クラウス・コルドンのレビュー一覧

  • ベルリン1945 はじめての春(下)

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    著者は東ドイツ出身。ドイツの戦後を子供の目線で描いたものには、ペーター・ヘルトリングの『僕は松葉杖のおじさんにあった』があるけど、それとはまた違った側面から描かれ大変興味深かった。

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    2025年03月15日
  • ベルリン1945 はじめての春(上)

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    第3部では、第1部の主人公ヘレの娘が主人公。長い時代をずっと子どもの目線で描くためにこの手法を使ったんだろうな。『ブリキの太鼓』を思い出しました。

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    2025年03月15日
  • ベルリン1933 壁を背にして(下)

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    ちびのルツが気になります。お調子者だった貧しい少年が、ナチに入ることでよ、うやく自分の居場所を見つけるところ、とても気になります。

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    2025年03月15日
  • ベルリン1933 壁を背にして(上)

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    あの幼かったハンスが主人公に。ハンスの恋人で魅力的なミーツェがユダヤ人というところが心配で心配で…。第1部に登場していた水兵ハイナーが登場したときはほっとしました。

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    2025年03月15日
  • ベルリン1919 赤い水兵(下)

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    だんだんと不気味さを増していく国内情勢。ヘレの周りでも友達や教師、そして両親の様子が変わっていく様子が描かれこちらまで不安にさせる。幼い妹と弟の世話をしながら翻弄されるヘレが本当に可哀想で、革命にかまける両親には怒りの感情を覚える。次回は主人公が変わるらしいので、楽しみ。

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    2021年08月31日
  • ベルリン1933 壁を背にして(上)

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    1933年のドイツ。15歳のハンスの身の回りで起きる出来事がどれも不穏な空気を帯びている。
    支持する政党により家族や友達との関係に亀裂が入る。貧困。淡い恋心。ヒトラー、ベルリン、ドイツを多面的に理解することができそうな気がする。

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    2021年08月20日
  • ベルリン1945 はじめての春(下)

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    ネタバレ

    読み終わってしまった・・・ベルリンロスで呆然としています。
    この3部で、またハンスに会えることを期待して「実はハンスが生きていた」っていう展開を願っていたのだけど。ずっしりとした喪失感を味わいました。
    激動の中、ぶれることなく信じることを守った人。大勢の中に呑まれ、力あるものを信じ込まされた人。戦争が終わって、価値観がひっくり返る様は日本の戦後も一緒だと思いました。

    一生本棚に置いておきたい本に出会ってしまった。

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    2021年03月17日
  • ベルリン1933 壁を背にして(上)

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    読むまでは、外国の歴史上の事だと思っていたし、ナチを支持する人なんて悪人ばかりだと思っていた。だが…どのようにしてあの惨劇が普通の労働者の中で進行していったのか、ドキュメンタリーを読んでいるようだった。

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    2021年03月16日
  • ベルリン1933 壁を背にして(下)

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    この前の赤い水兵では、栄養不足で衰弱し「この子は生き延びることができるのか」と思ったあの小さなハンス坊やが15歳に成長して登場。先が不安定な労働者として働きつつ、ヘレの信頼できる同志になっていく。まだ15歳なのに・・・。日毎にナチの力が増大して、圧力と暴力で追い詰められていく様に胸が押しつぶされそうでした。信じるものを変えるのは難しくない。自分で考える方がずっと難しいというフレーズが刺さってきました。強いものに巻かれて行き着いた先がナチスドイツ。ハンスの周りの人々の先が気になってなりません。

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    2021年02月23日
  • ベルリン1945 はじめての春(下)

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    ネタバレ

    _それでも人生はつづく。逃げ隠れしようとしても無理だ_

    転換期三部作、ついに完結です。

    小説を読んでいて、目を覆いたくなるような、というのもおかしな表現だけど、実際に、一瞬瞼を閉じてしまうことが幾度もあった。

    ゲープハルト一家との付き合いも30年近くに及んできたので?感情移入しないでは読めない。
    可愛かったあの子が、、、
    えっ、あの人が?そんなばかな、、、
    と序盤からさまざまな衝撃の連続。

    敗戦の色濃くなってきた1945年のベルリン。米英軍からの爆撃は普通の市民を容赦なく巻き込みます。
    終戦を迎えても、瓦礫の街で生き延びるのは容易なことではなく、ヒトラーを信じた自分を責め続ける人、自由になっても、収容所での地獄の日々から本当の意味で解放されない人、ソ連兵の襲撃に怯えて暮らす人…
    簡単に平和は訪れません。

    今作は、第1部で主人公だったヘレの娘エンネの目線で語られます。
    前作『〜1933』にて反抗勢力として両親が投獄され、祖父母の元で育った彼女は12歳。父母との再会は果たされるのか。再会しても、その溝を埋めていけるのか…。

