踊共二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ドイツの宗教改革の担い手といえば、ルター派をイメージしていたが、ルター派はむしろ領邦君主に庇護されたカトリックに並ぶ体制派で、ドイツ・スイスの境界付近には、後の国民国家の思想に適合しないような、よりラディカルな宗教改革のグループがいくつも存在していたことを知った。そして彼らは、時の領主や国王にその勤勉さや技術を認められて開拓地を与えられることもあれば、徴兵に応じないことから迫害され追い出されることもあり、ヨーロッパを転々としながら最終的には新天地アメリカに定着するグループも多かったという。キング牧師の非暴力主義もガンジーからの影響だけでなく、本書で語られているようなキリスト教傍流の改革運動の流
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Posted by ブクログ
アルプスの自然、永世中立国などからスイスに抱いていた印象は、穏やかでのんびりしているものと思っていた。本書を読み、中世は傭兵で外貨を稼ぎ、近世ではユダヤ人迫害に加担したり、徴兵制があったりと決して穏やかなだけでない印象を抱いた。スイスは歴史上、フランス、ドイツ、イタリアと列強に挟まれ、交通の要所として重要な土地だったこと、列強に取ってみれば国境を直接接することのない緩衝地帯としてスイスは認められていた。そのため、中立国として列強間の利害も一致したものと考える。なぜ中立国としての地位を取っているのか、歴史、土地からその理由がわかった気がする。また、長い歴史において、列強による支配が繰り返されたこ
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Posted by ブクログ
鈴木建生の『凍てつく川を越えて逃げる』(2025年)でプロテスタント、メンノー派の存在を初めて知った。彼らの一部が離散(ディアスポラ)の民として住み着いたのが、今回ロシアのウクライナ侵略で争われている地域であり、長年の迫害と逃亡の通過地である。
その後、倉塚平の『異端と殉教』(1972年)で宗教改革のプロテスタント各派の経緯も知ることになる。
1517年ルターの「95ヶ条の論題」に始まるヨーロッパの宗教改革は諸宗派が乱立し互いを異端視し打倒と根絶に鎬を削った。スイス兄弟団や千年王国論のラディカルを生み、世俗権力やカトリックに叛旗を翻し武装蜂起や社会運動を巻き起こした。
一部メンノー派(メノナ