阿佐見綾香のレビュー一覧
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考え方の本をいくつか読んでみたいな、と思った中で選んだうちの一冊。
タイトル通り、センスの良い考えを導き出すコツを教えてくれる本だった。
総じて読みやすくて面白かった。特に、実践例としてお酒が飲めない人のためのバーを作るまでのインサイトの育て方が印象的だった。「飲み会が嫌い」というところから「飲める人ばかりが楽しんでいてずるい!」というインサイトにたどり着くまでのプロセスが、ストンと落ちた。自分もお酒が飲めないので、「めっちゃわかる~!」となった。これがインサイト、というのを体感できた。
自分の感情を大事にする、というのが再確認できた。日記はこれまで通りつけるとして、違和感と常識の表を作って、自分なりのインサイトを育てていきたいと思う。 -
Posted by ブクログ
ヒットをつくる調べ方の教科書
良いリサーチをして、良いファクト(ターゲットとUSP)をつかめれば
①無駄なお金を使わなくて済む
②無駄な時間を使わなくて済む
③意思決定に迷いがなくなる
リサーチの時間やお金をけちると、結果的にそれはより大きなもの(壁、コスト)として自分に返ってくる。
人間は過去の「経験」をパターンで認識していて、それらのパターン(直感)をもって何らかの行動をとる。
経験量を増やすことで(パターンを増やすこと)直感による意思決定の精度を高めることができる。
さらに、経験から得られるデータの足りない部分を補足する「リサーチ」が必要である。
普段の経験ベースでの直感の精度が、リサーチを活用することで「研ぎ澄まされた直感」に変わる。
「勘や直感」だけを拠り所にして決めた「ターゲット」と「セールスポイント」は、当たるときもあれば当たらない時もある。これらの精度が低くなる。(調査して形にしないと、結局ここも経験ベースになってる)
達成したい目的にあわせて、データの収集(リサーチ)をするべき。
(すなわち情報量にこだわらなくてよい、広くて浅い情報なんかいらない)
まず自分の中で仮説を立てる(ターゲット、USPを絞り込む。)
仮説→聞く→仮説→聞くの繰り返しで情報をどんどんブラッシュアップ
先に仮説を立てておくことで、調べるべきことが明確になる。質問の仕方が変わる。
仮説のないままにリサーチを始めてしまうと、広くて浅い情報をキャッチアップして終わる。
問題と課題の違い
「問題」とは、理想的な状態とのギャップが発生している「現在かかえている状態」のこと。
「課題」とは、現状と理想とのギャップを埋めるためにやるべきこと。(what to do)
問題点をあぶりだして、課題点を抽出する。課題点(やるべきこと)が明確になると、次の行動が決まる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ人を動かす隠れたホンネ=インサイト
※ニーズでもファインディングズでも常識定説でもない
【価値】
状況に隠れている本質を捉えて一気に問題を解決すること
【機能するインサイトの条件】
1.聞き手の内面に気づかせ、ハッとさせる新たな発見や驚きがあるか
2.人の発想を拡げるインスピレーションを感じさせるか
3.自分が心から腑に落ちているか
4.1行で言い表せて、誰もが理解できる明確な言葉にできているか
5.人間らしさ、人間の本質があるか
【出世魚モデル】
気付き、違和感を持つ感性力
常識定説を改めて把握する常識把握力
当たり前に疑問や問いを持つ問題提起力
仮説や推論を立てる言語化力
客観的にわかるように確認検証する説得力
【逆説モデル】
みんな〇〇だと思っているかもしれないけど、本当は△△なのではないか?と自分は思う。
言って欲しいを言ってあげれば人は動く -
Posted by ブクログ
ネタバレ相手が何を求めているかを正しく見抜くことは、直感なんかでは当然できないものと分かっています。
(相手のホンネが即時100%わかれば、人間関係もビジネスもすべてうまくいきますね。)
ただ、ビジネスの成功はそれを見抜き、具現化してこそ果たすことができるものだと思います。
昨今、立場・仕事上、色々な人とコミュニケーションする機会が増えましたが、まぁ何を言いたいんだ?何をして欲しいんだ?結果どうなりたいんだ?が理解不能のオンパレードです。
おそらく当事者本人も気づいていない「裏側/深層」に正解が隠れているんだなと。
その度聞き返して真意を確認・掘り下げる。
データを見て正解の仮説を立てる。
前提を疑い真っ白な状態から見つめなおして考える。
日々実践していることも書かれていましたが、一方で日々の企画や仕事に対して100%活用できているかというと、疑問符が浮かびます。
今までデータ分析中心でしたが、本書に書かれているような行動をしてみるのもアリですね。
■インサイトって何?
