喜多代恵理子のレビュー一覧

  • 三時間の導線 上

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    初登場した「制裁」では、北欧の厚く垂れ込めた灰色の冬雲のように陰鬱で偏屈な印象のグレーンス警部が、ここまで(特にホフマンの息子達に)心を開くようになるなんて…。不器用ながらも彼なりに懸命に伝えようとする姿に、ちょっと感動

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    2025年08月19日
  • 三時間の導線 下

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    ピート・ホフマンの今回の潜入捜査については凡百な印象を拭えないが、グレーンス警部が怒鳴りちらしてばかりというネガティブな印象を大幅に改善しており、読後感は良い。
    しかし、密入国ビジネス組織の黒幕は、その正体は早い段階で見当が付くので驚きは少ないものの、裏のさらに裏の顔(つまり1周回って表の顔)や結末については、単純な勧善懲悪ストーリーとは言いがたく、なかなか考えさせられる。

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    2025年03月10日
  • 三時間の導線 下

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    スウェーデンの小説の翻訳だが、夢中になった。
    上巻は、大量の死者が発生していた件を巡り、グレーンス警部が事件関係者を何としても逮捕すると熱いモノを滾らせ、手段を択ばないと、あのピート・ホフマンに協力を依頼するというようなことになる。
    下巻は、ホフマンの活躍でもたらされた情報、スヴェンとヘルマンソンの調査と分析とで“敵”の様子が見え、緊迫した「戦い」が展開する。そしてグレーンス警部は意外な黒幕に辿り着き、対峙して行くことになる。
    執念深く、強い押し出しで関係者に切込むグレーンス警部は、本作では事案に携わる人達と心を開き合うというような場面が在る。そして仕事一筋の老刑事が、「許せん!」と熱いモノを

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    2023年09月10日
  • 三時間の導線 上

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    本作は、ストックホルム警察のエーヴェルト・グレーンス警部が活躍するシリーズで、凄腕の潜入捜査員のピート・ホフマンが登場するようになって「ダブル主人公」というような感じになってから3作目ということになる。
    エーヴェルト・グレーンス警部は現役最年長の捜査員という感じで活動している。短気で怒りっぽく頑固で、押しが強く、執念深く事件を追う、やや付き合い悪い感じの男だ。他方で、妻が事故で動けず、話すことも出来ない状態になって長く施設に収容されていて、その妻を喪ったという経過の在る孤独を抱えているような男でもある。或いは、私生活での孤独の他方に、職務に精励することだけを生き甲斐にしていたような面も在る。こ

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    2023年09月10日
  • Awe Effect

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    ▼心が疲れてるときに

    癒しを感じさせる森の写真の表紙。
    内容も心が疲れてるときにピッタリです。

    大自然を見たときの感動や驚きなどの感情【Awe(オウ)】を、科学的に分析した本です。
    ストレスから解放されたストレスフリーゾーンでもあります。

    ▼必要不可欠な感情Awe

    感情Aweには、健康的なメリットがたくさんあります。

    ・ストレス軽減
    ・創造力アップ
    ・病気リスクの低下
    ・頭の回転が速くなる

    スピリチュアルではなく科学的な研究を元に解説されていて、説得力があります。

    「感動したのに強烈すぎてうまく言葉にできない」
    そんな経験ありませんか?
    もしかしたらそれがAweだったのかもしれま

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    2023年06月09日
  • 三時間の導線 下

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    ネタバレ

    うーん。そうくるか。

    このシリーズは、最後の最後に驚きのどんでん返しが起きるような作品ではないので、予想外の事はあまり置きません。とはいえ、組織の頭目の最後はあっけなかったですね。途中で、「なんか、彼怪しいな。伏線?」と思っていたんですが、半分当たって、半分外れたという感じでしょうか。

    なにやら、シリーズは続くっぽいです。最初が“3秒”、次が“3分”、今回が“3時間”という事は、次は“3日”??長くね?

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    2021年08月20日
  • 三時間の導線 下

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    三時間は、三分や三秒と同じくらい長かった。

    いやぁ、これまた読むのを止められない小説だったことよ。グレーンスが走るところは胸がアツくなりますね。不自由な脚に、年老いた体に鞭を打って走る姿に。
    年々ガンコになるのかと思いきや、少しずつ丸くなっていく様で微笑ましさも。
    解剖技術者との展開気になるわ~~!!

