佐々木チワワのレビュー一覧
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ネタバレたいへんおもしろかったです。
ホストには通ってないですが、ぎりぎりZ世代として価値観がわからなくもない部分もあり、資本主義社会の一端を担う消費者として肝に銘じたいと思います。
「シャンパンを入れたらアフターに誘ってみてもいいのかな?」「1日に1通LINEを求めるのは痛い?」とSNSにつぶやき、同じホス狂いに客観的に判断してもらおうとする。女性たちは皆、「わきまえた消費者」という体裁を守ったうえで、担当ホストから特別扱いを受けたいのだ。(143ページ
いま自分がしようと思っている消費行動は、他人に言われたからではなく、本当に自分の意思で行ないたいものなのか。見返りを期待して、やけになって、後悔しそうなお金の使い方をしていないか。自分の価値を他人の評価だけで測っていないか。(209ページ
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Posted by ブクログ
ホスト通いをし、これをテーマに慶大総合学部の卒業論文を書いた著者の新作。
論文を書くために通っていたわけではなく、好きで通っていて、
これが論文のテーマになると気づいて書き始めて、今や仕事にしているという。
今回読んでいて思ったのは、ホストもつらいよ、というところか。
特にlineでつなぐところ。寝る暇ないくらい。文章力も求められる。
枕営業!も。体力もいる。金づるになる女の子をつなぎとめるのも大変なのだ。
確かに、遠くのアイドルより近くのホスト、という気持ちはわからないではないが、
その為に月給以上のシャンパンタワーを注文してしまい、
それが払えず体を売る、、、
バカなのか?と思ってしまうが、、、、
そういう実態を垣間見ることのできる新書
第1章:歌舞伎町・ホストクラブとはどんな場所か
第2章:ホストは究極の感情労働
第3章:ホストはアイドル化しているのか?
第4章:なぜ若い女性がホストにハマるのか
第5章:売掛問題解決のための緊急提言
第6章:歌舞伎町は若者の価値観の最前線
第1章:歌舞伎町・ホストクラブとはどんな場所か
第2章:ホストは究極の感情労働
第3章:ホストはアイドル化しているのか?
第4章:なぜ若い女性がホストにハマるのか
第5章:売掛問題解決のための緊急提言
第6章:歌舞伎町は若者の価値観の最前線 -
Posted by ブクログ
(2022年6月)
すごく良かった。
「推し文化」、「推し活」の記述が興味深かった。p.164の真鍋氏と佐々木氏の対談にて、「推しの立場や職業を親がちゃんと見るべき」と佐々木氏が話していたことに同意する。
私はジャニーズのアイドルに始まり、人生の中で俳優やお笑い芸人などを「推し」て生きてきた。どのジャンルも「推し」ていることを親に否定されることはなかった。もしこれがSNS上の一般人だったら、そうはいかなかっただろう。
少し話は変わるが、中学生の頃オタクの友人が「親に趣味を否定される」と言う悩みを打ち明けてくれた(先に言っておくと彼女が推していたのはジャニーズのアイドルである)。親であれ趣味の否定はすべきではないと思っていたが、この本を読んで「推しの立場や職業を見た結果の否定」であれば仕方がないかもしれないな、と思った。私だって子供が明らかに一般人みたいな人にハマっていたら否定してしまうかもしれないし。
でも人の趣味の否定はしたくない。難しい。 -
Posted by ブクログ
手に取るまで全く知らなかった「ぴえん」というカルチャーについてが端的に分かりやすくまとめられた本書。「量産型」「地雷系」「メンヘラ」「ヤンデレ」の分類は目から鱗。
多分だが、「トー横キッズ」というワードが全国ニュースで取り上げられるきっかけになったのは本書発売から約半年程後の通称’歌舞伎町のハウル’こと小川雅朝容疑者の逮捕と、それから更に約4ヶ月後の小川容疑者の突然死という衝撃のニュースによるものではないかと思われる。
報道される内容ではいかにもトー横に集まる若者が無分別で無秩序で無節操かという事ばかりが取り沙汰されていたが、それら報道の最中で若者文化研究の第一人者としてワイドショーに登場した佐々木チワワ先生は当初から「ぴえん」文化への理解を訴えておられ、その時の主張のおおよそが述べられている。
家庭や学校に居場所を見出せなくなった若者達が、良くも悪くも他人を詮索せず、来る者は拒まず去る者は追わない宿場町文化の下地がある新宿のネオンの光に吸い寄せられるように集まり、ゆるい自治避難ムラのような機能を持ち始めたのが「トー横」成立最初期。もっとも、当初から未成年飲酒だとかの問題は孕んでいたので決して健全では無かったが。
やがて、ゆるく繋がった集団の中に’王’や’四天王’のような階層やグループが発生し、煩わしい人間関係から逃げてきたのに結局煩わしい人間関係に巻き込まれるという本末転倒な状態に発展。更に組織的売春だとか薬物売買や犯罪の温床になる等、より一層暗黒化が進んだり「トー横」そのものがブランド化・ファッション化していき早くも当初の機能的意義は失われていく。
最終的に「トー横」は制御不能に陥って、外部からの干渉や規制により居場所としての役目はほぼ終了する。
…というのが大まかな流れか。
ある種、60年代アメリカで栄えたヒッピー文化のようにカウンターカルチャーの拠点として発展する可能性も秘めていたのかもしれないが、あまりにも無軌道かつ蒙昧主義だった為に醸成することなく一過性のものとして終わってしまったように思う。
「トー横」を通して見えるのは教育・経済格差や行き過ぎた個人化、家族・家庭・子孫形成への無関心という現代日本社会の歪みを煮詰めて濃縮したような問題ばかり。
裏返せば、ここに注目することで問題解決アプローチへの大局的なヒントが顕れてくるのではなかろうか。
新宿区も東京都も追い払ってハイおしまいヨ、あとはNPOの皆さんヨロシク!ではなくもっと本腰入れて対応に当たるべきだと思う。
1刷
2023.5.30 -
Posted by ブクログ
「ぬいぐるみペニスショック」「男根支配(ファロセントリズム)」、、、これから絶対使うことはない知識を身につけてしまった...