    あとがきにもありますが、ドイツはこの後、ベルリンの壁の時代を迎えるのですよね。

    ほんやり生きている自分について、考えすぎてぼんやりしています。
    わたし、これからどうやって生きて行ったらいいんだろう。
    ってほどに。

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    2021年01月12日
  • ベルリン1945 はじめての春(上)

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    ネタバレ

    _それでも人生はつづく。逃げ隠れしようとしても無理だ_

    転換期三部作、ついに完結です。

    小説を読んでいて、目を覆いたくなるような、というのもおかしな表現だけど、実際に、一瞬瞼を閉じてしまうことが幾度もあった。

    ゲープハルト一家との付き合いも30年近くに及んできたので?感情移入しないでは読めない。
    可愛かったあの子が、、、
    えっ、あの人が?そんなばかな、、、
    と序盤からさまざまな衝撃の連続。

    敗戦の色濃くなってきた1945年のベルリン。米英軍からの爆撃は普通の市民を容赦なく巻き込みます。
    終戦を迎えても、瓦礫の街で生き延びるのは容易なことではなく、ヒトラーを信じた自分を責め続ける人、自由になっても、収容所での地獄の日々から本当の意味で解放されない人、ソ連兵の襲撃に怯えて暮らす人…
    簡単に平和は訪れません。

    今作は、第1部で主人公だったヘレの娘エンネの目線で語られます。
    前作『〜1933』にて反抗勢力として両親が投獄され、祖父母の元で育った彼女は12歳。父母との再会は果たされるのか。再会しても、その溝を埋めていけるのか…。

    あとがきにもありますが、ドイツはこの後、ベルリンの壁の時代を迎えるのですよね。

    ほんやり生きている自分について、考えすぎてぼんやりしています。
    わたし、これからどうやって生きて行ったらいいんだろう。
    ってほどに。

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    2021年01月12日
  • ベルリン1919 赤い水兵(上)

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    ドイツ革命、激動の3カ月に起きたこと。
    その只中で生きる13歳の少年ヘレにとっては、歴史なんかじゃなく、家族や友だちとともに否応なく巻き込まれていく現実。
    ヘレの気持ちや生活の描写が丁寧で、ヘレの気持ちで読み進めます。

    食べるものも暖房もままならない冬のドイツで、家族や仲間たちの安否を懸念する緊迫感に引き込まれました。読み終えて、ドイツ革命の歴史をおさらいして、また読んでいます。

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    2021年01月09日
  • ベルリン1933 壁を背にして(上)

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    _どこから来たかは問題じゃない。大事なのはこれからどこへ行くかだ_

    ベルリン3部作の第2部。

    世界恐慌のあおりで飢えと貧困が蔓延する1932年のベルリン。
    カツカツと聞こえてくるナチの足音は大きくなり、やがて傾倒して行く国民たち。それらに翻弄されての、家族や隣人との悲しい分断。
    15歳の少年の目から見た激動の数ヶ月が描かれます。

    主人公は、第1部 『ベルリン1919 赤い水兵』の主人公ヘレの弟で、赤ん坊だったハンス坊や。
    苦悩しつつ踏み出した社会は、きつい労働に加え、非ナチという理由でナチの従業員から不当な暴力を受けたり、想像以上に過酷。

    そんな毎日の中で出会う、同じ職場で働く少女、ミーツェ。
    彼女もまた、複雑な生い立ちから決して軽くないものを背負っているのに、雪原に咲く花のように強く清らか。出会ってすぐからふたりは惹かれ合います。

    次第にヒトラーの独裁を許していくドイツと、それに抗う人たち。
    これでもか、これでもか、って次々に切迫した状況に陥るんだけど、ふたりのロマンスと見守る大人たちの優しい目が、読んでいる間ずっと希望の光でした。

    生ぬるいハッピーエンドとは違うけど、人間の尊厳とか、我を信じぬくことの意味を深く考えさせられ、非常に勇気の湧く物語でした。
    旗を掲げるシーンはこの目で見たかと錯覚するほど入り込んでしまい、目頭も胸も熱くなりました。

    これが少年文庫だなんて。こんなの読める中学生がいるの?すごいな。

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    2021年01月07日
  • ベルリン1933 壁を背にして(下)

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    _どこから来たかは問題じゃない。大事なのはこれからどこへ行くかだ_

    転換期三部部作の第二部。

    世界恐慌のあおりで飢えと貧困が蔓延する1932年のベルリン。
    カツカツと聞こえてくるナチの足音は大きくなり、やがて傾倒して行く国民たち。それらに翻弄されての、家族や隣人との悲しい分断。
    15歳の少年の目から見た激動の数ヶ月が描かれます。

