古賀紅美のレビュー一覧

  • ウサギ狩り人(下)

    購入済み

    ところどころにちりばめられるヨーナや登場人物のエピソードも印象深い、すてきな作品です。
    ヨーナシリーズは過激で残酷なシーンも多いのですが、情緒も同じだけ繊細で緻密な描写があり、この作者、このシリーズならではの作品を形作っていて、シリーズを読むたびに深みにはまってゆく感じです。
    「ウサギ狩り」はとにかくテンポが早かった。ドキドキ感も圧倒的でした。

    結末がまた謎めいて、次回作に続くのだろうなあという予感。

    #シュール #泣ける #深い

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    2022年09月30日
  • ウサギ狩り人(上)

    購入済み

    前作はヨーナ登場までに時間がかかり、じれったい思いがあったので(しかも今回のヨーナは刑務所)、どうかと読み始めましたが、じきにサーガ登場で、背筋がピンと伸び、直後ヨーナ登場。
    ヨーナの、冷徹かつ熱い観察力、鋭い感にまたまた魅了されました。躍動感ある展開で一気に上巻読みました。サーガ、ヨーナ、格好いいです。

    #深い #泣ける #感動する

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    2022年09月30日
  • クライ・マッチョ

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     クリント・イーストウッドという生涯の憧れだった映画俳優が、91歳になるというのに、新作映画で主演も監督も請け負っていることにまず驚愕した。原作ノヴェルとして新たに翻訳され発掘されたこの作品は1975年の作品だ。ぼくがに三日に一回というペース(深夜の5本立てなども含む)で映画館という映画館のスクリーンに噛り付いていたアメリカン・ニューシネマの時代に映画人の誰からも振り向かれることなく、映画化もされなかった本作が、今、この時期に翻訳されるとは! まさにイーストウッド映画のお裾分けのように、映画を未だ観ていないぼくが原作に出会えた。しかも映画は上映中。完全に同期しているのだ。

     ちなみにイースト

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    2022年02月07日
  • ウサギ狩り人(下)

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    ラーシュ・ケプレル『ウサギ狩り人(下)』扶桑社ミステリー。

    ヨーナ・リンナ・シリーズ第6作の下巻。

    不気味な童謡に準えて連続殺人を繰り返す狡猾なラビットハンターの正体と犯行目的の謎、ヨーナ・リンナの捜査と推理力など読み所がとても多く、非常に面白い。例えるならば、スウェーデン版『悪魔の手鞠唄』といった感じかな。

    ヨーナの捜査により少しずつ見えてくる被害者たちの関係。30年以上前の陰惨な事件がラビットハンターの動機なのか……

    そして、いよいよ下巻の中盤でラビットハンターの正体と犯行の目的が明らかになる。

    4年の刑で刑務所に服役中の元国家警察警部ヨーナは完全釈放を条件に一時的に釈放され、連

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    2021年10月04日
  • ウサギ狩り人(上)

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    ラーシュ・ケプレル『ウサギ狩り人(上)』扶桑社ミステリー。

    まさかのヨーナ・リンナ・シリーズの第6作。前作でシリーズは完結したかと思ったのだが……

    4年の刑で刑務所に服役中の元国家警察警部ヨーナが連続殺人犯を追うという何とも信じられないストーリー。上巻を読んだ限りでは犯人の正体も目的も全く不明で、この先、どのような展開になるのか読めない。しかし、面白いのは確か。やはりミステリーというのはこうではなくては。

    ストックホルムの高級住宅街で、コール・ガールを呼んだ男がコール・ガールの目の前で突然現れた黒ずくめで目出し帽の男に射殺される。コード・プラチナの通報で現場に急行したヨーナの元相棒の公安

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    2021年10月02日
  • ウサギ狩り人(下)

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    ネタバレ

    【上下合わせての感想です】
    うーん。
    への字というか逆さVというべきか…

    前作に次ぐ、うーん。
    4作くらいまでが良すぎたのかなあ。前作であれっと思った気持ちのままに、うーん。どうものめり込めなかった。

    良いところ
    ・連続殺人が派手で飽きない

    個人的に気に入らないところ
    ・翻訳者がコロコロ変わるのは仕方ないとしても翻訳メモリ残して欲しい。アーニャがアンヤになってるって違和感ありすぎ…
    ・殺人者目線のおかげで意図はわかったものの、今までの作品のように緊張感がない
    ・奥さんを亡くして自分のせいで恋人?愛人?を無くしたばかりでまた昔の恋人とより戻してるヨーナって、どうなの?おかげでまた…作品を通

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    2024年05月23日
  • クライ・マッチョ

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    中年男性が主人公のロードノベルとなると、どうしても『コックファイター』が頭に浮かんでくる。道具立ても似ているところがあって、でもマイクの心の動きがよく描かれてていい味出してます。

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    2022年04月26日
  • ウサギ狩り人(下)

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    ネタバレ

    北欧ミステリーの1作。作者のラーシュ・ケプルは1人ではなく2人の作家、日本では珍しいパターン。本作は作者の6作目で、シリーズものになっている1作。全作は翻訳されておらず一部のみ。主人公のヨーナ警部が監獄に入っているところから始まる。1人目の被害者が外務大臣ということでテロが疑われ、ヨーナが服役している刑務所に首謀者がいるという設定。ヨーナが捜査協力者になり釈放されるところから始まるのがちょっと荒唐無稽ではあるが、連続する殺人の犯人は異常者ではなく、深い憎しみ底にあった者であり、復讐だったというところからリアリティが増してくる。最後は少しお決まりの勘違い人種の愚かさ故に人生を狂わされた人たちの悲

