大山海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
☆3.5 シュールやけどな
BSマンガ夜話の「ナニワ金融道」回で、たしか、いしかわじゅんがかう言った。もともとマンガ家ではない作者による、動きのない描写だと。
それが同じ境遇のこのマンガでは効果をあげてゐて、その日それがあった。と事実を訥々と陳列してる印象がした。
ええですね。オチもなくすっと終り、余韻のまま前回につながる。ストーリー展開がなささうで、ある。ちふところがうまい。
はにま(埴馬)が歩いてきて、主人公(=高校生女子)が「君、何?」と問うたら
「なんやねん」と答へてくる。はにまが。
あと、先祖が地蔵の首を飛ばしてしもて呪はれてる一家。ってなんやねんといふキャラクターも出て -
Posted by ブクログ
この著者の作品は初めて読みました。
書店で装丁が気になったのと、町田康さんが解説されていたことがきっかけです。
自虐的とも言える辛辣なセリフがあり、思わずクスッと笑いました。
あぁこの著者は生きづらそうだなぁと想像しながら、共感する部分も多かったです。
全体的に独特のリズムがあり、テンポよく読めます。作中作の漫画、ドリームランドの章に差し掛かると、リラックスして読んでいた筈が、いつの間にか死生観、善悪、不条理な社会についての思いを巡らす事になっていました。
あとがきの中で、つげ義春さんや中島らもさんの影響は受けていると語られていて、とても符に落ちました。
次回作も楽しみにしています。