中西嘉宏のレビュー一覧
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国民国家というシステムの副作用として生まれた民族問題の現実をありありと活写されており、読む方も無力感しか感じ得ない。最後の「おわりに」が本書の全て。Posted by ブクログ
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ミャンマーにおけるロヒンギャ問題の複雑さ。
差別の構造、なぜアウン=サン=スーチーは黙認するのか
そもそも国軍があれほどまでに力を持っているのはなぜか
解決の糸口はあるのか
今まで日本語の文献でこれほど広い視野で客観的に書かれたものを目にすることができなかったので、ミャンマーで起きていることに興味...続きを読むPosted by ブクログ -
中西先生の著書は初めて読んだが、さまざまな方向からロヒンギャ問題について論じられていて、明確に解決策も提示いていたので読みやすかったPosted by ブクログ
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ロヒンギャ迫害、難民がどのような歴史的背景から生じてきたのかということが詳細に描かれている本である。
単なる事件の説明だけではなく、人々の移動、日本の敗戦からの国土の建設、など様々な理由が改訂ある。Posted by ブクログ -
ミャンマー西部に住むイスラーム系民族のひとつであるロヒンギャを巡る2017年の国軍による掃討作戦以降の大量の難民の発生等の一連の危機について、危機がどうして起きたのか、その余波が世界にどう広がっているのかといった点を、歴史的背景の考察も踏まえながら検討し、将来に向けての展望と日本が果たすべき役割につ...続きを読むPosted by ブクログ
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ミャンマー問題の背景を知ろうと購入。背景はおぼろげに見えてくるも、問題の複雑さと解決困難さに言葉を無くす。ミャンマーは長らくにわたり国内紛争と難民問題を抱えてきた国であり、ロヒンギャ危機もそれらの一つの側面である。民族間の対立、暴走する国軍、多宗教との軋轢等、あらゆるステークホルダーの板挟みに置かれ...続きを読むPosted by ブクログ
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ロヒンギャと呼ばれる人たちがミャンマーでひどい目にあっているというニュースをよく目にするがどういう問題なのかわかっていないと思ったので手にとってみた。現時点、軍がクーデターを起こして政権を奪ってしまいロヒンギャの話をあまり目にしないけれども...。真面目な学者の作品らしくわからないことはわからない、...続きを読むPosted by ブクログ
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大変難しい問題だ。
ロヒンギャとはミャンマーのバングラデシュ側にいる少数のムスリム。
宗教、歴史、国籍等多くのファクターが絡み合って、問題を複雑化している。
最後に日本の出来ることとして5つあげているが、たしかにやるべきだと思うがその反面他国に日本1国がそこまで立ち入る権利があるのかと悩む。国際機関...続きを読むPosted by ブクログ -
ロヒンギャが抱える問題について、根本底なところから解説をしている。
単に難民を容認すればいいということではなく、もともと持っている偏見や、民族間での問題もあり、
根本的な解決が非常に難しいということではないことがわかった。
ミャンマーの滞在中も、ロヒンギャに対する不満は現地の方から聞いていたので、今...続きを読むPosted by ブクログ -
アウンサンスーチーさんの言動、豹変かと思ったが、元々、ロヒンギャは、守るべき「国民」の範疇に入ってなかったのか。
国の成り立ちから関係する根幹の問題のようで、おそらくだが、マジョリティ、あるいは、ロヒンギャを抑圧しながらも抑圧されて来た層にとっては、何が問題やねん、という話でもあるのではないか。
...続きを読むPosted by ブクログ -
ロヒンギャ問題を 読んでいる現在は
それどころではなく 国軍のクーデターによって
国内が大変な事になってしまっている。
この問題と今回のクーデターは関係あるかどうかわからないけど
確かロヒンギャの人達も 民主化運動の人たちと共に
国軍に歯向かっている。
この本では まだまだ 解決のめどが立たなさ...続きを読むPosted by ブクログ -
ロヒンギャに対する外部の人道的な目線で書かれた本。公平ではない。
多分、日本語で書かれたどの本より理解しやすい。
しかし、異教徒を殺すと天国に行ける宗教を信じる領土略奪者が武装して、警察や軍隊を襲い武器を奪おうとヒャッハーしたのに世界の皆さんは優しいなと思う。
考えて欲しい。日本人の9割が邪教と...続きを読むPosted by ブクログ