佐々木チワワのレビュー一覧
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ホスト通いをし、これをテーマに慶大総合学部の卒業論文を書いた著者の新作。
論文を書くために通っていたわけではなく、好きで通っていて、
これが論文のテーマになると気づいて書き始めて、今や仕事にしているという。
今回読んでいて思ったのは、ホストもつらいよ、というところか。
特にlineでつなぐところ。寝る暇ないくらい。文章力も求められる。
枕営業!も。体力もいる。金づるになる女の子をつなぎとめるのも大変なのだ。
確かに、遠くのアイドルより近くのホスト、という気持ちはわからないではないが、
その為に月給以上のシャンパンタワーを注文してしまい、
それが払えず体を売る、、、
バカなのか?と思ってしま -
Posted by ブクログ
(2022年6月)
すごく良かった。
「推し文化」、「推し活」の記述が興味深かった。p.164の真鍋氏と佐々木氏の対談にて、「推しの立場や職業を親がちゃんと見るべき」と佐々木氏が話していたことに同意する。
私はジャニーズのアイドルに始まり、人生の中で俳優やお笑い芸人などを「推し」て生きてきた。どのジャンルも「推し」ていることを親に否定されることはなかった。もしこれがSNS上の一般人だったら、そうはいかなかっただろう。
少し話は変わるが、中学生の頃オタクの友人が「親に趣味を否定される」と言う悩みを打ち明けてくれた(先に言っておくと彼女が推していたのはジャニーズのアイドルである)。親であれ -
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手に取るまで全く知らなかった「ぴえん」というカルチャーについてが端的に分かりやすくまとめられた本書。「量産型」「地雷系」「メンヘラ」「ヤンデレ」の分類は目から鱗。
多分だが、「トー横キッズ」というワードが全国ニュースで取り上げられるきっかけになったのは本書発売から約半年程後の通称’歌舞伎町のハウル’こと小川雅朝容疑者の逮捕と、それから更に約4ヶ月後の小川容疑者の突然死という衝撃のニュースによるものではないかと思われる。
報道される内容ではいかにもトー横に集まる若者が無分別で無秩序で無節操かという事ばかりが取り沙汰されていたが、それら報道の最中で若者文化研究の第一人者としてワイドショーに登場し -
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「ぬいぐるみペニスショック」「男根支配(ファロセントリズム)」、、、これから絶対使うことはない知識を身につけてしまった...
推しに貢ぐ者と、その推しとして貢がれる者。それは一種の宗教のような関係。この関係で厄介なのは、貢ぐ側の承認欲求が満たされるために誇示的消費により何度も貢いでしまいドツボにハマってしまうことだ。さらに厄介なのは、貢がれる側はビジネスとして貢がれているため、疑似恋愛状況を作り出すことでより貢がせようとすることで、貢ぐ側の全てを食い尽くそうとしている現状にあるということだ。その例として、ホストクラブの「ラストソング」「シャンパンコール」が挙げられている。
親子関係の悪化、 -
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著者オールナイトニッポン0に抜擢されたり、
「闇金ウシジマくん」作者の真鍋昌平さんも絶賛されていたため本書に興味を持ち購入。
令和の若者であるZ世代を筆頭に使用する、
ぴえんと言う言葉の語源から、特に歌舞伎町に入り浸る若い女性の生態を
著者の経験やインタビューから深掘りして頂ける作品。
自分の世界観からは、想像できず垣間見ることも難しい社会を体験記から深掘りしてくれるので、
非常に関心を掻き立てられる書籍であった。
また、最後の章では現代社会つまりは資本主義の仕組みにも絡ませながら
資本主義社会の中で、現代人は数字に追われ数字の奴隷的になっていることを危険視している。
特に若い世代は、情 -
Posted by ブクログ
ぴえんという現象(言葉だけでなく、それを使う少年少女を含め)や歌舞伎町という小さな世界、経済圏のシステム等、とても興味深く読ませてもらった。
この世界に接点を持ち、深く潜り込める著者だからこそ書けた内容なのだろう。
著者が投げ掛けた、トー横キッズと呼ばれた少年少女たちをそれぞれの家庭に連れ戻すことは簡単だが、元々家庭に問題があり、居場所を求めて歌舞伎町に集まってきたのに、それを戻してしまうことが解決にはならない、という言葉には、考えさせられるものがある。
子供たちをどう守っていけるか、社会の仕組み自体を作り直すくらいでなければ、解決できないのだろう。
ただし、現在30代以上の世代と、いわゆるZ -
Posted by ブクログ
最近、何かと話題になるトー横界隈。
SNSでちょっと調べると車座になってバカ騒ぎしているような若者、泥酔して汚物を前にひっくり返ってる男女、そしてそれを連れ帰ろうとする男。更には10代、20代前半の若者がODで痙攣している映像などショッキングな映像が投稿されている。
どこか他の地域とは違った磁場を放っている歌舞伎町。その中でもTOHO新宿の周辺は2018年頃から居場所のない若者たちの避難所として自然発生的に誕生したようだ。
本著はそこに集まるトー横キッズたちの実像を、自身も10代半ばの頃から歌舞伎町に通っていたという作者がフィールドワークとしてまとめたもの。
映画を観るためにTOHO新宿はよ