    本筋事態は前作もそうだったんだけど組織犯罪の規模が大きくなると、犯罪者の狂気っぷりが小さくなるのが少し残念。

    そういや検事出てこなかったな。エリートは1人出せば充分なのかな笑

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    2021年05月24日
  • 三時間の導線 上

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    三秒、三分と続き今度は三時間!
    まだ上巻読んだだけですが、相変わらず読ませるな~。
    しかしグレーンス警部も年取ったなと思わざるを得ない感も、少なからずある。。。

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    2021年05月23日
  • 三時間の導線 下

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    グレーンス警部シリーズ第7弾。難民問題が事件へとつながっていく。大量の難民がコンテナで運ばれ亡くなっていく現実。そこにビジネスとして介入する組織。人を人とも思わないような環境に置くこと。それに対するグレーンスの怒り。いつも苛立ってばかりのグレーンスだけれど今作は信頼というのも一つのテーマにもなっていてある交流でこれまであまり見れなかったグレーンスの姿が見える。アクションシーンも冴えているけれど今作は特に感情の面で読み応えがある。ラストもなんとも言えない気持ちが残るし事件の大きさ、悲惨さが読み終えた後も残り続ける。

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    2021年05月16日
  • 三時間の導線 下

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     グレーンス警部と潜入捜査員ピートとのW主人公シリーズ三部作も、いよいよ大団円を迎える。

     『三秒間の死角』が、作品の完成度やインパクトのわりに正当な評価を得ていなかったものの、アンデシュ・ルースルンドの名は、元囚人の肩書きステファン・トゥンベリとの共著『熊と踊れ』二部作により、一気にエース級作家として知れ渡り、それを受けてか、『三秒間の死角』も『THE INFORMER/三秒間の死角』のタイトルでNYを舞台にストーリーもシンプル化した形に差し替えられたものの、ともかく映画化された。

     以降、『三分間の空隙』、そして本作と、あっという間の三部作翻訳が完了し、ついに最終編とあいなる。ただし、

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    2021年05月16日
  • 三時間の導線 上

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     グレーンス警部と潜入捜査員ピートとのW主人公シリーズ三部作も、いよいよ大団円を迎える。

     『三秒間の死角』が、作品の完成度やインパクトのわりに正当な評価を得ていなかったものの、アンデシュ・ルースルンドの名は、元囚人の肩書きステファン・トゥンベリとの共著『熊と踊れ』二部作により、一気にエース級作家として知れ渡り、それを受けてか、『三秒間の死角』も『THE INFORMER/三秒間の死角』のタイトルでNYを舞台にストーリーもシンプル化した形に差し替えられたものの、ともかく映画化された。

     以降、『三分間の空隙』、そして本作と、あっという間の三部作翻訳が完了し、ついに最終編とあいなる。ただし、

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    2021年05月16日
  • 三時間の導線 下

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    初期の頃のバリバリの社会派の影を薄めつつ、うまく路線変更してきてるかなと。
    なんにしろグレーンスの変貌ぶりに愛情を感じた。

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    2021年05月08日
  • 三時間の導線 下

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    アンデシュ・ルースルンド『三時間の導線 下』ハヤカワ文庫。

    グレーンス警部シリーズの第8作。シリーズ内シリーズ三部作の『三秒間の死角』『三秒間の空隙』に続く第3作。2017年にコンビを組んでいたベリエ・ヘルストレムが急逝したことにより、アンデシュ・ルースルンドの単独名義で書かれた最初の作品になる。

    本作は、西アフリカとスウェーデンを舞台にした北欧冒険ミステリー小説と言っても良いだろう。クレイグ・トーマスの傑作傑作小説『闇の奥へ』に優るとも劣らない非常に面白い作品である。ストーリーの面白さもさることながら、登場人物の関係も『闇の奥へ』の主人公、ケネス・オーブリーがグレーンス警部なら、パトリ

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    2021年05月07日
  • 三時間の導線 上

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    アンデシュ・ルースルンド『三時間の導線 上』ハヤカワ文庫。

