ポール・ジェンキンスのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
MCUではドラマが派手にコケて、目立たないインヒューマンズ。ぼくも、「インヒューマンズの王様、ブラックボルトは声がでかすぎて話せない」以外のことはよく知らなかったんだけど、これはおもしろかった!
王位を巡る王宮の陰謀劇を軸に、話は展開していく。ブラックボルトの弟であるマクシマスの策略でロイヤルファミリーが疑心暗鬼になっていくなかで、様々な理由から真意を周りに伝えられず孤立するブラックボルト。「話せない」というブラックボルトの特徴を「王の孤独と責任感」に重ね合わせてキャラクターを深掘りしていくのが斬新だった。こんなの読んだら、ブラックボルトの事が好きになっちゃうな。
キャラ紹介も丁寧だし、話もどろどろしていておもしろい。絵も美麗。インヒューマンズ入門として、最適の一冊。 -
Posted by ブクログ
宇宙から来たクリー人に遺伝的に改造された人類の子孫、インヒューマンズをメインで描いた作品のうち第2シリーズを邦訳。アイズナー賞を受賞し、ここからインヒューマンズは単独シリーズが続くようになったとのことだが、その評判にたがわぬ面白さであった。
声を発することができない王、ブラックボルト。もちろん意思疎通は出来るが、その特性を象徴として、王としての責務から話すことのできないことを重ねて、彼の孤独を描く方向に持っていくのは非常に興味ぶかい手法だった。
ブラックボルト主体なのだけれど、それを描くうえで使うモノローグはたまにしか使わず、主体は周りの反応で描かれてゆく。それはすなわち、読者もブラックボルトの本心を図りかねるのだ。ロイヤルファミリーのいらだちに共感しながら、時折ブラックボルトの悲哀を感じさせられる…なんと印象深い作品であろうか。
ブラックボルトが素直に格好良く描かれている邦訳がそもそも貴重であるので、マーベルファンはぜひ手に取ってほしい。