藤岡みなみのレビュー一覧
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【パンダのうんこ、縄文土器、マーシャル諸島、3月の滝業……異文化の大渋滞!】
まず、すごくいいなと思ったのは藤岡さんの異文化に対するスタンス。自分基準で世界を見るのではなく、世界基準で自分を省みることができる人なんだなあ…ということが強く印象に残った。尊敬。
自分の文化の境界線はあくまで自分だけの周りにある。そこに人を無理やり引き込んだり、排除したりしてはいけないんだと思う。
心のモヤモヤした部分をピタッと言語化してもらえた場面がたくさんあって、もっとこの人の作品読んでみたいなって思えた。
その一方で、3月の奥多摩で滝業をして凍えたり、パンダのうんこを掃除したり、ラスベガスで生ハムばかり頼んでしまったり、忍術の体験レッスンに行ったり……とおもしろい話も尽きない。なんだか、おしゃべりが上手な友人の話をお茶しながら聞いてる感じで、とても楽しい一冊だった。 -
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ネタバレすべての持ち物を手放して、1日1アイテムずつ取り戻せるという新しい取り組み。
著者の中で、「芋づる式読書」という単語が出てくるが、藤岡みなみさんはまさに芋づる式で知ったので運命的なものを感じる。
著者は本が好きなので早々に本を何冊か取り戻しているけど、そんなにいるかな…!?スマホを24日目というのは驚愕すぎる。私ならもう少し早めに取り戻すかなぁ…youtubeとかの方が時間潰せるのでは。
「しかしタオルがないのがずっとつらい。お風呂上がり、ジャンプして水を切ったり、犬みたいにぶるぶるーっとやったりしている。」
「芋づる式読書が本当に好き。芋づる式になりたいから本を読んでいる節がある。運命が可視化されるみたいな喜び。」
「半永久的に使えるものを選ぶ時、おれたちずっと一緒だぜ、と心の中で指切りしている。道具との間にも友情は芽生える。」
「いらいらしても、ふわふわな生命体がいらいらしているだけ。」
「なぜ革靴を履いてきた……染みになってるやん……なんかごめん……でもなぜ今日に限って……という顔をしていた」
「「いけないいけない、縄文縄文っ」とこころを落ち着かせていたい。」
「また同じ服着てるね、と言われたら「そう、スティーブ・ジョブズ目指してる」とか言っておけばいい。」
「最近は頭の中の思い残しを何日も持ち越さないよう、毎日日記を書くようになった。気になっていることを全部可視化しておく作戦である。よく見えていないから気になるだけで、洗い出してみるとたいしたことない場合が多い。私は私が思うほど複雑じゃなかった。」
「歯を磨くのも、歯磨き粉を使うのも、自分のことが大事だからなのだ。そのことを思い出した時、自己肯定感がぐっと上がった。」
「テレビもネットも、能動的に関わるか受動的に関わるかで生活時間への影響力が変わってくる。」
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何もない家で1日一つだけものを増やす100日間チャレンジに挑戦した筆者の暮らしとそこで得た気づきを基にしたエッセイ。
一人暮らしではなく2歳の赤ちゃんと旦那様も一緒だったみたいなので、家族の必需品はノーカウントだったの? など、疑問は残れど面白い試み。
一年3セットの服を提唱するあきやさんといい、ミニマリストになるべきと言ってるわけではないけれど、いっそ極端なまでに削ぎ落として自分の本当に必要なものが何かを見つめ直すことで見失いかけた自分らしさを取り戻して、モノに埋もれた生活の中で見失ったものの輪郭が捉えられるようになるよってことなのかな。
コロナ禍の時期にホカンスなる言葉が流行ったけれど、生活のために溜め込んだ物で溢れた日常から切り離された暮らしや、自分のために選んだ「本当に切実にほしいもの」を増やしていくことは確かに癒しになるんだろうな。
保湿はオールインワンがあればよかったんでは? ティッシュや生理用品は衛生品だからノーカウント? とか野暮なことを言ってごめん。しかしまぁ枕もタオルもドライヤーもないのは流石にキツいって。無茶するなぁ。
とても真似はできないけれど、果敢なチャレンジ自体はとても面白かった。