    主人公は、第1部 『ベルリン1919 赤い水兵』の主人公ヘレの弟で、赤ん坊だったハンス坊や。
    苦悩しつつ踏み出した社会は、きつい労働に加え、非ナチという理由でナチの従業員から不当な暴力を受けたり、想像以上に過酷。

    そんな毎日の中で出会う、同じ職場で働く少女、ミーツェ。
    彼女もまた、複雑な生い立ちから決して軽くないものを背負っているのに、雪原に咲く花のように強く清らか。出会ってすぐからふたりは惹かれ合います。

    次第にヒトラーの独裁を許していくドイツと、それに抗う人たち。
    これでもか、これでもか、って次々に切迫した状況に陥るんだけど、ふたりのロマンスと見守る大人たちの優しい目が、読んでいる間ずっと希望の光でした。

    生ぬるいハッピーエンドとは違うけど、人間の尊厳とか、我を信じぬくことの意味を深く考えさせられ、非常に勇気の湧く物語でした。
    旗を掲げるシーンはこの目で見たかと錯覚するほど入り込んでしまい、目頭も胸も熱くなりました。

    これが少年文庫だなんて。こんなの読める中学生がいるの?すごいな。

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    2021年01月09日
  • ベルリン1919 赤い水兵(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何ヶ所、号泣したかなあ・・・

    1919年、ドイツ。戦争を終わらせるため、水兵が蜂起したことをきっかけに起こったドイツ革命。それらに命をかけたベルリン市民の闘いを軸に、貧しくも誇り高い主人公ヘレの一家と隣人たちが、世界を、生活を、未来を良くしようと挑む命がけの日々。

    大きな時代のうねりをしっかりと描きながら、登場人物それぞれの心の動き、その背景にあるものを蔑ろにしない。とりわけ、主人公ヘレ目線での、家族や友人そして社会に対する心情の描写が素晴らしく、何度も息が止まりそうに切なくなった。

    革命がなくても、戦争が終わっても、食うや食わずの苦しい生活の中で、家族や隣人たちと心を寄せ合い、ユーモアを忘れずに暮らすヘレたちの姿に励まされ、その深い人間愛に胸を射抜かれまくりでした。

    一ヶ所には到底しぼれないのだけれど・・・
    そんな毎日の中でのクリスマス。大切な人へのせいいっぱいの気持ちを贈り合う場面では、彼らの生活や激動の数週間を思うとこみ上げるものが。ラスト近くの送別の場面も、もう泣くに任せるしかない。という状態でした。

    こんなすばらしい物語の感想なんてまとめられない!そして、これまで知らないで生きてきたわたしのばか!今読むことができて本当に良かった・・・

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    2020年11月29日
  • ベルリン1919 赤い水兵(上)

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    ネタバレ

    何ヶ所、号泣したかなあ・・・

    1919年、ドイツ。戦争を終わらせるため、水兵が蜂起したことをきっかけに起こったドイツ革命。それらに命をかけたベルリン市民の闘いを軸に、貧しくも誇り高い主人公ヘレの一家と隣人たちが、世界を、生活を、未来を良くしようと挑む命がけの日々。

    大きな時代のうねりをしっかりと描きながら、登場人物それぞれの心の動き、その背景にあるものを蔑ろにしない。とりわけ、主人公ヘレ目線での、家族や友人そして社会に対する心情の描写が素晴らしく、何度も息が止まりそうに切なくなった。

    革命がなくても、戦争が終わっても、食うや食わずの苦しい生活の中で、家族や隣人たちと心を寄せ合い、ユーモアを忘れずに暮らすヘレたちの姿に励まされ、その深い人間愛に胸を射抜かれまくりでした。

    一ヶ所には到底しぼれないのだけれど・・・
    そんな毎日の中でのクリスマス。大切な人へのせいいっぱいの気持ちを贈り合う場面では、彼らの生活や激動の数週間を思うとこみ上げるものが。ラスト近くの送別の場面も、もう泣くに任せるしかない。という状態でした。

    こんなすばらしい物語の感想なんてまとめられない!そして、これまで知らないで生きてきたわたしのばか!今読むことができて本当に良かった・・・

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    2020年11月29日
  • ベルリン1919 赤い水兵(上)

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    1918年冬。第一次世界大戦下のドイツ帝国・ベルリン。ヘレのお父さんが片腕をなくして戦地から帰ってきた。一家の暮らしは苦しく、市民の間でも政府への不満が高まっていた。ヘレも市民革命に巻き込まれ、危険な任務をこなすようになる。皇帝が亡命し、革命が成功したかに見えたのもつかの間、事態は思わぬ方向へ。
    あまり語られることのなかった近代ドイツの混沌を子どもの目線から描く傑作。

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    2020年09月27日
  • ベルリン1919 赤い水兵(下)