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    2022年01月03日
  • ウサギ狩り人(上)

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    ストックホルムの高級住宅街。売春婦の目の前で客が撃ち殺された。公安警察警部サーガが緊急出動するが、犯人はシリアのテロ集団と関わりのある男の名前を口にして、現場を立ち去ったあとだった。唯一の目撃者を尋問すると、犯人の頬には長い髪の束のようなものが垂れ、被害者に童謡をきかせ、ゆっくりと時間をかけて止めを刺したという。4年の刑で服役中の元国家警察警部ヨーナの元に、意外な人物が訪れる。ヨーナは国を揺るがす凶悪犯を追跡するために、復帰する。

    シリーズ第6作。相変わらず先が見えない、でもグイグイ読ませる作品です。下巻に続く。

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    2021年10月17日
  • ウサギ狩り人(下)

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    2024.04.21
    ヨーナ・リンナのシリーズを初めて読んだ。
    訳者後書きにあるように、これはシリーズ通して読んだほうが味がでるタイプの作品と思った。

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    2024年04月21日
  • ウサギ狩り人(下)

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    ネタバレ

    最後どーゆう終わり?
    DJなんか悲しいね。最後誤解が解けてたらいいけど。
    若かったとか、自分も脅されていたとかいいわけでしかないけどウサギの穴の会員?がしたことは最悪だ。

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    2023年10月11日
  • クライ・マッチョ

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    なんか20年くらい前に読んだような気もする。話はシンプルでいてドラマチック。いかにも映画の原作になりそうな作品。ちょっと自分はこういう「さあ泣けさあ感動しろ」って苦手なんだよね。こういう大げさな感じの雰囲気、本当に必要か?好きか?と思いながらも、結構、精神的にダメージ食らった。子供はできたが死産してしまった30後半の男性と、産まれてしまったが父親が身近にいなかった少年のロードムービーで、段々としこりが取れてきて、心が通い始めるのは、なかなかしんどい。後半は本全開にしないで読んでました。(そんなに苦手か?)

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    2022年11月01日
  • ウサギ狩り人(上)

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    嫌いではないけれど、次々と連続して読む気にはなれないヨーナ・リンナシリーズ。
    前回作品で収監されて実刑を受けていた彼、国を揺るがす事件、猟奇的、被害者の重要性・・色めく。
    しかも直々に捜査を担当する様に指名が。
    サーガと共同であるような内容な、変わった操作方法。急速すると刑務所へ戻って行き、独房行だと迄言われる???

    スピーディーな展開の中身は迷路の様。
    殺害現場の目撃者が視た片頬に垂れ下がる毛❓飾り物❓何だろう・・
    イスラム原理主義の関与が・・

    何時も寂しそうなヨーナ、高校時代のかつての恋人との行方が下巻でどうなるかも気になる。
    あと一歩という所で身を引くヴァレリアとハッピ―に進めばいい

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    2022年07月18日
  • クライ・マッチョ

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    N・リチャード・ナッシュ『クライ・マッチョ』扶桑社ミステリー。

    クリント・イーストウッド監督&主演映画の原作。1975年刊行作品の本邦初訳。

    期待していたほどの面白さは無いし、結末にも満足出来ない作品だった。主人公のマイクが38歳なのに対してクリント・イーストウッドは91歳。果たして、どんな映画に仕上がったのか。

    かつてテキサスでロデオスターとして盛名を馳せた38歳のマイク・マイロは、落馬事故で足を骨折し、雇い主のハワードから首を宣告される。これからの人生を模索するマイクにハワードはメキシコに母親と住む息子のラファエルを自分の元に送り届けたら5万ドル支払うと、退職金代わりの仕事を

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    2022年01月17日
  • ウサギ狩り人(下)

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     ラーシュ・ケプレルは、迷路のような小説を書く。一匹狼の警部ヨーナ・リンナは、前作で獄舎に囚われてしまったが、それは本書への周到な伏線だったのだ。そう本作はシリーズ第6作。全部で8作を予定していたシリーズは10作まで計画そのものも膨張したらしく、世界での人気が伺われる。
     覆面作家として登場したラーシュ・ケプレルは、翻訳時点で既に、普通小説の夫婦作家の共作ペンネームであることが明かされているが、よほどケプレル作品の性格や方向性までお二人の息が合うらしく、相当の生きの合わせ方が伺われる。事件のサイコ性、不気味なまでの残虐性、スピーディな展開、ヨーナのスーパーな捜査能力と対になった一匹狼的野性&知

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    2021年12月31日
  • ウサギ狩り人(上)

    Posted by ブクログ

     ラーシュ・ケプレルは、迷路のような小説を書く。一匹狼の警部ヨーナ・リンナは、前作で獄舎に囚われてしまったが、それは本書への周到な伏線だったのだ。そう本作はシリーズ第6作。全部で8作を予定していたシリーズは10作まで計画そのものも膨張したらしく、世界での人気が伺われる。
     覆面作家として登場したラーシュ・ケプレルは、翻訳時点で既に、普通小説の夫婦作家の共作ペンネームであることが明かされているが、よほどケプレル作品の性格や方向性までお二人の息が合うらしく、相当の生きの合わせ方が伺われる。事件のサイコ性、不気味なまでの残虐性、スピーディな展開、ヨーナのスーパーな捜査能力と対になった一匹狼的野性&知

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    2021年12月31日