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映画「365日のシンプルライフ」は0からモノを取り出していくドキュメンタリーだったが、その取り組みに類似して0からモノを取り出していく100日間の実証実験。作者の文体が軽やかで、とても読みやすい。また作者自身はミニマリストというよりもマキシマリスト寄りだったようであり、ミニマルに傾倒しすぎないバランス感覚にも好感が持てた。
個人的にも、持ち物をすべて仕舞いこみ、必要なものだけを取り出す生活ってちょっとやってみたくなった。1年間仕舞いこまれたままのものは、きっと不要な物なんだろうな。
特に印象に残った点は次のとおり。
■100日間のチャレンジで感じたこと
10日目、全身シャンプー。洗うということは自分を大切にする儀式みたいなもの。
23日目、防寒レギンスもちはだ。本気のインナーを着ることで着るべき枚数が減る。枚数が減ると、動きやすい。動きやすいと、肉体的にも精神的にも疲れにくくなる。
30日目、グラス。朝起きて水を一杯飲む瞬間は幸せ。それが小さな幸せとは思わない。これが人生のすべてだと思う。
36日目、本「それからはスープのことばかり考えて暮らした」。”さまざまな文明の利器が文字通り時間を削り、いちおう何かを短縮したことになっているものの、削られたものはのんびりした時間そのものに違いない”
50日目、画集「PASTEL」。画集というよりは、光を手に入れた感覚。
66日目、ワイングラス。旅先のホテルで似た形のグラスに出会って以来、憧れていたもの。ストーリーのある道具を断然選びたい。祝福アイテム。日常を祝福していきたい。
■100日目が終わってから感じたこと
・靴。世界を広げるアイテム。いくつも持てないことを考えると、最大公約数的なチョイス。
・服。好きな服の形を知ることが重要。服を1,000着持っていることよりも、好きな服の形を知ること。
・部屋。何もない部屋はかっこいい。とはいえ、私は試行錯誤を続けるだろう。うまくいかないことは悪いことではない。
・時間。時間ができたらゆっくり考えようと思っていたことは2日で終わる。長さよりも流れ方が重要だ。
・時間を増やす道具。洗濯機、冷蔵庫。花瓶、レターセット、ワイングラス。
・物。80日くらいまでは楽しく選べるけど、その先はしんどい。欲するということは、本来かなりエネルギーのいる行為。
・物。大切にしまい込んでいたものを、普段使いすると幸せ。
・物。物を手に入れることは、私の身体を改造すること。私自身の能力を増幅させる魔法。
・物。物が物を呼ぶ現象。冷蔵庫や電子レンジはラップを呼び、シャツはハンガーを呼ぶ。物には引力がある。自分がほしがっているのか、物がほしがっているのか。 -
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ネタバレ住居とはまた別に部屋を借り、一つずつ物を増やす100日間の話。
丁度今、あまりに物が多すぎて、物を大切にできていない自分に気付いてなんとかしたいタイミングだったので、すごくはまった。
藤岡さんも集めたりが好きな方らしいので、親近感も湧いた。
登場したレシピ本「スープ・レッスン」が読みたい。塩だけで作るスープが気になる。
38日目の洗濯用洗剤で、洗濯機先輩ならと過信しているシーンには爆笑。この方の言葉にセンスがとても好きだなあ。
藤岡さんがこの100日で感じた気持ちを私も味わってみたい。変なところが潔癖症なので難しいかもだけど、ひとまず旅先の荷物を少し減らすことから。 -
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Xのポストがおすすめに流れてきたタイミングで本屋に行く機会があったので購入。
結果、いまのところ2025ベストにおもしろかった!
『家にある9割以上が「使わないもの」だった!」という帯のことば、聞いたことがある&実感していることではあったが、ほんとに100個のものだけで生活は成り立っていくんだな。
もちろん一見無駄と思えるものがそのひとにとって必要なものだったり、必要最低限とすることで快適な部分と窮屈な部分があったり、ひとえに「使わないもの」がいらないものではないのだけど!!!
