「母語の言語体系(文構造、文法、語彙)が、話者の知覚・認知・思考を規定している」という命題について。
その言語によって「何を伝えることができるかではなく、何を伝えることをを強いられるか」という観点に拠ってみると、↑の命題は正しいようだ。
そして特に色の見え方について、碩学の方々が導いた結論はかなり
...続きを読む驚くべきもので、ぜひ読んでみてほしい。
言語の「強制」の興味深い事例をひとつ。。
「前後左右」の語彙がないオーストラリアの先住言語では(!?)「東西南北」を代わりに用い(!?!?)、例えば絵の中の位置関係も「東西南北」で表す。
だから絵について記憶を辿って説明するとき、「自分がどの方角に立っていたか/イラストがどの向きにあったか」も合わせて把握しないと、そもそも他者とコミュニケーションできない、という。
ただ「前後左右」の概念を理解できないわけではなく、ここを見誤ると一気にトンデモ論化らしい。
日本語も含め、名詞のジェンダーなどいろいろな言語の事例がユーモアたっぷりに紹介されており、とても楽しい。