yasunaのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
幼い頃から親の顔色を読み取りながら生きてきた人間が身につけてしまう対人スキルの危うさを、これでもかというほど精緻に描いた作品であった。
相手の欲しい言葉を察知し、距離を詰めすぎず、縋らず、求められた分だけ応じる。その振る舞いが意識的であると分かっていても、心が絡め取られてしまう。
その構造を、女性の心理と共に冷静に、そして残酷なほどリアルに提示してくる。
「私なら彼を変えられるかもしれない」という善意にも似た慢心が、いつの間にか相手の成功体験を積み重ねてしまう怖さを、読むほどに突きつけられる。
読み進めるたびに落胆と苛立ちが積み重なり、「身近にいたら確実に距離を取るであろう人物像」が、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ六人の男女が一つのバーを中心に恋愛を繰り広げる物語。上手く言葉に出来ないことが悔しい。それぞれがもがき苦しんで、恋愛のみならず自分の気持ちとも対峙し、恋とはなにか、愛とはなにか、苦しみ続けている。
後半はずっと鳥肌が立ちっぱなしだった。やるせない気持ちになりながら、暖かい気持ちになりながら、色々な恋愛模様に目を通していた。感情がぐちゃぐちゃになりそうだった。
和泉臨と佳奈の間に漂う元恋人にしかない温度感がとてもリアルだった。二人だけで共有してきた過去が、思い出があるんだと、痛感する思い。付き合ってたから当たり前なんだけど。その温度感が、距離を図る会話が嫌にリアルだった。
好きになっちゃダ -
Posted by ブクログ
過去の背伸びした自分が、残して置いてきた物をひとつずつ回収されていく様な感覚で、心がじゅくじゅく疼きました。
これが実のなる果物だったら良かったと、秋の果物が美味しい季節に思ったりもしましたが刻が経つと案外、その時痛かった傷も美味しい話のタネになっていたりもするのでどっちでもいいかと考えを放棄する事とします。
いつか私も紫葵さんの様に
『この人の前なら、おならできる」と思える人に巡り会えるといいな。今年の秋、一番読んで切なく噛んで味わい深い一冊だった。
MIYAMUさんの紡ぐ美しい言葉に酔いしれてしまったので、酔いが抜けない内に感化された読書感想文をこの本棚に仕舞い込んでおきます。 -
Posted by ブクログ
何事にも大きな期待を抱いてはいけない。いつか失ったときに大切にしていた事を後悔してしまう。
僕の見えないところで、勝手に幸せになってください。
思った分、思ってもらえる、なんてことはないのだろう。
思い出す暇もないくらいまだずっと頭の片隅にいますよ。寝返りを打つときも、コップに水を注ぐときも、ドライヤーで髪乾かすときも。きっときちんと過去にできた人だけが、思い出として触れるんだと思います。
一緒にいて寂しい人とは、一緒にいてはならない。わかっている。わかっていながらも、どうにもならない恋に足を踏み入れている。
今日は夜が長くて耐えられそうにないなと思った時、まず僕に連絡して。
別れ -
Posted by ブクログ
エモい.とにかくエモい.
こんなにもエモいが似合う本はないと思うってくらい素敵な話だったしリアルだった.
目線は変わるけど掴みやすい話の内容だったしとっても読みやすかった話.
ハッピーエンドだけじゃないっていうのが余計にリアルでだけど嫌な気持ちになるとかじゃなくてリアルだからこそスーって入ってくる感じ.
あるバーが舞台になっていてそこで素敵な出会いがあって人との繋がりができて良くも悪くも広がっていく
今は身近にそんなバーみたいな素敵な場所はないけどいつか我が家みたいな場所ができたらとっても幸せだろうな~~なんて思ったり思わなかったり.
終わり方もエモいに尽きていて続きがあったら是非とも手に取