・裏側から考える=相手のホンネ、気持ちを考える(隠れたホンネを教える)⇒人を動かすホンネ=インサイト
★問題点の真因を考え一撃で解決に至ることこそインサイトの真骨頂。
*キーワード:本質的・必然の到達・全体最適・諸情報の統合・独自の視点
・機能するインサイトの5つの条件
> 聞き手の自覚
> インスピレーション拡大の先導者
> 自身を納得させる情報(定量&定性)
> シンプルかつ明確な言語化
> ヒューマニズムの保持
相手の気持ちを通じた全体最適を導く
・インサイトは使い分けが大事。ピンチの時こそ「裏側から考える」
* ピンチでない時はありのままの事象から考える。
■インサイトを発見するHowTo
★5つのステップ
1 日常の中の違和感に目を向ける
2 違和感を覚えた常識/定説を改めて把握
3 常識の裏にあるホンネは?(疑問/問い)
4 隠れたホンネを自分の納得いく言葉にする(仮説/推論)
5 客観的に誰もがわかるように確認/検証を行う。
・相手の感情に気づくためには言語化が必要。
⇒ 他人との共感を生み出す。人を動かす。
*感性力を高めるために、日々の生活の中での気づきや違和感を集めておく。考える習慣をつける。
・インサイトへ成長する”違和感や気づき”にはアンチテーゼ(反対の理論)になりえるかを考える。
*アンチテーゼは時としてマジョリティが思っている=大きなビジネスのインサイトになる可能性。
★常識/定説を的確に認識する。統計データ・論文・現場の実態などから現状を間違いなくキャッチすること。バイアスの除去。
★まずは全てを一旦疑ってみることから始める。問いかけ⇒フカボリ/ユサブリ
*考えているとの具体化。固定観念を揺さぶり、考え直す。
★感情を明確にしつつも適切な言葉で、疑問/問いを具体化する。ワードセンス・誰もが理解でき共有できる言葉選び。
■インサイトの育て方(見つけ方)
・気づき/違和感=日常の中のモヤモヤ
自分自身のリアルな感覚や切実な気持ちを通じて定説とのギャップに気づき、違和感を感じることができる。
・決めつけ=常識と違和感が生じる可能性が高い。きっかけとして自覚する。(他者バイアスほど違和感を感じるようにする)
・相手の「強い感情を表す言葉」と「思わずホンネが露見する言葉」を意識する。ストレートな言葉=ホンネ
Ex. 好き/嫌い/本当は~/正直~
・インサイトを見つける最も大切なこと=対話
SNS/文献/日々の雑談なども含めてチェックし、精緻な言葉を探っていく。
*情報や対話こそインサイトの出発点
★問いに対してはリフレーミング(自分のこれまでとは違った視点に当てはめて物事を見つめなおす)で掘り下げ、問いの解像度をアップ・具体化させる。精緻な言語化を行い、全員が共通理解をできるようにする。
■逆説モデル
・逆説モデルでインサイトの仮説を立てる。「みんな/世の中は~だと思っているかもしれないが、実は~ではないか?」常識/定説は過半数以上が思っていることを指す。
★説得力高める7つのポイント
> テーマ決定(切り口が斬新か?)
> 現状の正確な把握(世の中を明確に理解【常識/定説】)
> 強い主張(本当に伝えたいこと)
> 新しい情報(他の人が知らない情報)
> 明白な比較(数字による根拠明示)
> 客観的証拠(主観性の排除)
> 主張の巨大化(社会のためになることの訴え)
* 腑に落ちるためには??
