あらすじ
生まれたくなかった。でも、生まれてしまった。
その感情から始まる哲学がある――反出生主義だ。
苦しみは、生まれたことに伴って生じる。
食べていくための労働、結婚しないことへの不安、孤独の居心地の悪さ、そして避けられない老いと病。生きづらさは、甘えや怠けのせいではない。望んでもいないのに、不完全な制度と社会のもとに生まれ落ちたからなのだ。
問題は社会であって、個人ではない。その構造を見抜くことで、自らの苦痛を減らす道筋が見えてくる。
反出生主義の哲学者による、自分を守るための人生論。
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Posted by ブクログ
取り上げるテーマ(労働、結婚、友達など)が多すぎて、どれも中途半端(どこかで聞いた話)になっている印象でした。
同じ著者の『反出生主義入門』が面白かったので読んでみたのですが、反出生主義という出オチ感のある思想、分析哲学系の思想に、面白い展開は不可能なのか? などと穿った見方をしてしまいました。
ただし、僕があまりにも著者の主張(かなりの左寄り)に違和感を感じないことが多すぎて(古典的フェミニズム等、一部には大いに違和感がありましたが)、得るものが特になかったから、こういった感想になってしまった可能性もあります。
(追記)
いろいろと文句を言わせてもらおう。
「…『私は紙の本が好き』という者には、何らかのエクスキューズかアポロジャイズがなければ、愚者か悪人かまたはその両方の要素が垣間見えると言っていいだろう。」(p.176)
いや、そこまで言うなら、この本だって電子書籍限定(あるいは、新書以外のフォーマット)にすれば良かったじゃないですか…この箇所に限ったことじゃないですけど、この著者さんはダブルスタンダードが多くないですか?
今あらゆる職場でどんどんAIが導入されてますけど、反対する人なんて見たことない…便利なものは皆、大歓迎ですよ?
デリダやソクラテスの理解も微妙に一面的な気がするし、曲解の可能性すら感じる。
さらに、私たちは古代人と同じ轍を踏んでないかって、反出生主義って古代ギリシア(ギリシア悲劇)に、そのまんま同じ価値観が見いだせるんですけど!
…こんな風に、ところどころで変な記述に出会うし、担当の編集者さんも仕事してますか?