あらすじ
人生を「旅」と観じ,自己の生活をそのまま芸術と化した「風狂」の姿.紀行文の形をとりながら芭蕉はこの一書に自らの俳諧の到達点を示そうとした.美しく味わい深い文章,構成の巧み,磨き抜かれた芸術精神,それらが生み出した「幻術」の世界がここにはある.旅の実録『曾良旅日記』,秀れた古注釈書『奥細道菅菰抄』を併収.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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Posted by ブクログ
古典文学には紀行の名品が揃っているが、多くの人が第1に思い浮かべるのが『おくの細道』。芭蕉の旅の目的はおそらく一つではなかっただろうが、深く敬愛する西行の跡を辿ることによって、陸奥の歌枕の地に自ら立つことがその一つ。ただし、西行自身は当時の歌壇にあっては革新派だったが。そして、伝統に立脚しつつも、そこに新たな美を発見するということもあったに違いない。「月日は百代の過客にして…」と格調高く語りながらも、「もゝ引の破れをつゞる」のが俳である。極め付きが「蚤虱馬の尿する枕もと」。和歌的な美には絶対にない世界だ。
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本文と巻末の解説のみ読んだ。江戸時代の文章なので、古文の知識がなくても読める。『おくの細道』といえば、書き出しの部分や「兵ども、「最上川、「月と萩、等の句しか知らなかったが、作品全体の流れの中でそれらの句を読むと、いつも以上にグッとくる。何ヶ月にもわたる旅の紀行文であるが、文章は淡々として簡潔で量的にもかなりコンパクト。であるにもかかわらず、読後何だか自分もいい旅をしたような気になるところが、この作品のすごいところなのかもしれない。
あと、芭蕉の旅が、各地の歌枕を自分の目で確認する旅であったことや各地にいる俳句仲間のネットワークに支えられて旅を続けていたことなど、(知っている人には常識なのだろうが、)自分なりに発見があって、よい読書だった。
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「月日は百代の週客にして、行きかう年も又旅人なり。」
有名な奥の細道の一説である。
奥の細道の歌碑も、全国いたるところにある。
NHK TV Jブンガクで取り上げている。
むさむやな
甲の下の
きりぎりす
は、
How pitiful
beneath the warrior helmet
cires of a cirket
とのこと。
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しづかさや 岩に染み入る 蝉の声
不朽の名作 と言っても過言ではないはず。私はぶ厚い松尾芭蕉全集を読みきるほどの隠れ愛好家です(誰も聞いてない)
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俳句好きなら読んでおかねばならない1冊、俳聖松尾芭蕉の代表作。現代語訳つきだから内容も良く判る。
名句は沢山あるけど、1番すきなのは辞世の句「夢は荒野を駆け巡る」
Posted by ブクログ
教科書でかつて出てきた奥の細道。自分でこの趣ある文章や芭蕉の心情を理解したいと思い、こちらを購入しました。が、私の読解力では、現代訳文がないと読み進められず。。現代語訳付きので予習し、味わえるようになりたいです。
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昔の優れた人の跡を(そのまま)模倣するのでなく、その人が追求した本質を学び取れ。松尾芭蕉『許六離別詞』
古池や 蛙飛びこむ 水の音(静寂・動・静寂)。▼夏草やつわものどもが夢の跡(悠久の自然vs儚い人間)。▼閑(しずけ)さや 岩にしみ入る 蝉(せみ)の声(音=動の中に静寂がある)。※立石寺りっしゃくじ、山形。▼やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声。▼命なり わづかの笠の 下涼み。▼この道を 行く人なしに 秋の暮(くれ)。▼もの言えば くちびる寒し 秋の風。▼木枯しや 竹に隠れて しづまりぬ。▼命二つの 中に生きたる さくらかな。松尾芭蕉『奥の細道』1702 みちのく陸奥
松尾芭蕉『野ざらし紀行』
※芭蕉。伊賀の武士。
ひねもす(朝から晩まで)のたり(のどかにゆったり)与謝蕪村
②元禄文化
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生涯を旅寝に費やした芭蕉が、東北と北陸を旅した時に綴った晩年の紀行文です。今よりはるかに難儀の多い旅路でも、美しい景色や人との一期一会の出会いに思いを馳せるのは、昔も今も同じ旅の魅力だと感じました。
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『奥の細道』は昔話をのぞけば初めて読んだ日本の古典だった。
小学校入学の前に、祖母から「ふみはじめ」の本として教科書と違う本を1冊子供に選ぶように言われた父が選んでくれた。
地図で「きょうはこのあたり」と言いながら読んだり、時刻表を見ながら「もし電車でいくとしたらこんな感じ」ときょうだいで想像したりと色々遊べたのも楽しかった。
その記憶があるためか、古典の勉強が中高でもあまり苦にならなかったので、まさしく「読書始」にふさわしい本だったのだと思う。
Posted by ブクログ
義務教育で必ず(といっていいほど)読まされる『奥の細道』
改めて読んでみようと思ったきっかけは、「かさね」という名前の背景を知りたいから、というもの。
「せっかく読むならちゃんと読みたい!でもいきなり原作いっちゃうと絶対わからん!」ということで事前準備として奥の細道の解説本に目を通しておりました。
歌枕(よく詠まれる場所)を巡る旅。空間を詠み込むという画期的な俳句達だそうで。
私のお気に入りは<白河の関>
「春立てる霞の空に白川の関を越えんと、そぞろ神のものにつきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて取もの手につかず・・・」と旅が始まっているのも有名ですね。
卯の花をかざしに関の晴着かな 曽良
なんだか、おちゃめ。現代語訳はぜひ検索してみてください。