃れ、自由になること。プラトン自身の「自己の内なる体制」はまさにそうしたものであった…(後略)
本当の意味で平等が達成される日は、世界は、来ないと思う。その意味で本書はやはり理想論に過ぎないと言わざるを得ない。一方で、平等に限りなく近づけること自体は決して不可能では無いことも確かだ。わたしたちが常に平等に向けて闘うことは、いつか誰かの当たり前の権利になっていることを意味するだろう。 -
Posted by ブクログ
「平等」と簡単に言うが、難しい。
著者はその「平等」について論を展開する。
本人も、「実証的研究」でなく「規範的研究」といっており、われわれの日常から帰納的に平等について論じるのではなく、過去の平等についての研究から筆者の考える最強の平等を提示する。
そんな本だから「平等」について研究する人にはいいのかもしれないがちょっと読みたいものからは道を外れていた。
色んな「平等」を上げたうえで、私が推すのはこれだ、という話なのだけど、ある意味潔いのだが恣意的な面は否めない。著者と考えの違う人は当然想定しているはずだし、議論できるという前提だろう。
成功という基準が一律だし、敗者は必ずひねくれると -
Posted by ブクログ
平等に関する論点が何であるか、それぞれの論点においてどのような主張がされてきたのかを概観できた。とは言えそれで『平等』に関する見識が深まったかと言えば、疑わしい。一つには平等に対する視点は概して常識的なものが多く、意外な盲点のようなものが少ない事。もう一つは著者が導こうとしている「財産所有のデモクラシー」なる概念が何なのかが説明されないために、平等社会の具体的な姿がイメージできないこと。
格差や平等を考えるときの重要な視点として、インセンティブの要素は外せないと思う。どんなに頑張っても結果が変わらないなら、人は頑張れない。社会体制がどうとかいう問題ではなく、人の動物としての本能に近い。「財