小島和男のレビュー一覧

  • 生まれてよかったか? はじめての反出生主義

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    反出生主義の最も平易な概説書であるとともに、原典であるベネターの翻訳者である著者の意見も付け加えられている。

    ベネターのとっつきにくさを著者はうまくカバーしているし、著者自身が考える記述についても精緻されており、中高生の読み物としては、ここ数年読んだ本の中でこれ以上のものはない。

    原典の紹介が最後にされているのもよい。本書にツッコミをいれたければ原典に当たってみればよいし、さらに深めたければ結局は原典に当たるしかない。どちらにしても原典やさらに深めたい人のための文献がほしい。本書を手に取って、学びを自ら探究する中高生が増える事を願ってやまない。

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    2026年08月28日
  • 生まれたくなんかなかったのに それでも生きるための哲学

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    ・論理的に腑に落ちない印象を受ける部分もあったが、とても優しさに満ち溢れている本だと思った。一生懸命頑張ることや、他者との比較に疲れてしまった人に寄り添ってくれる一冊だと思います。

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    2026年07月04日
  • 退屈とポスト・トゥルース SNSに搾取されないための哲学

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    ネタバレ

    退屈という感覚は単なる個人の心理状態ではなく、政治的・経済的に構築された構造の一部として生み出されているのだと思った。退屈は、仕事と余暇の分断、そしてそれを支える資本主義的イデオロギーのなかで制度的に再生産されている。
    ギグエコノミー(インターネットを通じて単発の仕事を受注する働き方のこと)に見られるように、現代の労働は短期的かつ不安定であり、アルゴリズムや他者の評価に左右され続ける。その結果、労働は自己実現の手段ではなく、主体性を弱めるものとなり、常に刺激に晒されながらも満たされない退屈を生み出している。これは暇だから生じる退屈ではなく、常に不足を感じさせられる構造から生じる退屈である。この

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    2026年01月25日
  • 退屈とポスト・トゥルース SNSに搾取されないための哲学

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    インターネットのSNSについて、包括的な考えを書いたものである。したがって、学生が哲学や情報教育で読むべきほんである。しかし、哲学的な基礎知識が当然既存知識として書かれているので、哲学入門よりも応用哲学で扱われる必要があろう。新書としてはかなり重い内容なので、新書でなくてもよかったと思えるし、大学のゼミで扱う内容であろう。哲学的な部分は訳で割愛したと書かれているが、それ以外の部分でも哲学的な内容が入ってきている。

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    2023年08月20日
  • 生まれたくなんかなかったのに それでも生きるための哲学

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    時が経つと人生の苦しさを忘れてしまうのだろうか。自分が生きてきた中での苦しみや痛みを、子どもも経験する可能性がある。経験するだろう。そこはどのように考えているのか、親という存在に聞いてみたい。聞いてみたいだけで、子どもを産むことを否定したいわけではない。

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    2026年08月31日
  • 生まれてよかったか? はじめての反出生主義

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    『生まれてよかったか? はじめての反出生主義』というタイトルから、反出生主義そのものの体系的な解説を期待して読むと、期待とのずれを感じると思います。

    とりわけベネターの非対称性論証をめぐる説明については、平易さを優先した結果、なぜその非対称性を認めるべきなのかという核心部分に物足りなさを感じました。

    一方で、「親ガチャ」「家族」「ふつう」「がんばれ」といった、今を生きる若い読者が実際に直面している圧力を、哲学的な言葉で解きほぐしていく手つきは丁寧です。

    その意味では、本書を「反出生主義を体系的に学ぶための一冊」と見るより、「生まれることや家族や生き方について、当たり前と思っていた前提をい

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    2026年08月19日
  • 生まれたくなんかなかったのに それでも生きるための哲学

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    『生まれたくなんかなかったのに』というタイトルから、人生そのものを否定している本かと思いましたが、生まれてきてしまったからには、苦痛をできるだけ減らし、有意義に楽しく生きていこうという生きることに対して前向きな論が展開されていました。

    小学生の頃、病気を苦に「生まれてきたくなんかなかった」と思っていたことが一時期ありましたが、それ以降は、そう思わなくなりました。

    ただ、「産んでくれてありがとう」とは今まで一度も思ったことがありません。

    もちろん、楽しかったこと、嬉しかったこともたくさんありますが、どうしても「産んでくれて…」とは思えないでいます。

    親不孝なのではないかと申し訳ない気持ち

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    2026年07月16日
  • 生まれたくなんかなかったのに それでも生きるための哲学

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    生まれてしまった以上、不条理などに直面したならばどうしたらよいのか、それはよく言われるすぐに言われる自己責任ではない。生まれてしまった人々が直面する不条理や悩み、問題は制度に起因するという
    それは、たとえば親が嫌いだと思うのは自分に問題があると思ってしまうようなパラダイムを疑えということでもある

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    2026年07月04日
  • 生まれたくなんかなかったのに それでも生きるための哲学

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    取り上げるテーマ(労働、結婚、友達など)が多すぎて、どれも中途半端(どこかで聞いた話)になっている印象でした。
    同じ著者の『反出生主義入門』が面白かったので読んでみたのですが、反出生主義という出オチ感のある思想、分析哲学系の思想に、面白い展開は不可能なのか? などと穿った見方をしてしまいました。
    ただし、僕があまりにも著者の主張(かなりの左寄り)に違和感を感じないことが多すぎて(古典的フェミニズム等、一部には大いに違和感がありましたが)、得るものが特になかったから、こういった感想になってしまった可能性もあります。

    (追記)
    いろいろと文句を言わせてもらおう。
    「…『私は紙の本が好き』という者

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    2026年06月08日
  • 退屈とポスト・トゥルース SNSに搾取されないための哲学

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    哲学からの引用、日本語に出来ないカタカナ語、オリジナルの造語?「足場組み」など理解が難しい点が多々あるが、それでも面白く読めた。インターネット(スマホ?)依存症であろう自分にとっては、「スマホ脳」で言われていたことを、より構造的に、IT企業に対する文句を投げかけていて、少し溜飲が下がる。
    最初に「解説」を読んでおくと、前提知識がある程度入って読みやすかったと思う。

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    2022年03月12日