ウォーレン・エリスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画「アイアンマン3」のアイデア元、「エクストリミス」絡みの事件が描かれたアイアンマン単体の作品。他のヒーローは名前のみで、徹底的にアイアンマン1人しか出てこず、作風の統一感があるのが何より魅力的だ。その統一された作風というのが、「優れた技術者であり、社長であり、ヒーローであり、それらのことで悩める一個人トニー・スターク」という軸で徹底している。
映画版から入った身としては映画版の飄々とした雰囲気は微塵もなくなかなか悩みから出てこないトニーは意外だが、この悩みがどうにも面白い。
エクストリミスを巡る話としてその要素がしっかり中心に来ており、それをめぐる他キャラとの絡みの中で、悩みは解決されな -
Posted by ブクログ
キャプテン・アメリカとソーが過去の戦いで残してしまったものが世界に与えた影響を、アベンジャーズとして対処していく、といった話なのだが、そんなシンプルな構造を中心に過去の遺恨や現在の世界の複雑さなど、非常に深く描けている秀作である。
他の作品に比べてそれぞれの抱く感情が不安定すぎるので、少々違和感を覚えるものの、その描写の濃さは特筆すべきものだ。それぞれの経緯を踏まえ、世界に、他者に、また自身の位置づけに対して思うことを細かく描けている。
一方でアクションシーンの描かれ方も目立つので、密度の濃い作品が読みたい人にはぜひおすすめしたい一冊である。 -
Posted by ブクログ
『アイアンマン3』のプレリュードコミックス。目玉であるローディ主役のプレリュードは、かなり面白いタイプのプレリュードだと思う。アイアンマン2の終わりからアベンジャーズ最中の出来事を描き、アイアンマン3冒頭までつなぎつつ、ローディの活躍をしっかり描いている様は見事。
アイアンマン2のコミカライズ部分はそれほど新鮮さはないし、アイデア元の原作コミックスもヴィレッジブックスの『アイアンマン:エクストリミス』で読めるので全体のページ数から言うと満足度は低いものの、ウォーマシンの活躍が読める、MCUの補完作品であるというだけでも十分な価値があるだろう。 -