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なぜ、小物ばかりトップになるのか!?
日本にはいまだ経営トップの不正を監視し、正す機能がない。
隠蔽された「騙されるはずのなかった」地面師事件。積水ハウスで起きたクーデターの内実を明かし、この国の漂流する企業倫理までも抉る経済ルポ!
地面師=他人の土地を自分のもののように偽って第三者に売り渡す詐欺師
積水ハウスは地面師に騙され、取引総額70億円、55億5900万円を支払った。
役職が上の者ほど、責任から逃げる。
実力派会長の突然の辞任。それは、社長の「保身」によるクーデターだった!
積水ハウスでは2018年、地面師事件の全容解明を進める会長が失脚した。
背景には、事件への社長責任が明記された「調査報告書」の存在があった。
責任を問われた社長が、会長を返り討ちにしたのだ。
11年のオリンパス事件以降、東芝、日産自動車、関西電力、東京電力とトップ企業の不祥事が繰り返されている。
下には厳しく、上には優しい、名ばかりのコンプライアンスはなぜ蔓延したのか?
積水ハウス事件から、日本企業の腐敗構造までも暴く経済ルポ!
【目次】
まえがき
序 章 解任――クーデター政権、樹立す
第一章 事件――推進圧力は社長がもたらした
第二章 不正――現場は地面師に引き寄せられた
第三章 予兆――カリスマ君臨と腹心の野望が交錯する
第四章 暗闘――副社長、策動す
第五章 隠蔽――絶対権力の道へ
第六章 結集――公器としての会社を問う
第七章 総会――企業倫理、漂流す
終 章 腐敗――立憲主義を取り戻せるか?
あとがき
主要参考文献
Posted by ブクログ 2023年12月06日
地面師事件に端を発した積水ハウスの内部紛争の顛末を記した一冊。クーデターを起こした側が取材を基本的に受け付けていないので、見方が偏っている可能性もあるが、とても迫真に迫る出来栄えであった。ここまで書かれても反論等をしなかったり取材に応じないということは、書いてあることが相当に事実に近いということにな...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月15日
積水ハウスが55億円の詐欺被害にあった地面師事件に絡み、社長の責任を追求しようとした会長が逆に辞任に追い込まれたクーデターから3年近く経ち、事件の裁判や株主提案を経た2021年5月に刊行された本。
「事実は小説より奇なり」と言うけど地面師事件そのものは面白いけど小説どころか「絶対やっちゃアカン取引...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月04日
民主主義における「少数意見の尊重」と「多数決」が、資本主義における「少数株主保護」と「資本多数決」に繋がってる。「憲法」の概念が「コーポレートガバナンス」になってる。最終的にはそう整理されて、その観点から地面師以降の積水ハウスを捉えている。経営の安定性を、その中身ではなく、仲良しクラブでの株の持ち合...続きを読む
面白いです。
地面師にやられた話から、当事者らによる保身の為の社内クーデターに始まり、企業ガバナンスや不動産に関係する法律など読み応えがありました。
まずは事の発端である地面師を読んでから本書を読む事をオススメします。
Posted by ブクログ 2021年07月15日
不謹慎な物言いになるが、面白かった
読んでいて思ったのは
失策の責任は取らずにトカゲの尻尾切り
情報は正確に開示しない(開示請求には応じない)
監視(と罰則をちらつかせ)による恐怖政治を敷く
株主総会では聞かれたことに正面から答えない。
あれ?これって何かに似てる…
株主ではないので積水ハウス...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月16日
五反田にある謎の廃墟「海喜館」をめぐる積水ハウスの詐欺事件とそれから起こるクーデター。
調べれば調べるほど「なぜ騙されたか?」と疑問に思うほどのずさんな地面師の手口と、社長案件だからと無理筋決裁に進めて行く当時の積水ハウス経営陣。
社長を譴責→追放しようとした会長を逆に解任してしまい、自らの失策の責...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月05日
『保身 積水ハウス、クーデターの深層』 藤岡雅 (著)
2017年6月1日に積水ハウスは地面師に騙され、取引総額70億円、55億5900万円を支払った。
事件の舞台は、東京都品川区の山手線五反田駅から徒歩3分の立地にある旅館「海喜館」の旅館敷地600坪。そんなことがあるのだと思った。森功の『地面師』...続きを読む
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