    グレーンス警部シリーズの第8作。シリーズ内シリーズ三部作の『三秒間の死角』『三秒間の空隙』に続く第3作。つまりはグレーンス警部シリーズにして、ピート・ホフマン・シリーズでもあるのだ。

    64歳となったグレーンス警部の前に再び奇妙な事件が立ち塞がる。これまでのシリーズ同様、予想外の事件から幕を明け、スウェーデンはおろかヨーロッパを飛び出し、世界の暗部で起きる壮大な事件へと展開していく。

    ストックホルム南病院の遺体安置所で22体しか無いはずの遺体が1体増えるという事案が発生。増えた遺体はアフリカ出身の男性であること以外は素性は全く不明

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    2021年05月06日
  • 三時間の導線 上

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    グレーンス警部と潜入捜査員ピート・ホフマンのシリーズ。
    病院の遺体安置所に身元不明の遺体がひょっこり現れたのを機に、警察犬に臭いを辿らせて着いた港でコンテナを調べると、中には遺体が68体詰められていた…という幕開け。
    前作でグレーンス警部はピート・ホフマンを窮地からスウェーデンに連れて帰ってきたのだが、今回は西アフリカの不法入国ビジネス組織への潜入捜査を強要する…そのおかげで、グレーンス警部はピート・ホフマンの妻ソフィアにブチ切れられてビンタされるのだが。
    上巻が終わるのが事前想定よりもかなり早く、「まだまだ起承転結の『承』の序盤じゃないか」という印象で下巻へ続く。

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    2025年03月08日
  • 三時間の導線 下

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    スウェーデンの作家アンデシュ・ルースルンドの長篇ミステリ作品『三時間の導線〈上〉〈下〉(原題:Tre timmar)』を読みました。
    アンデシュ・ルースルンドの作品は、先日読んだベリエ・ヘルストレムとの共著『ボックス21』以来ですね。

    -----story-------------
    難民の大量死事件に迫る北欧ミステリ
    遺体安置所に現れた「あるはずのない」死体。
    グレーンス警部がその謎を追うが……傑作『三分間の空隙』から続くシリーズ新作登場

    〈上〉
    ストックホルムの遺体安置所で発見された「あるはずのない」男の死体。
    死体の調査を進めるグレーンス警部だったが、さらに身元不明の女性の亡骸が見つか

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    2025年02月12日
  • 三時間の導線 上

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    スウェーデンの作家アンデシュ・ルースルンドの長篇ミステリ作品『三時間の導線〈上〉〈下〉(原題:Tre timmar)』を読みました。
    アンデシュ・ルースルンドの作品は、先日読んだベリエ・ヘルストレムとの共著『ボックス21』以来ですね。

    -----story-------------
    難民の大量死事件に迫る北欧ミステリ
    遺体安置所に現れた「あるはずのない」死体。
    グレーンス警部がその謎を追うが……傑作『三分間の空隙』から続くシリーズ新作登場

    〈上〉
    ストックホルムの遺体安置所で発見された「あるはずのない」男の死体。
    死体の調査を進めるグレーンス警部だったが、さらに身元不明の女性の亡骸が見つか

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    2025年02月12日
  • 三時間の導線 下

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    グレーンズ警部のシリーズだとは知らず、パウラ(ピート・ホフマン)のシリーズだと思っていました。
    常に用意周到な男、ピート。
    必要とされることが、人生に大きな意義をもたらすものなのですね。
    善行をしていると信じていた彼も気の毒でした。
    ピートには家族でゆっくり過ごしてもらいたいものですが、まだシリーズは続くようなので申し訳ない気持ちはありますが楽しみです。

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    2022年07月26日
  • 三時間の導線 上

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    「三秒間の死角」「三分間の空隙」に続く物語。続きがあるのは嬉しい半面、せっかく家族の元に帰ったのに…という思いもある。どうか無事で…!
    下巻へ

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    2022年07月19日
  • 三時間の導線 上

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    スウェーデンのミステリー。
    遺体安置所に収容していないはずの遺体が増えていた。
    難民受け入れビジネスとの繋がりか。
    アクション色あるが、社会派の一面もある作品。
    北欧特有の暗さがあまりないのも特徴

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    2021年11月25日