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    昨年にデビュー作の「オーブランの少女」、そして「戦場のコックたち」を読んだことで、お気に入り作家となった深緑野分(ふかみどりのわき)さん。
    Twitterで、ご本人のアカウントをフォローさせていただいていますが、少し前からこの本を激推しされていて、オビの推薦文も書いておられるということで、発売日に書店を3軒回って見つけ、迷いなく手にとりました。

    岩波少年文庫を買うのって何年ぶりかなぁ。
    「ニールスのふしぎな旅」、「エーミールと探偵たち」、「名探偵カッレくん」、「レムラインさんの超能力」、「シャーロック・ホウムズ(←この表記がレアねww)」シリーズなどなどなど、小中学生の頃はよく読みましたが、50になろうとする年に買うとはいやはや。

    さて前置きが長くなりましたが、本作はベルリンの貧しい通りに住むヘレという少年とその家族ゲープハルト一家を中心に、1919年、1933年、1945年といずれもドイツにとっての激動の年代を描く三部作の物語の第一部です。

    1918年の11月革命による皇帝の退位とドイツ帝国の終焉〜ワイマール共和国の樹立、その後のスパルタカス団の蜂起と鎮圧の様子などが、生々しく臨場感たっぷりに描かれます。
    それらと現在の僕自身を比べてみて、贅沢こそできないものの日々の食べる物には困らない生活、あるいは戦争とは無縁の生活のありがたさをヒシヒシと感じながら読み進めました。
    少年向けというよりは、もう少し上のヤングアダルト世代向けに書かれているようですが、読みやすくかつ読み応えがあり、あらゆる世代の心にささる物語です。

    革命が起こってから一区切りの終焉までという意味では、描かれる年代は異なるものの「小説フランス革命」を彷彿とさせられ、また第一次世界大戦と社会主義革命を目指す有志たちという観点からは、舞台となる国は違えど「チボー家の人々」を思い起こさせられました。
    ここ1〜2年で読んだ別々の本のストーリーが、パズルのピースのようにカチカチとハマっていく感覚を味わえました。これも読書の醍醐味ですね。
    第二部の1933が4月に、第三部の1945が6月に出るそうで、買い揃えることが確定しました。

    0
    2020年02月22日
  • ベルリン1919 赤い水兵(上)

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    昨年にデビュー作の「オーブランの少女」、そして「戦場のコックたち」を読んだことで、お気に入り作家となった深緑野分(ふかみどりのわき)さん。
    Twitterで、ご本人のアカウントをフォローさせていただいていますが、少し前からこの本を激推しされていて、オビの推薦文も書いておられるということで、発売日に書店を3軒回って見つけ、迷いなく手にとりました。

    岩波少年文庫を買うのって何年ぶりかなぁ。
    「ニールスのふしぎな旅」、「エーミールと探偵たち」、「名探偵カッレくん」、「レムラインさんの超能力」、「シャーロック・ホウムズ(←この表記がレアねww)」シリーズなどなどなど、小中学生の頃はよく読みましたが、50になろうとする年に買うとはいやはや。

    さて前置きが長くなりましたが、本作はベルリンの貧しい通りに住むヘレという少年とその家族ゲープハルト一家を中心に、1919年、1933年、1945年といずれもドイツにとっての激動の年代を描く三部作の物語の第一部です。

    1918年の11月革命による皇帝の退位とドイツ帝国の終焉〜ワイマール共和国の樹立、その後のスパルタカス団の蜂起と鎮圧の様子などが、生々しく臨場感たっぷりに描かれます。
    それらと現在の僕自身を比べてみて、贅沢こそできないものの日々の食べる物には困らない生活、あるいは戦争とは無縁の生活のありがたさをヒシヒシと感じながら読み進めました。
    少年向けというよりは、もう少し上のヤングアダルト世代向けに書かれているようですが、読みやすくかつ読み応えがあり、あらゆる世代の心にささる物語です。

    革命が起こってから一区切りの終焉までという意味では、描かれる年代は異なるものの「小説フランス革命」を彷彿とさせられ、また第一次世界大戦と社会主義革命を目指す有志たちという観点からは、舞台となる国は違えど「チボー家の人々」を思い起こさせられました。
    ここ1〜2年で読んだ別々の本のストーリーが、パズルのピースのようにカチカチとハマっていく感覚を味わえました。これも読書の醍醐味ですね。
    第二部の1933が4月に、第三部の1945が6月に出るそうで、買い揃えることが確定しました。

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    2020年02月22日
  • ベルリン1933 壁を背にして(下)

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    上巻もなかなかだったが下巻は背中が汗どじっとりするような恐怖に支配される。周りが変わっていくのを何もできないもどかしさ。それでもなんとかしようと立ち上がる人々の強さ。自分が同じ状況になったらどう行動するだろうか?問いかけずにはいられなくなる一冊。つぎの1945に進むのが怖い。けど読む。

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    2021年09月15日