推しに貢ぐ者と、その推しとして貢がれる者。それは一種の宗教のような関係。この関係で厄介なのは、貢ぐ側の承認欲求が満たされるために誇示的消費により何度も貢いでしまいドツボにハマってしまうことだ。さらに厄介なのは、貢がれる側はビジネスとして貢がれているため、疑似恋愛状況を作り出すことでより貢がせようとすることで、貢ぐ側の全てを食い尽くそうとしている現状にあるということだ。その例として、ホストクラブの「ラストソング」「シャンパンコール」が挙げられている。
親子関係の悪化、生まれつきの障害など、一般社会から疎外感を感じ吐き出し口の無い悩み持つ者達が誇示的消費で承認欲求を満たす。
この社会構造はどうにかしなければならない。逃げ道として(極力)トー横・歌舞伎町に行かないようにするために、行政が対応すべきことはたくさんあると思う。
歌舞伎町の社会構造から、Z世代のSNSの活用を考察している。この点、すごく共感できるところが多いが、個人的にはいつの時代でも承認欲求や誇示的消費は潜在的にあり、たまたまSNSという道具が生まれたことによりそれが多くの人の目に映るようになっただけなのかなとも思った。
そして、一部界隈では、「男は女性を性の商品として買うな」「男は女性をモノとしてしか見ていない」という批判が多い。しかし、そのような見解批判全く的外れな批判である。女性が自分の性を売りたくて売っている。そこで男性は買えるから買っている。ただそれだけの間柄で、俯瞰してみると、「需給が一致した」ごく一般的な経済活動の一環としてみることができる。
つまり、女性は生きるために自分の性を自由意思で売ってる。そこに他人は口出しすべきではないのかな。倫理的にはおかしいけど。 -
Posted by ブクログ
著者オールナイトニッポン0に抜擢されたり、
「闇金ウシジマくん」作者の真鍋昌平さんも絶賛されていたため本書に興味を持ち購入。
令和の若者であるZ世代を筆頭に使用する、
ぴえんと言う言葉の語源から、特に歌舞伎町に入り浸る若い女性の生態を
著者の経験やインタビューから深掘りして頂ける作品。
自分の世界観からは、想像できず垣間見ることも難しい社会を体験記から深掘りしてくれるので、
非常に関心を掻き立てられる書籍であった。
また、最後の章では現代社会つまりは資本主義の仕組みにも絡ませながら
資本主義社会の中で、現代人は数字に追われ数字の奴隷的になっていることを危険視している。
特に若い世代は、情報過多であるのに対し本人の経験や知見が足りず、
知らず知らずのうちにお金を生み出す仕組みの一部へ引き摺り込まれていることを親世代及び多くの年齢層に注意喚起し、
自分の周りにいる若い世代へ歩み寄ることが大事であると説いてる。(無理やり変えるのではなく、若者の身近に得られる幸せのある環境づくりなど)
作者の今後の研究や作品にとても注目しております。
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Posted by ブクログ
ぴえんという現象(言葉だけでなく、それを使う少年少女を含め)や歌舞伎町という小さな世界、経済圏のシステム等、とても興味深く読ませてもらった。
この世界に接点を持ち、深く潜り込める著者だからこそ書けた内容なのだろう。
著者が投げ掛けた、トー横キッズと呼ばれた少年少女たちをそれぞれの家庭に連れ戻すことは簡単だが、元々家庭に問題があり、居場所を求めて歌舞伎町に集まってきたのに、それを戻してしまうことが解決にはならない、という言葉には、考えさせられるものがある。
子供たちをどう守っていけるか、社会の仕組み自体を作り直すくらいでなければ、解決できないのだろう。
ただし、現在30代以上の世代と、いわゆるZ世代と呼ばれる世代では育った環境が全く異なっているため、その違いも踏まえた法体系の再構築も、合わせて必要となるのだろう。