藤岡雅のレビュー一覧

  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    フィクションを読む前に本当の事件のことを詳しく知りたくて。本当に解せないことばかり。何億という大金、なぜ振込ではない?支払いを急いだのはなぜ?裏を取らず疑いがあっても突っ走るなんて、稟議を通した人全員、何かしら受け取っているんではないか、と疑いたくなる。誰がどう見ても真っ黒という輩が現在も会社の大役を担い、疑いを持ち行動を起こした人達が会社を追われる。納得いかない。守秘義務やプライバシーを尊重って言葉、不祥事を起こしたフジでもよく使われているが、物は言いよう。社員たちはどう読むのだろう。

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    2025年04月28日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    地面師事件に端を発した積水ハウスの内部紛争の顛末を記した一冊。クーデターを起こした側が取材を基本的に受け付けていないので、見方が偏っている可能性もあるが、とても迫真に迫る出来栄えであった。ここまで書かれても反論等をしなかったり取材に応じないということは、書いてあることが相当に事実に近いということになるのか。そうであれば社員は本当にかわいそうだと思うし、これでは誇りをもって働くことなどはできないのではないかと思うけど、大きな会社だから、どこか遠いところで起こった出来事という感覚なのかな。
    前半は事件や会社内部の動きがリアルで面白く、後半はコーポレートガバナンスのくだりがとても印象的だった。これま

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    2023年12月06日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    積水ハウスが55億円の詐欺被害にあった地面師事件に絡み、社長の責任を追求しようとした会長が逆に辞任に追い込まれたクーデターから3年近く経ち、事件の裁判や株主提案を経た2021年5月に刊行された本。

    「事実は小説より奇なり」と言うけど地面師事件そのものは面白いけど小説どころか「絶対やっちゃアカン取引」啓発ビデオくらいにしかならなそうなお粗末なもの。対して、失脚させられた会長はじめ老兵たちが真のガバナンスを求め米国関係者を巻き込み捨て身の株主提案を行うまでの流れは胸が熱くなる。

    クーデターにまつわる実際のところは一方からではわからない。が、裁判時の提出資料などをもとに書かれていて信憑性はある程

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    2022年04月15日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    民主主義における「少数意見の尊重」と「多数決」が、資本主義における「少数株主保護」と「資本多数決」に繋がってる。「憲法」の概念が「コーポレートガバナンス」になってる。最終的にはそう整理されて、その観点から地面師以降の積水ハウスを捉えている。経営の安定性を、その中身ではなく、仲良しクラブでの株の持ち合いに求めたのが日本流経営で、中身がないから限界が来てるのが今の低迷なんだろうと思った。

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    2022年08月11日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    地面師と一緒に読んでほしい

    面白いです。
    地面師にやられた話から、当事者らによる保身の為の社内クーデターに始まり、企業ガバナンスや不動産に関係する法律など読み応えがありました。
    まずは事の発端である地面師を読んでから本書を読む事をオススメします。

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    2021年08月18日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    不謹慎な物言いになるが、面白かった
    読んでいて思ったのは

    失策の責任は取らずにトカゲの尻尾切り
    情報は正確に開示しない(開示請求には応じない)
    監視(と罰則をちらつかせ)による恐怖政治を敷く
    株主総会では聞かれたことに正面から答えない。

    あれ?これって何かに似てる…

    株主ではないので積水ハウスに物言うことはできないが、投票券は持っている。

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    2021年07月15日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    力作。
    世間一般の評価と実態の乖離に驚いた。
    年齢ではく、人間性の本質、なんだな〜。
    それにしても、積水にお勤めの皆様、ご苦労様です。

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    2021年06月22日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    『保身 —積水ハウス、クーデターの深層』(藤岡雅 著)は、日本でも屈指のハウスメーカーで起きた「騙されるはずのなかった地面師事件」の背後で、会長クラスの解職という社内クーデターまで引き起こした驚愕の経緯を描いたノンフィクションです。  

    事件の核心は、積水ハウスが詐欺師グループ(地面師)に土地を偽って売買させられ、取引総額70億円、実損55億5900万円を失ったことに始まります。信じられないミスが続く中、全容解明を進めていた会長は「調査報告書」に社長責任が明記されていたことにより、社長主導の解任動議で失脚してしまいます。まさに「保身によるクーデター」が企業トップの内紛に発展した瞬間でした

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    2025年09月06日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    社風の怖さを感じるが、社員として考えた時の自分の立ち振る舞いを考えさせられる。各部署として、責任をしっかり果たす意気込みが大切だと感じた。

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    2024年12月29日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    五反田にある謎の廃墟「海喜館」をめぐる積水ハウスの詐欺事件とそれから起こるクーデター。
    調べれば調べるほど「なぜ騙されたか?」と疑問に思うほどのずさんな地面師の手口と、社長案件だからと無理筋決裁に進めて行く当時の積水ハウス経営陣。
    社長を譴責→追放しようとした会長を逆に解任してしまい、自らの失策の責任を取らないままに被害者として事件を隠蔽する経営陣を追及する各種取材。
    オリンパスと何も変わらない日本の大企業の暗部を改めて白日の下に晒した一冊。