■インサイトを見つける習慣をつけるために(トレーニング)
> メモ
> ヒット商品の分析(Goal→Before→Trend→What to do)
> チャットを使用した「なぜ?なぜ?」トレーニング
> とにかく自分で体験
> 言語化力のアップ(言葉探し・類義語のわずかなズレ)
■インサイトを使うときに本当に必要なこと
★新しいモノ・コトを作るためには、インサイトが極めて重要。インサイトが見つかれば「全体を貫く、新しい視点」も見つかる。
*課題=問題解消のために”自分なりに”インサイト=「隠れたホンネ」を踏まえて、そのホンネの望みを叶える嬉しいことを”実行”する
・インサイトを導き出し、イノベーションを起こすためには「データ」が必要。データのないインサイト=単なる根拠なき思いつき⇒検証困難/利益貢献ゼロのリスク
データを見る前に、自分自身の気づきや違和感を整理し、データを改めてみる。
★データ・AIの発達する中で、人間しかできないこと、考えられないことは何か?=面白いこと、風変わりなこと、人間ならではの”ひねり”を加えること。(AIのブレストを基本とし、人間の脳で応用/改編する)尖った個性を生み出す。
正しさを超える”真の正解”こそインサイト -
Posted by ブクログ
与えられたテーマに対して、時間をかけて真面目に考えれば考えるほど煮詰まってしまい、突破口を開くことができない体験を味わってきた。ところが、それを一瞬で解決してしまう人も世の中には沢山いる。そのような事例を見るたびに、自分には無理だと「センスの良し悪し」で片づけてしまいがちだったが、一種のスキルとして訓練することが出来るらしい。
その第一歩が、日常生活の中で感じ取った「モヤモヤ」を言語化する意識的な取り組みである。言語化の精度が低いうちは、「何を言っているか分からない人」「面倒くさい人」と思われるかも知れないが、モヤモヤをどこかにメモして温めておく程度なら、誰にも迷惑を掛けないだろう。頭の回転は遅くとも、自分が気づいたモヤモヤはダイヤの原石かも知れない。その場でスルーせずに、向き合ってみたいと思う。 -
Posted by ブクログ
現役電通戦略プランナーである著者が、商品をヒットさせるための「調べ方」=マーケット・リサーチ術を紹介した1冊。
書名に教科書とあるとおり、形式的にまとめられています。
著者は、電通に入社し、調べることが得意だと思い、リサーチ部門に配属されたものの、実践では使えなかった経験を受け、その理由を教科書がないことが原因だと思い、本書を企画したそうです。
自分がリサーチが特に必要な仕事ではないため、すぐに活かせるものはあまりありませんでしたが、事例・図表・索引なども充実しており、本当に教科書的に楽しめると思います。
個人的にも事例の部分は楽しく読むことができました。
▼売れる商品をつくる秘訣は、正しい「ターゲット」と「セールスポイント」の2つを見つけること
▼サピア=ウォーフの仮説
私たちの思考は、使用する言語によってつくり出されるもの。逆にいうと使用する言語が思考を限定してしまうという考え方
▼ポイントは、「最初に仮説を立てて、明らかにしたいことを決め、それから手段にうつる」という順番を守りながらリサーチを進めること。それから、どのステップにおいても、常に次の打ち手を具体的にイメージしながら、手に入れたデータを解釈するということ
▼フレームワークの使うものは1つに絞り、3Cを押さえる
▼3C分析で集める情報は、商品をヒットさせるために、
・誰に対して言うべきか(ターゲット)
・自分はどんなポジションで何を言うべきか(セールスポイント)
を特定する目的で使っていく
▼3C分析の順番
使いやすくするためのコツは、「市場・顧客→競合→自社」という順番で分析を進める
▼調べる情報源の優先順位をつけると、「1官公庁資料」「2業界団体資料」「3シンクタンク、総研、金融機関資料」「4民間調査会社思慮湯(富士経済グループ、矢野経済研究所)」「5新聞・雑誌・出版記事」「6民間企業のプレスリリース(PR調査)」
▼各府庁が公表する統計データが1つにまとめられた「e-Stat」が便利
▼チャンスを見極める4つの視点
・定着する意識・行動
・復活する意識・行動
・一時的な意識・行動
・消滅する意識・行動
▼「ヒット事例」を効率的に集めるための3つの習慣
①常日頃から、自分の興味領域を優先してアンテナを張る
(あるいは、その領域に興味を持っている人に聞く)
②新しい情報が出てきたらアップデートする
③自分の持っている情報を積極的に発信する
▼なぜ自社を分析するのか。それは、自社の価値を棚卸しして、競合には真似できない独自性の高い価値を磨き上げていくことで、売れる商品が生み出せるから。独自の価値を最大化できる「ターゲット」と「セールスポイント」を見つけられれば、売れる商品やサービスはつくれる
▼歴史をたどる理由は、ほかにはない強みの根元になる、本質的な価値と存在する意義を知るため。自社や商品・サービスの「本質価値」と「存在意義」は協力な「セールスポイント」になる
▼フレームワークに縛られず、何が本質的な問題なのか、何が本質的な解決策になるのかは。頭を使って考えていくことが必要で、「フレームワークは考えやすくするためのあくまで1つのツールに過ぎない」ということは心に留めておく必要がある
<目次>
第1章 売れない商品は「ターゲット」「セールスポイント」がズレている
第2章 「ターゲット」「セールスポイント」を絞り込む3つのステップ
第3章 リサーチの実践1 アイデアを形にして検証するリサーチ
第4章 リサーチの実践2 ヒットをつくる「市場分析」
第5章 リサーチの実践3 ヒットをつくる「顧客分析」
第6章 リサーチの実践4 ヒットをつくる「競合分析」
第7章 リサーチの実践5 ヒットをつくる「自社分析」
第8章 リサーチの実践6 売り続けるためのリサーチ
第9章 リサーチにつまずいたら読む章