カワタアキナのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小野寺史宜さんは好きな作家さんのひとり。
小野寺さんの作品を読みながらよく思うのが、関東、特に東京の地理がわかるとより物語を身近に感じて、物語に入り込めるだろうなぁ、と。
実際、私は大阪が舞台の小説で具体的な地名が出てくると、その町の中に身を置いているような錯覚を楽しめるから(笑)
さて、本作『ほくは刑事です』
タイトルに「刑事」が付くけれど刑事小説でも、ミステリーでもなく、読み始めたら「あぁ、小野寺節だ…」と。
刑事であるぼく=律(りつ)の2年間が春・夏・秋・冬と季節ごとに描かれる。
会話文が多いので、ドラマの場面のようでさらさらと読めた。
「将来のため」という言葉はよく口にしてきたし -
Posted by ブクログ
ネタバレ刑事である律を中心に、彼女でシングルマザーの澄音やその娘の海音との日常が描かれる。
刑事が主人公だけど事件の話はまったく出てこず、淡々と、本当に淡々と話が進む。
刑事も一人の人間だし、それぞれに人生がある。
そして、事件の犯人にも人生があり、その家族にも人生がある。
律たちの生活や人生が描かれる中で、ふんわりとそんなことが伝わってくる小説だった。
唯一話が大きく動いたと感じたシーンは、澄音の父親と海音との3人のシーンと、律が事件の被疑者を捕えようと対峙するシーン。(別に作者はここを見どころとして書いたわけではないと思うが。)
基本的に受容タイプの律が、明確に意志を現した場面だと思うし、だか -
Posted by ブクログ
決してつまらなかったわけじゃないんだけど、「その描写いる?」という部分も多かったかな。
主人公?の刑事・浩明の同僚である絵美。シングルマザーの女刑事ってことで結構深堀されてたけどそんなに感情移入できるわけでもないし設定がそこまで物語に活きてなかったような。
美和目線の話も、大間知家の闇や差別・迫害についての別視点を描いているんだろうけど、、美和の兄とかなんであんなに攻撃的なのか終始意味不明だったw
「人ならざるものを見てしまう」美和の能力も、そこまで必要だったのかな?という感想。
【追記】
読み終えてから知ったんだけどこれ「七重町シリーズ」っていうシリーズものなのか~
他のシリーズ知っていた