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    2023年02月16日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    クーデターとは、革新派が保守派を倒す構造なのかと思っていたが、こんなパターンもあるのか。

    欧米式株主至上主義には全く賛同できないが、日本式経営家族主義も闇は深い…。

    経営の新しいカタチを生み出せないものだろうか。
    組織の統治は構成員の納得感と信頼感に支えられている、か…。

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    2022年06月04日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    『保身 積水ハウス、クーデターの深層』 藤岡雅 (著)
    2017年6月1日に積水ハウスは地面師に騙され、取引総額70億円、55億5900万円を支払った。
    事件の舞台は、東京都品川区の山手線五反田駅から徒歩3分の立地にある旅館「海喜館」の旅館敷地600坪。そんなことがあるのだと思った。森功の『地面師』を読んで、地面師の手口は実に巧妙で用意周到なのだ。地面師チームは、役割分担がきちんとされる。一番肝要なことは、地主になりすます人をどうリクルートするかにある。地主への徹底したリサーチとそれに基づいた偽地主の作り方と証明書の偽造。まさに、職人技が発揮される。
    本書は、積水ハウスの会長が辞任したというこ

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    2022年04月05日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    「女帝小池百合子」を読んだ時も思ったが、こんな丹念な取材をして本にしてくれる人が居る、ということが少しホッとする。そして資本主義社会は限界に近いのだろうなあ、とも思った。

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    2021年12月31日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    積水ハウスで起きたクーデターについての本。

    同社が被害にあった地面師による詐欺事件をきっかけに、当時の和田会長が社長をクビにしようとする。
    和田会長はカリスマ的な経営者であり、その頃はもっぱら海外事業に取り組んでいた。
    会長にとって地面師詐欺は寝耳に水だった。
    詐欺グループはいくつか大きなミスを犯しており、積水ハウスにも詐欺であることを知らせる警告が各方面から寄せられていた。
    社長以下の担当者がなぜ騙されたのか、不可解なほどであった。
    そのため、第三者委員会は社長の免責辞任は避けられないと結論づけた。

    しかし、取締役会は多数派工作により社長派が過半数を占めていた。
    会長は海外事業に専念する

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    2021年09月01日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

    購入済み

    真の『ガバナンス』とは…?

    2021年8月読了。

    当該の地面師の事件だけは何となく憶えていましたが、それが積水ハウスを相手にした、これ程「根深い性悪」な事件であったとは全く知りませんでした。そして、まだ「決着」が付いていない事にも…。

    それにしても、積水のやり方(社史)は良くも悪くも「日本的企業経営」の典型なんですねぇ…。高度経済成長期等を思えば、一概に「悪い」と斬って捨てる訳にもいかず、さりとて「クーデター」の詳細を読めば、自己保身にのみ長けた経営陣の浅ましさが際立っており、耐えられずに辞職された方々の気持ちを思うと居たたまれない気持ちに成りました。

    私たち日本人は、もう一度「資本主義」について学び直

    #怖い #ダーク #タメになる

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    2021年08月04日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    とても面白い!
    不動産の知識面とガバナンスの両面から、とても勉強になる本。また海外ビジネスの拡大という意味でも勉強になる。

    五反田海喜館の土地を地面師に60億円騙し取られた積水ハウスの話。
    小林興起氏の名前も出てくる。預金小切手で支払われた。マネロン?
    仮登記で逃げるのが普通な地面師詐欺だが、本登記で60億円まで振り込まれたという謎の答えは、内通者がいること。。

    ディテールにさりげなく謎かけを残しておく書き方が憎いw

    旧時代の実力者和田氏と地面師詐欺事件の首謀者でありクーデターを起こし和田氏を解任した阿部社長。。。その後積水ハウスは増収増益。。

    表面上の印象である旧来のイケイケどんどん

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    2021年07月02日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    ジャーナリストの書物は元来、あまり好きでは無かったがこの本は違う。
    多面的に問題を捉え、矛盾の指摘、客観的な論証が出来ていると思う。

    企業倫理に学生時代から関心があり読んだ。
    興味のある方はぜひとも手に取っていただきたい。

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    2021年06月27日
  • 保身 積水ハウス、クーデターの深層

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    一人の記者が、一連の騒動の当事者「の一部」の取材を基に書いたものという点は割り引いて読むとしても、
    日本企業における企業統治の特徴をストーリーで学べるという点にこの書籍の価値があると思う。
    事件のインパクトの大小はあれど、どんな企業においても、積水ハウスの一連の騒動の萌芽を抱えているのだろうと思う。社長案件の名の下にスピードばかり意識してリスクチェックが疎かになるくだりとか。

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    2024年06月19日