相手が何を求めているかを正しく見抜くことは、直感なんかでは当然できないものと分かっています。
(相手のホンネが即時100%わかれば、人間関係もビジネスもすべてうまくいきますね。)
ただ、ビジネスの成功はそれを見抜き、具現化してこそ果たすことができるものだと思います。
昨今、立場・仕事上、色々な人とコミュニケーションする機会が増えましたが、まぁ何を言いたいんだ?何をして欲しいんだ?結果どうなりたいんだ?が理解不能のオンパレードです。
おそらく当事者本人も気づいていない「裏側/深層」に正解が隠れているんだなと。
その度聞き返して真意を確認・掘り下げる。
データを見て正解の仮説を立てる。
前提を疑い真っ白な状態から見つめなおして考える。
日々実践していることも書かれていましたが、一方で日々の企画や仕事に対して100%活用できているかというと、疑問符が浮かびます。
今までデータ分析中心でしたが、本書に書かれているような行動をしてみるのもアリですね。
■インサイトって何?
・裏側から考える=相手のホンネ、気持ちを考える(隠れたホンネを教える)⇒人を動かすホンネ=インサイト
★問題点の真因を考え一撃で解決に至ることこそインサイトの真骨頂。
*キーワード:本質的・必然の到達・全体最適・諸情報の統合・独自の視点
・機能するインサイトの5つの条件
> 聞き手の自覚
> インスピレーション拡大の先導者
> 自身を納得させる情報(定量&定性)
> シンプルかつ明確な言語化
> ヒューマニズムの保持
相手の気持ちを通じた全体最適を導く
・インサイトは使い分けが大事。ピンチの時こそ「裏側から考える」
* ピンチでない時はありのままの事象から考える。
■インサイトを発見するHowTo
★5つのステップ
1 日常の中の違和感に目を向ける
2 違和感を覚えた常識/定説を改めて把握
3 常識の裏にあるホンネは?(疑問/問い)
4 隠れたホンネを自分の納得いく言葉にする(仮説/推論)
5 客観的に誰もがわかるように確認/検証を行う。
・相手の感情に気づくためには言語化が必要。
⇒ 他人との共感を生み出す。人を動かす。
*感性力を高めるために、日々の生活の中での気づきや違和感を集めておく。考える習慣をつける。
・インサイトへ成長する”違和感や気づき”にはアンチテーゼ(反対の理論)になりえるかを考える。
*アンチテーゼは時としてマジョリティが思っている=大きなビジネスのインサイトになる可能性。
★常識/定説を的確に認識する。統計データ・論文・現場の実態などから現状を間違いなくキャッチすること。バイアスの除去。
★まずは全てを一旦疑ってみることから始める。問いかけ⇒フカボリ/ユサブリ
*考えているとの具体化。固定観念を揺さぶり、考え直す。
★感情を明確にしつつも適切な言葉で、疑問/問いを具体化する。ワードセンス・誰もが理解でき共有できる言葉選び。
■インサイトの育て方(見つけ方)
・気づき/違和感=日常の中のモヤモヤ
自分自身のリアルな感覚や切実な気持ちを通じて定説とのギャップに気づき、違和感を感じることができる。
・決めつけ=常識と違和感が生じる可能性が高い。きっかけとして自覚する。(他者バイアスほど違和感を感じるようにする)
・相手の「強い感情を表す言葉」と「思わずホンネが露見する言葉」を意識する。ストレートな言葉=ホンネ
Ex. 好き/嫌い/本当は~/正直~
・インサイトを見つける最も大切なこと=対話
SNS/文献/日々の雑談なども含めてチェックし、精緻な言葉を探っていく。
*情報や対話こそインサイトの出発点
★問いに対してはリフレーミング(自分のこれまでとは違った視点に当てはめて物事を見つめなおす)で掘り下げ、問いの解像度をアップ・具体化させる。精緻な言語化を行い、全員が共通理解をできるようにする。
■逆説モデル
・逆説モデルでインサイトの仮説を立てる。「みんな/世の中は~だと思っているかもしれないが、実は~ではないか?」常識/定説は過半数以上が思っていることを指す。
★説得力高める7つのポイント
> テーマ決定(切り口が斬新か?)
> 現状の正確な把握(世の中を明確に理解【常識/定説】)
> 強い主張(本当に伝えたいこと)
> 新しい情報(他の人が知らない情報)
> 明白な比較(数字による根拠明示)
> 客観的証拠(主観性の排除)
> 主張の巨大化(社会のためになることの訴え)
* 腑に落ちるためには??
■インサイトを見つける習慣をつけるために(トレーニング)
> メモ
> ヒット商品の分析(Goal→Before→Trend→What to do)
> チャットを使用した「なぜ?なぜ?」トレーニング
> とにかく自分で体験
> 言語化力のアップ(言葉探し・類義語のわずかなズレ)
■インサイトを使うときに本当に必要なこと
★新しいモノ・コトを作るためには、インサイトが極めて重要。インサイトが見つかれば「全体を貫く、新しい視点」も見つかる。
*課題=問題解消のために”自分なりに”インサイト=「隠れたホンネ」を踏まえて、そのホンネの望みを叶える嬉しいことを”実行”する
・インサイトを導き出し、イノベーションを起こすためには「データ」が必要。データのないインサイト=単なる根拠なき思いつき⇒検証困難/利益貢献ゼロのリスク
データを見る前に、自分自身の気づきや違和感を整理し、データを改めてみる。
★データ・AIの発達する中で、人間しかできないこと、考えられないことは何か?=面白いこと、風変わりなこと、人間ならではの”ひねり”を加えること。(AIのブレストを基本とし、人間の脳で応用/改編する)尖った個性を生み出す。
正しさを超える”真の正解”こそインサイト