萩原恭男のレビュー一覧
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本文と巻末の解説のみ読んだ。江戸時代の文章なので、古文の知識がなくても読める。『おくの細道』といえば、書き出しの部分や「兵ども、「最上川、「月と萩、等の句しか知らなかったが、作品全体の流れの中でそれらの句を読むと、いつも以上にグッとくる。何ヶ月にもわたる旅の紀行文であるが、文章は淡々として簡潔で量的にもかなりコンパクト。であるにもかかわらず、読後何だか自分もいい旅をしたような気になるところが、この作品のすごいところなのかもしれない。
あと、芭蕉の旅が、各地の歌枕を自分の目で確認する旅であったことや各地にいる俳句仲間のネットワークに支えられて旅を続けていたことなど、(知っている人には常識なのだろ -
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昔の優れた人の跡を(そのまま)模倣するのでなく、その人が追求した本質を学び取れ。松尾芭蕉『許六離別詞』
古池や 蛙飛びこむ 水の音(静寂・動・静寂)。▼夏草やつわものどもが夢の跡(悠久の自然vs儚い人間)。▼閑(しずけ)さや 岩にしみ入る 蝉(せみ)の声(音=動の中に静寂がある)。※立石寺りっしゃくじ、山形。▼やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声。▼命なり わづかの笠の 下涼み。▼この道を 行く人なしに 秋の暮(くれ)。▼もの言えば くちびる寒し 秋の風。▼木枯しや 竹に隠れて しづまりぬ。▼命二つの 中に生きたる さくらかな。松尾芭蕉『奥の細道』1702 みちのく陸奥
松尾芭蕉『野ざらし紀 -
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義務教育で必ず(といっていいほど)読まされる『奥の細道』
改めて読んでみようと思ったきっかけは、「かさね」という名前の背景を知りたいから、というもの。
「せっかく読むならちゃんと読みたい!でもいきなり原作いっちゃうと絶対わからん!」ということで事前準備として奥の細道の解説本に目を通しておりました。
歌枕(よく詠まれる場所)を巡る旅。空間を詠み込むという画期的な俳句達だそうで。
私のお気に入りは<白河の関>
「春立てる霞の空に白川の関を越えんと、そぞろ神のものにつきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて取もの手につかず・・・」と旅が始まっているのも有名ですね。
卯の花をかざしに関の晴着