でもまあ、ものも情報も溢れているこの時代に改めてものの捉え方を再構築するのはたのしいなと思った。
まわりを見渡して、あーこれ惰性で使ってるなというものを手放したり入れ替えたり。減らしてすっきりするのもすきだし、よりよくカスタマイズするのもすきだし。暮らしとはなまものである。
- 靴を手に入れたときの世界の広がりに笑った(でもたしかにそうだ)
- 7日目で爪切りなの、カウントとしては悔しいけど、でも私も一人暮らししてわりとすぐに買いに行ったの爪切りだったなあ。あれから15年ぐらい経つけどいまも現役な無印の爪切り。
- 調味料は油→塩という順序、わかるなあ。塩は偉大。意外とお砂糖ってなくならないのよねえ
- 生活とは自分のものだけではなくともに過ごす人とのものであり、みんなで楽しむ道具は必需品に入れてもいいのだ(太字で強調したい)
- 掃除用品もセルフケア用品
- 暮らしは我慢大会ではないし、しみじみ嬉しいことのために生きているから。
- 陽だまりは動くインテリア
- 大切にできるものの量には限りがある -
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タイトルを見て「どういうこと?」と思って手に取った本。これはつまり、「何もない部屋に1日1つだけモノを持ち込んで良い」というルールで暮らしたらどうなるか?を著者が100日実験した記録なのだそう。持ち込めるモノが1日1つだけなので、必然的に「自分が本当に必要なモノ」だけが厳選されて持ち込まれることになります。
9日目あたりで本を1冊持ち込んだり、土偶が持ち込まれたりするので(私も埴輪を持っているので大変気持ちが分かります)、人によっては「このタイミングでこれを?」とか「私ならどれを持っていくかな?」とか考えながら読める面白い本だと思います。 -
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ミニマリストに憧れる人は増えているけど、
まさかまっさらな状態から100日かけて
1つずつ増やしていく、こんな事を考える発想力が面白い。
極限の状況から、
普段見慣れている物、使っているものを改めて「今いるのか?」を考えると無くていいものとか、要らないものとかだけじゃなくて、
【今の自分にとって】本当に必要な物が見えてくるのか…!と、読んでいて無駄に気分が上がった。笑
たくさんあるものから1つを選ぶのは自由があって一見凄く魅力的に見えるけど、
本当に必要なもの(欲しいもの)を根本的な必要としている理由を信念に持って1つ選ぶことって、
今のこの世の中で何かを決める、選ぶときに、
必要なプロセスな気がした。
著者の言葉選びが素晴らしいギャグセンスで
でも鬱陶しさも、しつこさもなく、
潔い感じが個人的にすごくツボだった。
ミニマリストとか、そーゆーのだけじゃなく、
人生に行き詰まってる方とか、
生き急ぎがちで最近笑ってない人とかに、
読んで欲しいし、おすすめしたいと思った。 -
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暮らしを愛することは自分愛することだし、時間を大事にすることは暮らしを大事にすることでした。
本当にその通りだと思った。
筆者は、お料理が好きだそうで、お料理に対する愛情が読んでいて垣間見えた。
わたしはお料理は苦手なので共感できない部分だったが、なんだかいいなぁ、と思った。
忙しい中で自分の持ち物を愛せなかったり、過ごした時間をじっくり振り返ることができず、消化不良な日々。
モノ一つ一つを大切に愛せているのなら、別にミニマリストにならなくていいとは思うがシンプルライフを実践してみたいと思った。
それはわたしも自分のキャパシティが狭いからである…次々ものは買う、本を次々買う、積読する…。
なかなか同じ環境にするのは難しいけど、
一つ一つのモノ、コトと向き合えるように生活をシンプルにしていきたいと思った。 -
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「現実の中のタイムトラベル」がテーマのエッセイアンソロジー
総勢25名、全26編
過去の記憶を語ったり、鯨飲後の時間の飛び方をタイムトラベルに見立てたり、子供のころに妄想していた「突然の未来人襲来」に対する防止策を披露したり、寄稿者によって多種多様のタイムトラベルをテーマにしたエッセイが堪能できます
印象に残っているのは瀬尾夏美さんのエッセイのワンエピソード
M老人へ戦争体験についてのインタビュー
終戦1ヶ月前、当時11歳だったMさんは「そろそろ戦争に負けちゃいそうだなぁ」という大人の噂話を耳にしてしまう
その時Mさんは「そんな話は聞きたくないなぁ」と思ったという
戦争が負けて終わりそうという噂に対して「いやだなぁ」という感想をもっていたというリアルな意見
『現在の認識とは摩擦が起きるような当時の感情』(P.172)
そして著者自身が『その直前まで勝手に予測していた言葉と違った』(P.172)というその解答
なかなか考えさせられるものがありました