ガイドイッチャーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
英語と日本語が喋れる(英語を大人になってから学んだような)人が日本語で喋ると内気になるけど英語で喋ると性格が変わったかのように自分が積極的でポジティブで行動的になる、みたいな事を言ってるのを以前Xのポストで見かけたので、そういう事が書いてあるのかな〜言語が性格に与える影響って何だろうと思い、読んだ。
最初の方は古代ギリシアの詩人ホメロスの色を表す語彙の少なさ、海や鉄を葡萄酒色と呼びハチミツを緑色と言い空を一度として青いと言わない、それは古代ギリシア人が色弱だったのか?という謎から始まる。
様々な研究者の色々な実験や希少言語の原住民へのフィールドワークの結果、冒頭で私が書いた使う言語によって -
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Posted by ブクログ
「認知能力において、人類は基本的に平等であり、民族間、種族間での差異を説明するのに遺伝子に着目するということはなくなった」ということを前提に、異なる言語を話すことによって身についた思考方式の違いについて、「色覚」「語構造」「空間表現」「ジェンダー文法」という4つの観点から論じている。
結論からいうと、わたしたちの母語が絶えず、ある概念に注意を払うように仕向けたり、またはその逆であったり、連想関係を喚起させたりすることを繰り返し心に刻むことで、思考体系に影響を及ぼす、としている。
それは、わたしたちの思考を習慣化させ、文化として根付く。
人種間や民族間で、概念や抽象的思考、認知機能に優劣が -
Posted by ブクログ
「色」を手がかりに、言語という文化的慣習が如何に人間の世界認識に影響を与えているかを紹介してくれる本
人間の無意識下でも作用している言語の力が近世の賢人から現代の科学者にかけて明らかになっていく過程が面白かった
絶対方位感覚を備えさせるグーグ=イミディル語の話者がどういう世界なのかを紙面で体験させたり、本書で扱われた実験で使われた色のセットなど、読者にも実体験してもらおうという気がして楽しめた
ドイツ語の文法における性(ジェンダー)をトウェインが面白おかしく取り上げていたのも面白かった
サピア・ウォーフの仮説(言語相対論)が、現在では否定されたとはいえ本書の主題でもある、言語が認知に与える影響 -
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Posted by ブクログ
生得主義が言語学の主流であるとは聞くのだが、面白そうだと思って手に取る本は、この本も含めて「非主流派」の本になりがちだ。本書の立場は生得主義に真っ向から反対するものでもないみたいで、自然により与えられた「制約のなかの自由」により、文化もある程度まで言語に影響を及ぼす、さらにその逆として、言語が文化に影響を及ぼすこともあるといったところ。
言語の「氏か育ちか」論争が、ある極端から一方の極端へと行き来する歴史も丁寧に解説しており、一種の科学史としても読める。
色の認知については、どこか他所で日本人の少し上の世代にミズイロの認識がないことを読んだ。ベーシックな知覚だけに驚いたせいで覚えているのだ -
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Posted by ブクログ
「母語の言語体系(文構造、文法、語彙)が、話者の知覚・認知・思考を規定している」という命題について。
その言語によって「何を伝えることができるかではなく、何を伝えることをを強いられるか」という観点に拠ってみると、↑の命題は正しいようだ。
そして特に色の見え方について、碩学の方々が導いた結論はかなり驚くべきもので、ぜひ読んでみてほしい。
言語の「強制」の興味深い事例をひとつ。。
「前後左右」の語彙がないオーストラリアの先住言語では(!?)「東西南北」を代わりに用い(!?!?)、例えば絵の中の位置関係も「東西南北」で表す。
だから絵について記憶を辿って説明するとき、「自分がどの方角に立っていた -
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Posted by ブクログ
ネタバレあなたの世界はどう見える?
虹の色の数は言語によって異なる。ある言語には男性・中性・女性の区別があり、ある言語にはない。異なる言語を使っていたら、世界の捉え方が違うのか? 一般的にはふんわりと信じられていて、言語学者がずっと挑んでいる難問をユーモラスにまとめた本。
英語のtunaと日本語のツナ・マグロの指し示す言葉の範囲の違いに気付いたのは言語学をかじった大学生の頃だった。日本語の切り分け方が絶対ではないと発見した大きな経験だった。この本では色の表現を出発点にして、言語の示す色の違いはどこに要因があるのかの研究の歴史から、人間の眼の構造ではなく、思考レベルの差でもなく、習慣的に獲得してきた -
Posted by ブクログ
色彩と色彩表現の関係に焦点を当てて、言語
が私たちの思考にどのくらい、どんなふうに影響を与えるのかを書いている。
一章では、言語研究の歴史的発展が、二章では、言語が思考に影響を与えるそのいくつかの観点が提示されている。
自分にとって区別が簡単な色を区別できないあの人は目の作りが違う、と言うような主張に対してドイッチャーは反論し、彼は「目や脳の生物学的機能としては区別できるが、文化として区別しないのだ」と言うことを数々の研究を紹介することで示している。
二章で紹介されるのは、方向づけについての言語及び文化差が思考に与える影響と、文法的性の有無が同じく与える思考への影響である。ここで紹介される研究 -
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Posted by ブクログ
ネタバレタイトルに「わけ」と入っているが、実際には理由までは切り込めていない。むしろ、言語が認知に関わるということ自体が、(意外にも)科学的には最近分かりはじめたばかりらしい。
タイトルと中身がずれているので、読む前に期待していた内容とは違った。面白かったけど。
鏡としての言語とレンズとしての言語の二本立てとなっている。すなわち、前者は言語が外界の認知のしかたを反映するというもので、後者は逆に、外界の認知に言語が影響するというもの。
本書の主題は後者なのだけれど、歴史的経緯もあって、まずは前者が紹介される。特に、グラッドストンによるホメロスの詩をはじめとする、古代の文章の色にまつわる研究が詳しく紹介 -
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