石田祥のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界20カ国以上で翻訳出版が進んでいる作品。
作者が猫と暮らしているかはわからないけど、もし暮らしているなら、きっと猫と対等な関係を築いていると思う。
それぐらい猫(猫の命)を大切にしていることが伺える作品だった。
現代社会でありがちな悩み(労働環境の悪さ、ソリの合わない上司、クラスの派閥に悩むおませな子供など)を抱える老若男女が、こころのケアを求めて、小耳にはさんだ古いビルにある病院に来院。
医者は、患者の話はろくすっぽ聞かず、処方するのは薬ではなく、まさかのホンモノの猫。
猫が登場するお悩み解決系小説でよくある、猫自身が言葉を話せるとか、特別な治癒力を持っているとか、そういった展開 -
Posted by ブクログ
若い時は、将来にたくさんの夢があって、
なりたい自分を目指し、なれない自分に苛立ち、
目の前の現実に、不安や不満があふれていた。
ある意味、お仕事小説であり、
生きづらさの中で悶えている若者たちの青春であり、
ちょっとだけ、ラブストーリー?
でも、動物とチェンジできる不思議なファンタジーであり、
動物を飼育することの、大変さもすごく伝わった。
嵐の時に、ヒグマが逃げたときは、
現実にニュースでにぎわしている熊騒動と重なって怖かった。
あっという間に読み終えて、ちょっと物足りなさもありながら、楽しく、ほっこりとした読後感。
中学生くらいから、ぜひ読んでほしい。 -
Posted by ブクログ
発売日を待って即購入したにもかかわらず、仕事だ多忙でその後体調崩して、腎盂腎炎で入退院を繰り返し、仕事を退職。本を読む気力も体力もなく過ごしていたら、左肋骨の骨折。息をするのも痛く、やっと治ったら、右肋骨あたりの帯状疱疹。
なんか、好きなこともできずに、めげめげだった。
だけど、そのめげめげを助けてくれたのはやっぱり本。
最初はゆっくりと漫画を読み、だんだん元の活字の好きな自分にもどり、ゆっくり読むつもりでページを開いたが、あまりに物語に引きずり込まれて一気よみ。
スマホのゲーム、SNSに振り回される中学生、美醜コンプレックスの女の子の話…どれも私たちの今身近にある事を、全て猫が解決してくれる -
Posted by ブクログ
シリーズ5巻目。
最初は少しずつ繋がっていく感覚だったのですが、
舞台となる、【中京こころのびょういん】に来る患者さんは、風の噂、人伝に聞いて辿り着くけど、ここにくる人は導かれてるのかなぁと。
今回もやはり泣いてしまい、猫って尊いなぁと。
今回響いた文面があって
猫は飼い主を選べない。飼うことを選んだのは人間だ。それでも選んでもらった気がする。
たくさんの道があって、どこへでも行けたのに、まっすぐ歩いて来てくれた。
そんな風に思わせる猫の魅力はすごいな。
本当にそうだなぁと。
いつも、この子はここに来たこと幸せなのかなぁ、って思っているけど、少しでも良かったって思えるような環境、日常を